![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/48839161/rectangle_large_type_2_5e3f0cb785a9a933636672e11ccceafd.jpg?width=800)
『銀の匙』の泉を求めて -中勘助先生の評伝のための基礎作業 (28) 一高の日々の回想
中先生は一高在学時代の思い出をほとんど語りませんでしたが、友人の安倍能成に自伝『我が生ひ立ち』(岩波書店。昭和41年)があり、一高時代のあれこれが回想されています。しばらく安倍さんの自伝から拾います。一高の表門を入ると正面に煉瓦二階造りの本館があり、別に廊下を隔てて理化学教室と平屋建の別館がありました。三学年の教室はだいたい本館にあり、一部のドイツ法文志望三学年の教室のみ、別館の南端にありました。
ここから先は
1,328字
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/46325045/profile_4d4cb6ea38a8a64be5e005eea6a9634b.jpg?fit=bounds&format=jpeg&quality=85&width=330)
中勘助先生は『銀の匙』の作者として知られる詩人です。「銀の匙」に描かれた幼少時から昭和17年にいたるまでの生涯を克明に描きます。
●中勘助先生の評伝に寄せる 『銀の匙』で知られる中勘助先生の人生と文学は数学における岡潔先生の姿ととてもよく似ています。評伝の執筆が望まれ…
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?