ブンブンチャンプ2023

お疲れ様です。高崎愉快です。

先日、中岡フェニックスさん主催のアマチュア演芸の賞レース、ブンブンチャンプ2023に出場しました。
成績は予選突破からの決勝11組中6位でした。

開催されて約1週間後という、もう振り返りのチャンスを見失っているこのタイミングで無理矢理振り返ろうかなと思います。
こういう回顧は開催翌日に熱量高くやるものだと思いますが、熱が少し冷めてきて自分のことや大会全体のことを冷静にみれるようになった今書いてみるのも面白いのかなと。

それでは、これまでのブンブンチャンプのことから大会前のこと、大会中のこと、そして今後のことをまとめていきます。

これまでのブンブンチャンプ

ブンブンチャンプは第1回から(ウェブ開催を含めて)全部出場させていただいている賞レースです。
さらに遡ると、前身のブンブンライブ(会議室で開催されていたライブイベント)には2017年12月から観覧側で、2018年から出演者側で関わらせてもらっていました。
今の自分がアマチュアとして舞台に立つようになったきっかけのひとつが2017年12月のブンブンライブで、今回準優勝のらーゆさんのネタをはじめ、「アマチュアでこんな面白いネタをする人がいるんだなぁ」と圧倒されたのを覚えています。

ブンブンチャンプには第1回は「割れるくす玉」(らーゆさんとのユニット)で、第2回以降はピンで出ていました。
いずれも予選が突破できていませんでした。
一番決勝に近づいたのがユニットのときでピンは箸にも棒にも掛からなかったという結果もあって自分のなかでは「高崎愉快は賞レースでは無力」を毎回痛感していました。
現状確認できる機会は重要。ブンブンチャンプは今の実力を測る絶好の大会だと思って挑んでいるところもあります。

大会前

去年の2022年大会が終わって「賞レースに耐えうる一人コントを作る」という目標を自分の中で掲げていました。
この「賞レース」の指すところはR-1ということになりますが、この中にブンブンチャンプも含まれていました。

2022年は多くのライブに出演させてもらいましたが、ほとんどのライブで漫才やコンビのコントの方々と一緒になりました。
この横並びでネタをすると高崎愉快の一人コントはウケ量が少なかったです。
演芸の形式だけの話をすれば、一人コントは自分一人で全てを説明しないといけないなどの難しさがある分漫才などに比べてバトル向きではないところもあるとは思います。
しかし、「そもそも個人の演者としてパワー負けしているよな」と形式とかネタの内容とか関係ない部分が足りてなかったと思います。

思い返せば、2021年のブンブンチャンプ予選でやや重たかった中央会館の空気を舞台から出るときの「どうもー!」の一声で一変させたガーベラガーデンさんなど、勝ち上がる人は演者パワーが違う。

漫才、コンビのコントに強度負けしない一人コントを完成するため、ここ1年はネタ作りと演者としての基礎体力作りに奮闘しました。

あと、ブンブンチャンプ特有の傾向と対策も一応考えてました。
中央会館で行う予選の雰囲気(照明や音響など)はいつものライブ会場のそれと大きく違うので、それらがマイナスに影響して損をするのを最大限なくして挑みたかったです。
本当に強い人はそんなことを気にする必要はないと思うのですが。
高崎愉快という演者はそんなに強くないので考えないと仕方ない。

R-1に向かってネタ作りをするなかで、ブンブンチャンプに使えそうなネタを3本揃えることができました。
ブンブンチャンプは最大3ネタ披露することになるのでギリギリでした。本当にネタは完成しない。

大会中①予選

ライブ数を重ねて迎えた当日。
あまり緊張してなかったような気がします。
舞台に出た回数と一人コントのことを考えていた時間の蓄積が自信になったのかもしれません。

予選はBブロックの10番目。
直後に中MCが入るので実質トリ出番になるという絶好の順番を引けたなと思っていました。
ただ、直前のAブロックの最後が荒れに荒れて軒並みウケまくっていたこともあって「次のBブロック、みんな疲れてない?」と少しだけ不安にはなりました。
結局、出番直前に舞台袖から見る限りそんなことはなさそうでした。

予選のネタは「出版社の謝罪会見」。
4月の主催「二の次」で卸して今日が3回目。
傾向と対策を考えた結果、1年間作ったネタのなかで一番ブンブンチャンプの予選向きと判断して登板させました。
「ブンブンチャンプ予選向き」という言葉ってなに?

2回目のときのウケが芳しくなかったので、3回目の今回に向けてかなりテコ入れしました。
テコ入れして一度も舞台にかけてないのはやや怖いところもありましたが、「いけるやろ」という根拠がありそうでなさそうな自信がありました。

結果的にはテコ入れした部分で大きめに笑っていただいたので成功だったかと。
まぁ見事に外しているところもありましたが。
まだまだ強くできる、やりこみ要素満載の一人コントだなと。

ネタが終わった直後、ウケ量はあったと思いましたが他にもウケている組がいっぱいいたので「ギリギリかもなぁ」と半信半疑でした。
結果的に44組中同率10位で通過。
ギリギリもギリギリで笑ってしまいました。こんなギリギリなことある?

予選のネタではゆるい13世くん、らーゆさん、のはこくんが特に面白かったです。
ゆるいくんとのはこくんはライブで一緒になる機会が多いですが、空気の違うブンブンチャンプでもちゃんとウケるのは凄い。いつものスタイルを貫く姿もかっこいい。
らーゆさんはかつてのブンブンライブで見せてもらっていた系統のネタでウケまくって予選を1位通過して痺れました。
自分はまだあの頃のブンブンライブの面白さに辿り着けていない。

結果発表後、普段ネタの話をしているハカタさんから「一緒に決勝行けて嬉しい」と祝福をいただけたのは素直に嬉しかったです。Aブロック最後の荒波を乗り越えたスモールメリーも凄い。

残念ながら予選敗退だった魚雷2倍速さんから「割れるくす玉がいった!」と言っていただけました。
割れるくす玉のことを知っているのはもう魚雷さんだけ。時間は流れすぎてしまった。

予選中はいろいろ荒れたりはしましたが、結果的に決勝11組はインディーズライブシーンで名前のある強い方ばかりになって戦々恐々。

大会中②決勝

ネタ順抽選の結果、決勝は11組中4番手になりました。
直前がらーゆさん、直後が天ぷら十年ナガサワさんに。強度の強いピンのお二人に挟まれました。

3番手のらーゆさんのネタを舞台袖で見ていました。
ロシアンルーレットのネタ。2017年12月のブンブンライブで衝撃だったロシアンルーレットでした。
決勝でも2分のフリが終わってから着実にウケはじめ、最後に完璧な拍手笑いを搔っ攫っていました。

あの時の鮮度のままウケまくる姿を直視したい気持ちと現在進行中の賞レースの結果として直視したくない気持ち。
相反する感情がちょうど半々のまま4番手でネタをしました。

決勝のネタは「執刀医志願」。
ここ1年で一番強いネタでした。

実は去年のブンブンチャンプでも決勝1本目に置いていたネタでようやくこの決勝で披露することができて感慨深かったです。
そして1年かけてフレーズなどを入れ替えまくり、より強い状態で審査員の方々にお見せできたのはある意味ラッキーでした。去年の負けは無駄になってない。

ネタ後の講評でも褒めていただけて嬉しかったです。
自分が意図して作り込んだ部分を4分のネタの中で見抜かれていて、流石関西の演芸シーンで活躍されている方々だなと。

ネタ終了時、最終決戦ギリギリの暫定3位。
そこからしばらく耐えましたがゆるいくんにトドメを刺されて敗退が決まりました。
ゆるいくんの漫談でゲラゲラ笑っていたのでこれは納得の敗退。

改めて考えると、敗者コメントで主催ライブの告知をしたの下品すぎる。

優勝は下町モルモットさん。
予選から決勝2本目までの3本すべて発想が面白くて、加えてお二人とも声量や動きがダイナミックで舞台映えするのも良かったです。フィジカルが強い人は羨ましい。

あまりご挨拶できなかったですが、東京のライブにも出てみたいですね。
エントリーライブにも定期的に出ようかと。8/19(土)のペチカではお世話になります。

大会後、今後のこと

今年のブンブンライブは決勝に初めて進出できて一番披露したいネタをお見せすることができて達成感のある大会になりました。
ずっと考えてきた傾向と対策が無駄にならず通用したのも良かったです。

このあとはR-1、そしてハカタさんとのユニット「夜更けなんざ」で出場予定のM-1を賞レースの目標として活動したいと思います。漫才を早く書かないと。

今年で強いネタをほぼ出したのでまた強い一人コントを作っていきたいです。次のブンブンチャンプは安心して上位通過できるように。
決勝に進出できた経験をもとに新たな傾向と対策を打とうかと。僕は大学受験的なアプローチしかできない。

あとはネタ時間に縛られることなく面白いと思うことを自由に表現したいですね。
ブンブンライブのイズムを勝手に背負って今後もやっていきます。


それでは、ブンブンチャンプ2024に向けて始動します。

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