見出し画像

サイコロステーキ

 今日の晩御飯は、サイコロステーキ!

 お母さんの作るサイコロステーキは、本当においしいんだ!

 絶妙な火加減で焼き上げたサイコロステーキの香ばしさといったら!
 絶妙な味加減のソースがサイコロステーキにからんで美味しいのなんのって!

 ウフフ、サイコロステーキ、楽しみだな!

 サイコロの1の目は、特別に甘酸っぱくておいしいの!
 サイコロの2の目は、ほんのりとした素朴な味わいがたまらないの!
 サイコロの3の目は、絶妙に落ち着く味で安心感が違うの!
 サイコロの4の目は、信じられないくらい味のバランスが良くて震えちゃうの!
 サイコロの5の目は、みっちりとした歯ごたえがたまらないの!
 サイコロの6の目は、濃厚で何杯でもご飯がおかわりできちゃうの!

 あああ、サイコロステーキ、サイコロステーキ!
 サイコロのことを考えるだけで、よだれがでちゃう!

「あああ!!失敗しちゃった!!!サイコロ、サイコロがー!!!」

 サイコロを焼いている、お母さんの声が聞こえてきた。

「ごめん!!!サイコロ、消炭になっちゃった……。」

 サイコロステーキを食べ損ねた私のおなかが、ぐうぐう鳴っている。

「じゃあ、サイコロ、買いに行ってくる!」

 私はサイコロを買いに行くために、お財布を持って…元気におうちを、飛び出した!

 ……くん、くん。

 …………クン、クン。

 なんか、いいにおいが、する。

 ……くん、くん。

 …………クン、クン。

 この、香ばしい、匂いは!


「晩御飯、できたわよー!!」

 お母さんの声を聞いて、私はソファの上から飛び起きた!

「なんか変な夢見た―!おいしそうなにおい嗅いだせいかな?」
「へえ?どんな夢?」

「なんかお母さんが、サイコロステーキを焦がしちゃう夢!」

 食卓について、さっきまで見ていた夢の話を報告すると。

「へえ!それは偶然ね!今日のおかずは、サイコロステーキよ!」

 なんと!お母さんの手には…焼き立てのサイコロステーキが!

「わーい!やったあ!いただきまーす!!」

 美味しそうなにおいの立ち昇る、サイコロステーキのお皿を受け取った私は!

 ボリ、ボリ、ボリ、ボリ……!!!

 焼き立ての、香ばしいサイコロを、口いっぱいに……頰張った。


こちらは小説家になろうで定期的に企画されている「なろうラジオ大賞3」に応募した奴です。1000文字の縛りがあるので、わりと内容をぎゅっと詰め込まないといけないのですがその感じが好きでして毎回参加させていただいているのですよ。
タイトルを出されるとポンと話が落ちてくるタイプなので、気軽に書いては応募していたりします。

よくもまあそんなに書けますね的な事をたまに言われるのですが…あれですよ、普段めちゃめちゃあほな事ばかり考えてるんで、その記憶がふわっと思い出されて文字化するみたいな?

一瞬で忘れるようなつまんない事でも、しっかり脳みそには記憶されてるんだろうなあと個人的には思っています。


↓【小説家になろう】で毎日短編小説作品(新作)を投稿しています↓ https://mypage.syosetu.com/874484/ ↓【note】で毎日自作品の紹介を投稿しています↓ https://note.com/takasaba/