ラジオ「DAYS」より抜粋

2020年8月5日 ニッポン放送
出演:境貴雄、原田龍二、東島衣里

原田:今日のおやつは、あずきバーがおすすめですよ。水曜日のこの時間は、お茶飲みタイムの話のタネをお差し入れいたします。
東島:さぁ、今回のタネは?
原田:アズラーって、知ってるかい?
東島:安室奈美恵さんのファンの皆さんはアムラーですね。なんですが、今回はアズラー。
原田:アズラーのアズは小豆のアズなんですね。和菓子に欠かせない食材で知られております小豆に魅せられて、小豆を使ったアート作品を量産して、台湾、ロンドン、ニューヨークで行われたアート展にも出品経験をお持ちで、しかも写真集まで出版しちゃったアーティストが早速、私たちの前でずっと僕の目を見てくださっています。もう大好きなタイプの人間です。アーティストの境貴雄さんです。こんにちは!
境:こんにちは!よろしくお願いします。
原田:お写真では拝見していたんですよ。かっこいいですね。
東島:お声が少しこもっていると感じると思うんですが、というのも今その小豆をかたどって作ったヒゲを付けていらっしゃるんですね。でも普通のヒゲじゃないですよね。
境:普通じゃないですね。
原田:ヒゲっていうよりも、身体の一部じゃないですか。
境:そうですね、身体の一部です。これ実は小豆をモチーフにしたヒゲなんですけども。
原田:よ〜く見ると小豆なんですよね、一粒一粒。
東島:ヒトデの形のように、、
境:ちょっと毒々しい感じで。
原田:それもあえて、そういう形にしているんですか?
境:そうですね、やっぱりインパクトが大事ですよね。
原田:何で小豆でそういうものを作ろうと思ったんですか?
境:元々、僕は小さい頃から、あんこを食べるのが好きだったんですよ。あんこ好きの少年で。東京藝大出身なんですけど、在学中にそれがきっかけで和菓子とか小豆をモチーフに作品を作りまして。最初は彫刻作品みたいに観て楽しむ作品だったんですけど、どんどんエスカレートして、自分にも身に付けていきたいと。
原田:ハハハハハハ、、笑 変態だなぁ本当に!
境:頭に被れる作品とか、その流れでヒゲを作ったっていうのがきっかけですね。
原田:大好き、、笑
境:大丈夫ですか?
原田:大丈夫じゃないですよ、、笑 いいですか付けて?
東島:もう付けます?笑 今日は原田さん用にもしっかり消毒して、、
境:せっかくだから写真撮ってもいいですか?
東島:おっ、立派なカメラをお持ちで。舌を出して、ポーズ取ってますよ。
境:いいですね。いい感じです。
原田:いい感じって言われると、気分が乗ってきますね。
東島:原田さんのバージョンは、何のお団子だろう?
境:草団子と小豆という組み合わせですね。
東島:これ私、一生に一度かもしれないので、いいですか?
境:こっちは三色団子と小豆の組み合わせですね。
東島:ちょっと可愛らしくしてくださって。
境:あっ、いいじゃないですか。とっても似合ってますよ。
東島:じゃあ、原田さん繋いでください。写真を撮ります。
原田:思いのほか似合いますねぇ。今日、それで電車に乗って帰ってください。
境:是非そのまま帰っていただいて。
原田:ハハハハハハ、、笑 可愛い!似合う!
東島:やった〜。
原田:ハハハハハハ、、笑
東島:可愛くなれるんですね、これ付けたら。ちょっと、この状態でお送りしましょうね。
原田:でもね、小さい頃に小豆に魅せられたって、それだけじゃないでしょう。僕だって好きですよ、あんこ。でもこんな風に付けようと思わないもん。
東島:発想がないですよね。
境:そうなっちゃいましたね。
原田:なっちゃったんだ、凄いですね。
東島:普通のヒゲじゃないんですよ、形が。
境:そうですね。最初はけっこうシンプルだったんですけど、どんどんエスカレートして、お団子が付いたりとか、伸びたりとか。
東島:境さん、私たちの顔を見て、笑ってます?
境:ぜんぜん普通ですよ。オシャレだと思いますけど。
原田:民族衣装を身に付けているみたいな、そういう感覚さえ覚えます。ちなみにアズラープロジェクトを通して、発見されたことってあるんですか?
境:あんまり知られていないんですけど、小豆って日本だと魔除けの意味があるんですよ。赤いじゃないですか。赤っていうのが魔除けの由来で、季節ごとにあんこのお菓子を食べたりとか、お祝いの席でお赤飯を食べたりするじゃないですか。あれも実は魔除けとか健康を祈願するってことがありまして、僕のアズラーというプロジェクトに関しても、そういう意味があって、これまでに5000名以上のモデルさんを撮影してきたんですけど、いろんな人が参加していて、国籍、ジェンダー、年齢、宗教、職業問わず、いろんな人を撮影することで、現代における魔除けのポートレートみたいな感じで、差別や暴力のない平和な世界へのメッセージが、アズラーのポートレートには込められているんですね。
原田:じゃあ仲間じゃないですか、僕と。
東島:原田さんが目指しているものと近いですね。
原田:やはり魔除けというワードって、妖怪の中のひとつのキーワードでもあると思うんですよ。なので分かっていらっしゃる。
東島:今、この自分の顔のまわりのトゲトゲに慣れていなくて、、
原田:今、刺さってましたね。
境:距離感がつかみづらいですよね。
東島:他にもいろんな作品を出していらっしゃるということなんですが。
境:小豆だけじゃなくて和菓子をモチーフに、、、どら焼きのタワーとか。
東島:大きなどら焼きから、どんどん小さなどら焼きに、、
境:4m近い作品ですね。
原田:4m!
境:これは小便小僧の小便が小豆になっていますね。
原田:小便から小豆が出てますね。
東島:アートですねぇ。これまでヒゲを付けられた方っで何名くらい?
境:5000名以上ですね。正確な人数が分からないくらい、いっぱい撮っているんですけど。いろんな方々を撮影していますね。
東島:皆さん、どんな感想ですか?
境:感想は様々ですけど、興味がある人しか付けないじゃないですか。観て楽しむだけじゃなくて、自分自身が作品の一部になるので、撮り終わった後も作品として残るってところでは、そこも楽しんでるなぁって思いますね。
原田:ちなみにこれは、どのように作っているんですか?
東島:質感が凄いですよねぇ。
境:一粒ずつ紙粘土を指先で丸めまして、よく見ると小豆の色を一粒ずつ変えているんですよね。
東島:本当ですね!
境:丸めた紙粘土を一粒ずつ串に刺して、絵具で微妙に色を変えながら塗って、くっ付けて、最後にツヤをコーティングすると、美味しそうな質感に見えてくるんですよね。
原田:境さんは幼少の頃はどんな子供だったんですか?
境:僕は普通だと思うんですけど、もの作りは好きでしたね。絵が上手いってわけじゃなかったんですけど、やっぱり絵を描いたり、もの作ったりっていうのは好きで、中学校の美術の授業で先生が僕の絵を褒めてくれて、子供って褒められると嬉しいじゃないですか。それで美術の高校があるよって勧められて、高校が美術系だったんですよ。なので割とスムーズにこの道に進んだって感じですかね。
原田:境さんのアートの方向性って、どんなところにたどり着くんでしょう?
境:先ほど言ったように魔除けの意味とか、小豆っていうのは幸せの豆みたいなイメージなので、作品を観た人が幸せになってもらったりとか、平和のメッセージがどの作品にも込められています。
原田:気分よく東島さん、付けていらっしゃいますね。本当に似合ってますよね。
東島:普段どんなオシャレしても、こんなに原田さん褒めてくれないんですけど、小豆付けたら、めちゃくちゃ褒めてくれる、、
原田:ちょっと離れると、鼻から出ているみたいなのよ小豆が。それが凄い可愛い。
東島:自分では見えないっていうね。
原田:異常に似合うよ。
境:先ほど撮った写真も、数日後に僕の作品として公開されますので、お楽しみに。
東島:ありがとうございます。
原田:今、構想している作品ってあるんですか?
境:小豆の生活という、小豆の別のプロジェクトなんですけど、私物をお預かりして、そこに小豆を付けて、作品化して、お返しするっていうプロジェクトもやっているんで、スマホとかアクセサリーとかメガネとか何でもいいんですけど、小豆を付けたいっていう人がいたら、僕に連絡いただければ、小豆を付けて作品化できますので。
原田:確かに、何にでも付けられそうですね。
境:何にでも付けられますね。腐らないんで。そこがいいところですね。
東島:ご連絡はTwitterとか、いろんな方法で。
境:はい、Twitterで。
原田:靴に付けたら可愛いかもしれないね。
境:靴も可愛いですね。耐水性なので、だいたい付けられます。
東島:何か私もう、これ外せない気がする。違う人間になってしまった気がする。初めて私に個性ができました。ありがとうございます。境さんのアズラープロジェクトは3冊の作品集になって販売中ですので、まずそれを眺めていただきまして、DAYSの公式Twitterにも境さんのオンラインショップのリンクを貼っておきますので、是非チェックしてみてください。
原田:仲間がひとり増えたような気がして嬉しいです。
東島:東京藝術大学出身のアーティスト、境貴雄さんでした。ありがとうございました。
境:ありがとうございました。

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