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お菓子の掛け紙の件について。

ご報告が大変遅くなってしまったのですが、
4月29日にフォロワー様にお問い合せ頂きました、
お菓子の掛け紙の件についてご報告させて頂きます。

まず最初に、Twitter等を通して心配して励まして下さった方々、
お力添え頂いた方々、本当に本当にありがとうございました。

自分の中で、なかなかうまく消化・整理ができず、
様々な葛藤もあり、結果的に体調も崩してしまい…。

Twitterにも沢山ご心配や温かいお言葉を頂いていたのに、
お一人お一人にお返事もできぬまま、
なかなかご報告もできず、大変申し訳ございませんでした。

▲2015年発売「ほっこり」LINEスタンプ

実はまだこの文章を書くのも気持ちがしんどく…
この文章も何度も何度も読み返しましたが、
お見苦しい点や分かりづらい点もあるかもしれません。
本件以降、絵を描く事も、SNSでの発言も怖さを感じてしまい…
ここへの投稿も怖くてとても悩みました。

しかし、ご心配して下さった方々にはお伝えしたい事もあり、
自分自身の気持ちを整理する為にも投稿する事に決めました。
長くなってしまいましたが、最後まで読んで頂けたら幸いです。

※お願い※
本件については、私自身の身の危険もあるかもしれないので
RTや拡散についてもご遠慮頂ければ幸いです。


心配して下さった方に感謝と私の気持ちが伝われば、
それで十分だと考えています。


前提として、残念ながら本件のような場合は基本的に法的に訴える事はできません。
私としましても、その事も踏まえ最初から法的に訴える事、ましてやお金を請求する等の考えは全く無かったのですが、私の伝え方も下手だったのか誤解されたまま悲しい気持ちが残ってしまう結果となってしまいました。

しかし、本件該当キャラクターについては、私にとっては想い入れのある大切なキャラクターでしたので、どうしてもこのまま目を瞑る事ができず、先方の「良心」や「倫理観」に頼り、お伝えした次第でした。


結論からご報告させて頂きます。

該当キャラクターイラストを使用した掛け紙は、
在庫使い切り次第、新規デザインに変更して頂ける事になっています。
※別制作会社に新規発注予定


該当掛け紙を使用していたお菓子屋の店主さんは、
幸いすぐに私の気持ちを理解して下さり、とても誠実かつ迅速にご対応をして下さいました。
この事は本件において本当に救いでした。

店主さんに許可を頂きましたので、頂戴した文面を掲載させて頂きます。

「掛け紙につきましては以前にもお伝えした通り、
準備が整い次第切り替えます。
こっそりずっと使い続けるようなことは致しませんのでご安心ください。
最後になりますが、この度はタカオ様、ファンの皆様にご迷惑をおかけし申し訳ございませんでした。」

※これ以上ご迷惑をかけたくないので、店名等は伏せさせて頂きます。
詮索等もご遠慮頂ければと思います。

発覚当初、私がこちらの店舗へ問い合わせをする前に、既にどなたかがお店にメールして下さったようで、その事も店主さんが教えて下さり「攻撃的なものではなく、タカオさんを思ってのものでしたので…」と、仰って下さいました。この言葉と丁寧な文面から、店主さんは優しい方なのだと感じました。

お店にご連絡して下さった方についても、お名前はわからないのですが、
この場をお借りして心配して下さった事お礼を申し上げます。

少しですが店主さんを疑うリプライも頂いていたのですが、
当初から店主さんからは謝罪のメールを頂き、
もしお菓子屋さんに悪いイメージを持たれた方がいらっしゃったら、誤解を解きたいと思い、今回店主さんにお願いして掲載させて頂く為の文面を送って頂きました。(遅くなってしまいましたが…)

相談した弁護士さんからも店主さんへの疑念について言及頂いたのですが、
店主さんはGWで一番お忙しい時期にも関わらず、
当初から一環して誠実なご対応をして下さり、ご自身の業務も多忙な中迅速にご対応して下さったと感じています。
自分にも任命責任があったと謝罪して下さいました。しかし、店主さんは何も知らずご自身の作った大切なお菓子を包装して商品として並べておられた。それだけなので、本当に何も悪くなく、寧ろ本件によって様々な対応に追われ実質的な損害も出てしまったので大変心苦しく感じています。

このように謝罪の文章を頂き、掲載する事も違うような気もしたのですが…。
店主さんが私だけではなく、何度も「タカオさんのファンの方にも申し訳ない」とメールで送って下さっていたので、心配して下さった方々にはお伝えしたく掲載させて頂く事にしました。
(ご近所の方もいらっしゃったようで、お店にはまだ商品があるかもしれませんが、そっと見守って頂けたらと思い該当の写真の掲載も今回は控える事にしました)

店主さんから頂いたメールからは、掛け紙を気に入っておられた事、
お店の看板キャラクターのような立ち位置であったこと…
5年間大切にされていた事が伝わってきました。

故に、今回私が写真をRTしてしまい矢面に立たされてしまった事、
少しの間ですが店名等も明らかになってしまった事(削除しております)
GWの一番お忙しい時期に各対応に追われてしまった事等
そして、このような謝罪文の掲載に至ってしまった事、
申し訳なく感じています。

店主さんにおかれましては、たくさんご迷惑をおかけしたにも関わらず誠実なご対応と掲載する為の文までご協力下さり、心から感謝申し上げます。


私が気づかなかった店舗内でのその他のイラストの使用についても気づいて
お店に伝えた方が~と教えて下さった方も何人かいらっしゃり、
あの時は色々精一杯で私は全然気づいていなかったので、本当に助かりました。

そして、上記にてフォロワーさんからご連絡頂いていました各件も、
こちらからお願いする前に、先にご対応のご連絡を下さりました。

以下、今回対応して下さった内容です。(漏れありましたらすみません)

・掛け紙のデザイン変更(別会社に新規発注予定)
・掛け紙キャラクターを使用したプリントクッキーの販売中止
・掛け紙使用商品のふるさと納税への掲載中止
・掛け紙使用商品の通販中止
・SNSのアイコンの変更
・私への対応
・私のフォロワーさんへの対応

GW最中、大変お忙しい時期で、恐らく店主さんにとっても
心中穏やかではなかったと思われる中、迅速且つ丁寧に様々なご対応を頂きました。(本件発生後、私宛のメールがCCで来るのみで、店主さんに対しては直接何のご連絡もなかったとお伺いしています…)


改めまして、心配して下さったフォロワーの皆様
DMやメール、各種相談窓口のご案内やアドバイスを下さり、
色々親身になってお話を聞いて下さった皆様方

励ましや応援のお言葉に、本当に本当に助けられました。
とても心強かったです。感謝しかありません。
本当にありがとうございました。

一人だったら挫けてしまって、
祟り神になってしまっていたと思います。(参照:もののけ姫)


私は5月8日~10日に、去年2月に骨折した際に体内に入れた金属を抜く為の手術を予定していました。先方にも入院・手術がある為、暫く対応できない旨をお伝えしたのですが、手術の前日の夕方に「著作権侵害」「名誉毀損」「業務妨害」「脅迫」等の言葉が散りばめられたメールを頂いてしまい…。

内容もショックでしたが、そのように受け取られてしまった事も大変悲しく、後はただただ「恐怖」を感じました。
カーテンで囲まれた病室で一人、心臓はバクバク音を鳴らし、
スマホを持つ手は震えて、涙も止まりませんでした。
一睡も出来ないまま全身麻酔の手術に挑む事になりました。
(手術自体はそんなに大変な物ではなく、無事終わりました)

なので、私はこれ以上その他詳細については言及する事はできません。
弁護士さんにもご相談したのですが、危険な相手かもしれないとの事、
皆様も本件については詮索等もご遠慮頂ければと思います。

本当に沢山悩み、考えました。
しかし、私には色々飲み込む事しかできないという結論に至りました。

最初の返信内容も手術前のメール内容も、詳細書けませんがとても辛く、
本当に伝えたかった事は届いておらず、誤解されていると感じ、
どうにか誤解だけでも解きたい、話したら伝わるかもしれない、
何も言わずに諦めたら何も伝わってないままになってしまう…
そんな純粋な子どものような思考もありました。
しかし、色々な方にご相談して行く中、いくら丁寧に話しても無駄な人もいるのかもしれないとも思うようにもなり、結局飲み込む事を選びました。

相手への返信もかなりリスクがある可能性も有り
このようにSNSへの投稿は尚更細心の注意が必要とも言われ、
今もとても怖いです。

しかし、対応して下さった事への感謝と、
心配して下さった方には自分の気持ちは伝えたい。
そう思い、勇気を出して書く事にしました。


手術前夜から、今日でちょうど1ヶ月となります。

幸い何か物理的な大きな損害があったわけではないです。
「これくらいで」と思われる方もいるかもしれません。
私もとても怒っているわけでも、怒り狂っているわけでもありません。

それでも、とても静かに、
ザリザリと心がすり下ろされているような…そんな感覚が続いています。

早く忘れよう、切り替えよう、それが一番だ
こんな相手に振り回され、時間を費やし、心をすり減らす事は無意味だ

そう頭では理解していました。

しかし、ふとした瞬間に、

もっとちゃんと言い返せれば良かった、
自分がもっと強ければ

と何度も思い出してしまう。
ちょうど手術のタイミングだった為、言いたい事も言えぬまま終わってしまい、ぶつける場所も無く、悔しさばかりがモヤモヤと募り、もののけ姫に出てくる祟り神のようにドロドロしたものに心が静かに浸されていくような感覚と共に体調不良も続きました。




退院してからは絵を描く気力も、何かをする気力も湧かず、
最低限の〆切り仕事とメールの返信をするだけで精一杯でした。

お酒も苦手、胃も壊していて暴飲暴食もできない。
かわいいペットがいるわけでもなく、うまくストレスも発散できない自分。

田舎なのでキレイな花や山を見ながら、リハビリの為にひらすら歩いていました。今はLINEスタンプが生活の基盤なので、いくらぼんやり過ごそうが特に誰かに迷惑をかける事は無いのですが、何もできない自分への焦燥感は募り続けるのに、何も手に着かず。
これくらいの事で凹んでいる場合ではない。
自分を叱咤しては、情けなさを感じる事を繰り返していました。
切り替えがすごく下手だなと、自分のメンタルの弱さも痛感し、
弱い自分に対しても、久々にとても悔しさを感じました。


他の方にとっては、ただのよくある「くま」と「うさぎ」だと思います。
価値のない物かもしれません。 
私は無名のクリエイターだと自覚もあります。
しかし、何度も繰り返しますが私にとっては大切なキャラクターです。

私には12歳の時からずっと治療を続けていた病気があり、進行がが止まらず24歳で手術する事になりました。10時間に及ぶ大きな手術で、今も私の背骨には無数の釘と針金がガチガチに入り体内はど派手事になっています。それ以降、背骨は歪んだまま固定され一切動かす事ができず、肺機能の低下や胸部固定により、常時息苦しさや慢性疼痛と共に生きています。
(見た感じ普通なので、なかなか理解してもらえないです。)

この手術直後、寝たきりになった時期がありました。
当時は正社員で休職中でしたが、正直その時はお先真っ暗でした。
何とかして自分を立て直すきっかにと、子どもの頃好きだった絵を再び描き始めWebサイト『hoccoRi*』の開設に至りました。
その時に描いたキャラクターがこの子達で、サイトの最初のTOPイラストがこのくまさんでした。

自分が描いた絵で喜んでくれる人がいた事がとても嬉しくて、
しんどくても、もう少し頑張って生きてみようと思う希望になりました。
このキャラクターに限らず、自分の描いたものは全てとても大切に感じています。

その後、初めて自分名義で作ったLINEスタンプもこのキャラクターを使った「ほっこり。」でした。
今でもまだ、毎月DLし続けて頂いていて累計約3万DLされています。

https://store.line.me/stickershop/product/1046134/ja

2015年発売以来、8年間、数は減りましたが毎月売れ続けていて、売り上げが無かった月はありませんでした。
過去にスタンプ関連のお仕事でも痛い思いをし、それ以来LIINEスタンプからはずっと離れていました。しかし、その間もずっと買ってくれた誰かがいた事が、もう一度スタンプに挑戦してみようと思うきっかけになりました。
スタンプ作りを再開する前はフリーランスとして一人で活動を続ける事も思い悩み、転職も考えていたので、このスタンプが無ければ今のようにイラスト専業での人生もなかったと思います。

そんなこんなで…
私にとっては、本当に色んな思いの詰まったキャラクターだったのです。

その子達にそっくりなものが、
5年間も、お菓子屋さんの掛け紙として並んでいた。
そして、今回私の絵かどうかと確認の(でも、その方は私と違うかも?と気づいて)お問い合わせ頂きました。
(この「気づいてくれた」事も大変有り難い事であり、その方に感謝しています。)

5年も前の事、もしかしたら、こんな事になってる事すら
描いた方は何も知らないまま暮らしてるかもしれないですが…
店頭に並んだ時、完成した時、嬉しかったのだろうなぁ…と想像しました。

何も教えてもらえないまま、何もわからないままなので、
私には本当に何もわからないです。

何より、使っておられたお店の方にとっては、
この子達が悲しい想い出になってしまった事もとても悲しいです。


とにかく、もう真相はわかりませんし、色々言いたい事も言えませんが、
このことで、とても傷ついた人がいる事は事実で…
決して軽く扱って欲しくはなかった、と私は思います。

「仕事」として「ものづくり」に携わっている全ての方に、
「仕事」として携わる事の責任の重さも再度考えて欲しいと切に願います。

仕事に関わらず、どんなものにも、きっと、ひとつひとつ、
誰かが一所懸命作ったものには、
作り手の「想い」や「心」があります。
それを忘れないで欲しいです。

大切に、一所懸命に作り上げたものを、
蔑ろに扱われること、その気持ちを軽く扱われることは、
とても悲しく苦しいです。


これもただただ、私事ですが…
家から歩いて30分ほどの所に素敵な雰囲気の小さなケーキ屋さんがあります。行く度、美味しいお菓子の香りにいつも癒やされています。

そちらで、最近他のイラストレーターさんのポストカードや、その方が描かれたケーキのイラストのメニュー表が置かれるようになり、それが本当にお店の雰囲気にぴったりで。

こんな風に美味しいお菓子と一緒にイラストを使ってもらえたら、とても素敵だなぁ…いつか自分もそんなお仕事ができたらいいなぁとぼんやり思っていたこともあり、今回のことは尚更なにか色々複雑な気持ちになりました。


本件発覚時、同業者の方々からも、これまでの辛い経験をいくつかお伺いしました。どのお話も簡単にしかお伺い出来ませんでしたが、きっともっと大変で辛い思いをされたのだろうなと感じました。

こういうのは、本当に心がしんどいです。

つらいです。

この仕事をしている限り、避けては通れないのかもしれません。

そのつもりは無くとも、自らもいつ加害者になってしまうかもしれない。
その事実も否めません。とても怖いです。
自分自身も、今後身を引き締めて制作を続けていかなければならないと感じました。

作り手もですが、作品を扱って頂く仕事の方にも、
正しい判断と知識を持ち、作り手の作品を大切にして頂けたら…と
願います。
私たちにとって大切なものを、軽く、蔑ろに扱うことだけはしないで欲しいです。


恐らく、私に辛かった経験を話して下さった方々も、私も、
一度傷つけられた事は忘れられないし、多分ずっと傷は消えません。

改めて、自分自身の仕事にも責任を持って、
誠実に制作をしていこうと思いました。

万が一、間違いを起こしてしまったとしても、
保身に走らず誠実に対応する事もとても大事だと学びました。
更に相手の傷を深くし、何重にも傷つけ、傷を抉る事はしてはいけない。


今はただ、
今後、クリエイターの気持ちを踏みにじる様な行為が
行われない事を願うことしかできません。
もう、こんな気持ちを自分も、他の方にも味わってほしくないです。

このご報告をもって、
本件に関しては自分の中でも一区切りを着けなければと思います。

とはいえ、私は性格が悪く執念深いので永遠にネチネチ言ってるかもしれませんが…。ある方に「3年くらいかかるかもしれないし、たまに思い出してイラッとするけど、でも、あとは時間だから」と言われて、その3年が妙にリアルに感じました。

今回、これまで交流がなかった方々も、ご自身もお忙しい中、
本当に親身になって一緒に考えて下さり、心配し、励まして下さりました。
本当に感謝しています。

酷い人もいますが、それに負けないくらい、
優しく、人の気持ちに寄り添おうとして下さる人もいる。

この事も忘れないでいようと強く思いました。

以上です。

お見苦しい点も多々あったと思いますが、
最後まで読んで頂きありがとうございました。

重ね重ねになりますが、
心配して下さった方々本当にありがとうございました。

※申し訳ございませんが、本件に対してはご意見やご感想は
受け付ける余裕がまだ無いので、コメント欄は閉じさせて頂きます。
どうぞよろしくお願いいたします。

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