フジロック出店への道のりvol.13『DAY3.2』最終章
フォーとジャスミンライスを近隣のスーパーなどに売ってないか探す。幸いジャスミンライスは湯沢町のスーパーに少し在庫があった。それでも100食くらいか?全然足りない。
そんな中、宮崎のたかお食堂の店舗へも仕入れているエスニック食材店が群馬県にある事に気づいた。Googleマップで調べると片道2時間。往復4〜5時間くらいだろうか。早朝にも関わらず連絡が取れた。在庫を確認した所、十分な量を確保する事ができた。兆しが見えた瞬間。
スタッフひろにぃが朝9時にハイエースで買い出しに向かった。
最終日
9時オープン!睡眠時間45分(笑)
今日で全てが終わるさ
今日で全てが変わる
今日で全てが報われる
今日で全てが 始まるさ〜♪
と、泉谷しげるの春夏秋冬が頭の中をループする。
こんな辛いの早く終わって欲しい!でも終わるのは寂しい。という日常ではあまり感じないこの感情。これも非日常か。
先輩出店者に聞いた所、『2日目くらいまでは身体も凄くキツイ。でも最終日の極限を超えるとハイになる』と聞かされた。ランナーズハイってやつ?体験したいものだ。
さすがに最終日ともなると着地点も見えてきた事からスタッフみんなも疲れながらも安堵感が漂っている。いつもよりビールも進む。というか、仕事中程よくなら飲んでも良いよ。というルールだったがあまりにも仕事がハードで身体を労ってか皆あまり酒が進まなかった。
pm15時 買い出しに出たひろにぃ到着。しかし開催中は店まで車は入れず入場ゲートから手運びとなった。
灼熱の太陽の日差しの元ゲートから店まで米と麺を何往復もして運び入れる。
結果数時間フォーを欠品させてしまったが(この時に来店くださいましたお客様、本当にすみませんでした🙇)販売を再開!これで朝まで営業できる!
最終日のヘッドライナーはLIZZO。終演後の波は構えていた。むしろ「来いよこいよフジロック!かかってこい!」くらいな感じで。
この頃からスタッフはハイの領域に突入してきた。
「バミバミカオカオバミカオカオ」
オーダー伝票のコールが完全に韻を踏んでいる。しかもレッドマーキーから鳴るビートに乗せている。
そしてスタッフ同士のグルーヴ感。
苦しみの先に見えた多幸感とはこの事か。たかお食堂内に漂う振り切れたパーティー感はお客様にも伝染し気分を上げる。
『今日は最終日の夜。明日はもうないんだ。だからめちゃくちゃ盛り上がろうぜ!』
そんなポジティブなヴァイブスがオアシス全体を包んでいた。
そして空が青白く明るくなる頃、レッドマーキーでは最後の出演者 Francois K. が至福のクロージングセットを鳴らす中、am5時にたかお食堂は怒涛の66時間に及ぶ営業を終了した。
たかお食堂 フジロック初出店
次から次へと迫り来るハードルを蹴り倒しながらも
何に掻き立てられてるのか考える暇もなく
飲みたい水の入ったコップに手を伸ばす時間を作る事すら難しいこの過酷な現場で
様々な困難を乗り切り
俺たちはやり切った。
ご来店ありがとうございました!
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