「事例研究」には未来を創る力がある

初めて、ビジネス書を読んで涙を流しました...『ブラックスワンの経営学:通説をくつがえした世界最優秀ケーススタディ』。経営学会の最優秀論文を基に「事例研究」の活かし方を示した本書、自分が悶々と抱え続けていた問題意識に、ストレートに回答を示してくれました!

近年、ビジネスでも「エビデンスベースド」の考え方が広がる中、統計分析や定量調査が注目を集め、調査/研究の主流となっています。僕も統計分析は大好きだし、定量調査の大切さは理解しているつもりです。

それでも、大学院で歴史研究と向き合ってきた自分にとって、ビジネスで「定性事例よりも定量データが大事だ」という言説が蔓延することには、どうしても問題意識を拭えませんでした。

「1つ1つの事例と丹念に向き合うことが、どんな意味を持つのか?」なかなか答えられなかった問いに、本書は明確に回答しています。

アカデミックな議論だけでなく、実務的に「事例研究をどうビジネスに活かすのか」、「そのために何に注目して感度を高めれば良いのか」と、具体的な方法まで踏み込んでいる(詳細は第7章)ので、多くのビジネスパーソンに有用な本です。そして、それがとっても平易な言葉で骨太に述べられています。

・事例分析は、物事が「なぜ」「どのように」起こるのか、因果関係を読み解く力を与えてくれる
・事例分析は、通説をくつがえすような新しい要素を見つけ出すことができる
・事例分析は、未来を創造する「アナロジー」の力を与えてくれる

10年前、大学の地下室で歴史資料を漁っていた頃の悶々とした気持ちが、やっと成仏できた気がします...。

発売が2014年なので「新刊」ではありませんが、自分にとっては時代を通じて色褪せない内容と感じました!
物事の未来を創る考え方を知りたい方に役立つと思います!メッチャオススメです!!

『ブラックスワンの経営学:通説をくつがえした世界最優秀ケーススタディ』
www.amazon.co.jp/dp/4822250296

今日もここまでお読みいただきありがとうございますm(_ _)m
#そろそろ本棚の整理始めよ

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