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NewsPicksで初めてPdMとしてキャリアをスタートして学んだこと

初めまして。NewsPicksでプロダクトマネージャーをしている高橋と申します。Uzabaseグループのアドベントカレンダー11日目を担当することになりました。

ブログを書くのは初めてなので(そして自分のことを話すのがとても苦手です…)まずは経歴&自己紹介をさせていただきます。

新卒で東急エージェンシーに営業として入社し、主に大手クライアントを担当し、CM、マス4をはじめとするメディア、クリエイティブ、プロモーション、イベント、等主要案件は一通り経験しました。
一過性しか効果がないことが嫌いで、「売上貢献ができ持続性がある提案」を大事にしてきたので、辞めた後も自分が企画したイベントやキャンペーンがその後もずっと続いているのはとても嬉しかったです。

その後、リクルート住まいカンパニーの事業開発部で4つの新規事業を経験しました。ここで過ごした5年半は本当に濃く、数えきれないほどの学びと経験があり、リクルートに出逢っていなければ多分全く別の人生&自分になっていただろうなと思います。
リソース・時間・お金が限られた条件下のため、短期間で成果を出すため選択と集中をする(やらないことを決める)、一発目の打ち手の精度をあげる(あらゆる選択肢を出し切りPros・Consを検討する、情報が足りないときは足を使って集めに行く)ことを実体験で学びました。
できないかもしれないとくじけそうになる事が何度もありましたが、「できるかできないかじゃない。やるかやらないかだ」と言われたことは今も強烈に残っており、スキル有無を超越して鼓舞してくれる私の座右の銘です。

営業→事業開発→PdMというキャリアは周りにおらず、そもそも本当に務まるのだろうかと入社を相当悩みましたが、なんとか2年目を迎えることができました。本当に濃厚で既に5年くらいたった気がしてますが、今回は初めてPdMとしてキャリアをスタートしたことでこの2年で特に印象に残っているトピックスと学びを振り返ってみたいと思います。
誰かの何かのお役に立てたら嬉しいです。(役に立たなくても読み物として少しても面白いと思ってもらえますように…)


本流にあえて乗らず、担当プロダクト成長打率が高い選択肢をとる
1.NewsPicksアプリリニューアルに乗らない

入社当時私はNewspicks内にクライアント企業様のカスタマイズした専用スペースを提供するB向けのプロダクトを担当してましたが、まだリリースから1年足らずでリリース時から新規機能を追加できてない状態のやりたい事が山積み(だけどできてない)フェーズでした。

時を同じく、NewsPicks本体側はちょうどその時期に1年に渡るリニューアルを計画しており、このリニューアルに併せて担当プロダクトもUIや仕様を変えるべきかどうかを迫られていました。(併せて変えるべきだという空気感でした…)

リニューアルの成功要否は正直わからない(信じてはいるものの、新しいことは総じてうまく行くかどうかは本当にわからない)、リニューアルに併せて仕様変更・デザイン変更をすると半年以上担当事業成長につながる機能改善が止まる、リニューアルが担当事業の最優先成長ドライバになるイメージがどうしても持てない(もっと優先度高く開発したい機能たくさんあり、その機能を実装した方が成長イメージ・ユーザーに喜ばれるイメージが湧く)という理由から、自分たちはリニューアルには乗らない、もしリニューアルが成功し自分たちも踏襲する事が事業成長に大きく繋がりそうだとFactが取れたら、その時にアジャイルに計画変更をして急ぎ後を追っかけるという判断をしました。

まだ入社したて、PdMとしての経験もない、いろいろな空気も読みきれてない中での初めての大きな意思決定でしたが、前職の事業開発の時の経験を元に判断し(前職もSUUMOという大きい既存メディアがある中で、同じSUUMOのブランドを使いながら新規サービスを作っていました)結果、この判断は最適だったと感じています。

これを機に「プロダクト成長フェーズでは、全体最適よりも個別最適をとる」「最速で成長する確実性が高い打ち手を優先順に打っていく」「新たなFactが見つかった時には恐れずに計画は変更する」は今後確固たるポリシーとして自信を持って追求していこうと思えました。(当たり前のことを書い
ているようですが、意外にこれを突き進めるの難しかったりします…)


本流にあえて乗らず、担当プロダクト成長打率が高い選択肢をとる
2.NewsPicksにはない返信機能の実装

クライアント導入担当者やユーザーヒアリングをした際によく意見として出るのが「返信ができないことの不便さ」でした。
NewsPicksのコメント機能仕様をそのまま使っているため、コメントは1投稿につき1度しかできず、それに対して誰かが意見や感想をコメントしてくれても、それに対して反応や返信をすることができない状態で、社員同士のエンゲージを深めることを目指しているのに双方コミュニケーションが取れないことは個人的には致命的だと感じていました。
コミュニティーオーナーの存在やアジェンダを投稿し続けなければ、熱量やコメント数自体は経年とともに減少トレンドになるのは避けられないことはわかっていたので、そのためにも返信ができることはその熱量を維持させるための役割としても大事だと感じましたが、反面社内からはNewsPicksの本流思想からズレることになるため慎重な意見や、一部クライアントからも返信ができてしまうことによりヘイトや悪い議論が生まれてしまいコミュニティの空気感が変わってしまうことを懸念する意見が出ていました。

この時にも意思決定を支えたのも、前述した「プロダクト成長フェーズでは、全体最適よりも個別最適をとる」「最速で成長する確実性が高い打ち手を優先順に打っていく」「新たなFactが見つかった時には恐れずに計画は変更する」の3つでした。
コミュニケーション総量と熱量の維持はプロダクトにとって最も重要な指標であり、まずはここに振り切る、通報機能や削除機能があるため万一悪いコメントが出た時には運営で対応できる、本当に悪い方向に流れてしまった場合は、機能のON/OFF設定や機能自体を取り下げを後から対応するという、万一の時の対応方針も選択肢として考えた上で、実装に踏み切りました。
結果、コメント数自体は手なりでのダウントレンドであるものの、返信が入ったことでコミュニケーション総量としては横ばいを維持、アジェンダについて活発に議論できる状況を多数生み出すことができました。

コミュニケーション量推移(赤:コメント、青:コメント+返信合算値)

同じプラットフォームでも利用主体者、運営方法、ユーザー種別が異なるため、あくまでそこプロダクトの利用ケースにフォーカスして、本当に必要な機能を実装していくことが大事だと改めて感じました。
この時、とにかく機能をMINで早くリリースするデリバリーに振り切ったためメンション機能等WANT要件を落としたのですが、(そして機能リリースしてから私はNewsPicks本体の担当になったので、このプロダクトからは今は離れてしまってるのですが)今この落とした要件を追加実装をしている最中で、機能が支持されて使われていること(アップデートしようとしていること)、またこの双方向コミュニケーションの思想と返信機能が、NewsPicks本体で先日新リリースされたトピックスでも取り込まれており、ホッとしていると同時に嬉しく思っています。


エンジニアのWillを大事にしたチーム運営

前述したプロダクトの担当チームでは、私がJOINした時にエンジニアが問い合わせ対応等に追われて開発できない状況がずっと続いており、とにかく開発以外の全ての業務(要件検討、優先順位、開発計画、クライアントやBizメンバーとのコミュニケーションと合意形成)を巻き取り、エンジニアには100%開発にコミットしてもらえる状態を作ることに大事にしてきました。
今NewsPicks本体を担当することになり、一緒に仕事をするエンジニアメンバーも変わったのですが、彼らは「施策をやる意義とその手法(Why、What、How)」を非常に大事にしています。
当初私は、前チームと同じ関わり方と思想「エンジニアが開発に100%時間を使える状態であることが正である」と考えていたのですが、モチベーション源泉になるものや興味関心ドメインや深さは様々で、開発だけに没頭したい人もいれば、なぜそれをやるのかも全て知っていたい人など、本当に三者三様なんだなということを学びました。

今のチームには施策実施背景をコンテキスト高く共有すること、時には施策自体も一緒に考えること、川上部分から可能な限り同じ情報を伝え、目線が揃うように気をつけています。彼らの強い意志もあり、施策要件を決めるMTGにも時間が許す限り全て出席してもらい、プロセスや状況も全て同じ景色を見ています。
彼らが最もモチベーション高く開発できるためにエンジニアとの関わり方を、個人やチームを見ながら変えることは非常に重要だと感じています。

今後もまたチームが変わることもあると思いますが、まずは彼らが何を大事にしているのかを聞いた上で、常に人とチームに対してより気持ちの良いフォーメーションでプロダクト改善をしていきたいと思っています。

コロナでリアル対面ができないままチームにJOINし、先日初めて対面できて嬉しかった!オフラインでも信頼関係は作れるということも初めて学び経験しました。


最後に

2年経ってもまだまだ新しい発見と学びの連続で、毎日ヒリヒリしますが、今のチームであればどんなことも乗り越えていけると思っていますし、そんなメンバーと一緒に働けていることは幸せだなと感じています。

そしてNewsPicksではプロダクトの成長を一緒に目指してくれるエンジニアを大募集しています。ぜひ一緒に刺激的な日々を過ごしましょう!


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