大おばあさんのうわごとのような伝承ごと

夫の実家に来ている。
元旦は親族の方々が、大おばあさん(義祖母)を囲みにやってくる。ひ孫も合わせると20人オーバーが一気に集まるということはやはりすごいことだと思う。

そんな輪の中心にいる義祖母。
義祖父は20年以上昔に亡くなられているので
行事ごとは大体を祖母が取り仕切っている。
嫁入りした立場をすっかり忘れるほどに、この家の事を全て背負っているように伺える。


ふと、何かを思い返すように今までのことを振り返り話してくれる時がある。

夫である祖父の話より、義父である曾祖父の話の方が多い。家の物事を全て教わったのは曾祖父でだった、と。
家のしきたりや周辺からの体裁がうんと厳しかった時代を生きたんだろうなあ、というのがよく伝わる。

今年の正月には、ここのエリアの伝説のような話も出てきて(大蛇が出て退治するような話や、裏山にお産の神様がいるような話)、それがあまりにもスラスラ出てくるものだからなんだかいつもと違う話のテイストに、不思議だけども興味深く感じた。

この不思議で興味深い気持ちは、語り継いできた人たちの想いがなんとなく感じられる気がするからなのかな、と。

誰かがどこかで誇張したり省いたりしたのかもしれないとか。
本当は誰かの作り話からスタートしたのかもしれないとか。
そんなのつゆ知らず、真面目な人が真面目に語り継だりもしたのかなとか。

不謹慎な想像をしながらにやにや聞いていた私のことを大おばあさんはどう思ってるのかはしらないけれど、
話の最後に私は私の言葉でまた誰かに伝えていくねと、大おばあさんに精一杯の敬意を込めて伝えた。

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