がっこうのこと


4年生の履修登録のプレッシャーは異常。何か取り漏れがあればも1年遊べるドンになってしまいます。僕に関しては特に教員免許取得のために必要な単位がいくらかあるので怖くてまだ取り掛かれていません。そうです実は教育学科で教員志望だったんです。でも今は普通に就活しています。日本の教員の問題なんかも教育学部の観点から書いていけたらいいですね。まだ描きたいテーマがいっぱいあるからnoteを書くのは続けられそうです。


今回のテーマはこれです。

9月入学、是か非か


教育学部なのでこういった問題には興味があるんです。まだ学生だから直接かかわる問題なのも理由ですね。


単刀直入に僕の意見を挙げますと、「絶対NG」です。

それでは9月入学のメリットから考えてみましょう。


・これまでの学校での授業の損失分を補える

実際に学校に行って対面で対話的(そして半強制的に)に授業をするのと各家庭の裁量に任せるのでは圧倒的に学ぶ量に差が開いてしまいます。オンライン授業をするにしてもその環境が用意できない生徒はそれを享受できません。確かにそれを埋め合わせるために開始時期をずらすのは効果があるかもしれません。

しかし、9月までの間、学生たちは全く学んでいないことを前提に話が進んでいるような気がします。そして9月までに学び続けている人にとっては学校が始まった時に既に勉強したところをもう一度やる羽目になり、それまでの時間と努力は無駄になります。改革したいなら学習指導要領を精査して学習過程を改革すればいいんじゃないですかね。

それに来年からはこのメリットは全く関係ありませんからね。

・受験シーズンがずれる

今の受験シーズンは雪で電車が止まるなどのイレギュラーやインフルエンザどの懸念があります。年度初めを変えれば受験時期も変わるのでこの問題は避けられます。

しかし、その効果を発揮するのは受験生、特に中学・高校三年生だけです。それ以外の生徒はこのメリットには何も関係がありません。


・国際標準に合わせてグローバル化が進む。

これをメリットに挙げる奴らが一番嫌いです。外国の大学と開始時期を合わせることで留学生の時期的な負担を無くし留学の奨励ができる。それによってグローバル化が進むというような論調です。

では全学生の中で留学をする人が何人いるのでしょうか。留学するのは主に大学生だと感じるので大学生に絞って考えてみましょう。

文部科学省によると令和元年度の大学生が291万人、短大や専門学生なども加えると360万人にもなります。それに対し海外への留学者数は調査によってばらつきはありましたが最も多い数を示した日本学生支援機構の調査でも11.5万人です。語学学校への留学では開始時期は関係ないことが多いので海外の大学に留学する人の実数はこれよりも少ないでしょう。変更に対するターゲットが狭すぎます。

海外からの留学生の受け入れも増加するとの淡い期待をしていますが、入学時期が4月だから日本への留学をあきらめる留学希望者は何人でしょうか。それ以外の問題が多いと思います。(授業が日本語で行われるなど)

大学ではすでに留学生向けのシステムとして9月入学を受け入れているところもあります。それだけでは対応できないのでしょうか。


9月入学への変更のメリットは今だけ・受験生だけ・留学生だけでしかありません。ここで変更したら簡単に戻すわけにはいきませんからね。コロナ下の減税に対しての二階自民党幹事長の「消費税を導入したときの苦労を知らないのか」といった趣旨の発言なんかを見ても、一度変更した後に戻るわけないことは明らかです。自らのメンツがつぶれないように常に意識して政治やってます。


これからずっと影響していく変更なのにこの3~4か月で決めることがおかしすぎます。まさに”コロナショックドクトリン”以外の何物でもありません。

ショックドクトリンとはーーー「真の変革は、危機状況によってのみ可能となる」と述べるなど徹底した市場原理主義を主張したシカゴ学派 (経済学) のミルトン・フリードマンを批判、こうした主張を「ショック・ドクトリン」と呼び、現代の最も危険な思想とみなしている。(Wikipedia)https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%BB%E3%83%89%E3%82%AF%E3%83%88%E3%83%AA%E3%83%B3


以前からこの9月入学を推し進めてきた人がいたのでしょう。そしてこの惨事に便乗して改革してやろうと思っているだけですね。小池都知事はその急先鋒のようです。今がチャンス!的発想は早急に捨てていただきたいです。

「私は長年、9月(入学)論者の1人である。こうした機会をとらえ、社会改革の1つ、それを行っていくべきではないか」と改めて賛成の意見を述べた。https://www.nikkansports.com/general/nikkan/news/202004290000445.html(9月入学論者の小池都知事「もともと明治時代は9月」 日刊スポーツ)


もし9月入学が決定したとしたら日本人の慣習・文化・価値観を全て変えていく必要があります。どのようにするのでしょう。私達が考える「春は出会いと別れの季節」的な概念もどうにかして変えていかなければいけません。すべての会社の会計や年次の予定なんかも変える必要があります。政府や地方自治体がどうにかできる問題ではありません。


こんな感じでこの考えには全身全霊で反対しています。


今回は僕の熱意が強かったので文中に小ボケを入れる暇がありませんでした。たまにはこんなメッセージ満載の投稿もいいでしょう。次はもっとリラックスした文章を書こうかなと思います。ついに留学の話ですかね。


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