不思議に思うこと

 最近特殊詐欺で、特に老齢の人が被害に遭っているとの報道が多いですね。けしからんと思うと同時にその額の多さにビックリします。皆さん一杯持っていらっしゃるなと驚いたり、うらやましかったりします。ウン千万円から多い人はウン億円の貯蓄がある人が多いのにビックリです。昔のオレオレ詐欺の被害額はせいぜいウン百万円だったように思うので、詐欺詐欺グループはもっとむしり取れると認識したのだと思います。
 そんなに多額の貯金をするのは、もちろん日本の政治が悪いというのが一番の理由だと思います。この間もどこかで言ったのですが、「今の円安で国民は困っとるけど、輸出産業は大儲けしとる。そしたらありがとうございましたと政治家の懐に入るモンが一杯あるけど、貧乏国民の生活を豊かにしてやっても俺の懐にはなんも入ってこんでと考えとんやと思うで」。だからそんな国で生活するためには節約してお金を貯めるしかないのだと思います。昔から日本の不景気は意図的に作られると聞いたことがあります。国民がある程度貯金をすると、それを吸い上げるために不景気にするのだと。そのやり方が金利だと、最近理解できました。これの上下で景気の上下をコントロールできるということです。
 しかしそんなに節約して貯めた虎の子をなぜ容易く騙されるのか理解できません。見たことも、会ったことも無い(有名)人を信じられるのでしょうか。1つ考えられるのは多くの人がMUST型人間だったので組織内では信頼されて、好意的に接してくれるので周囲は全部自分の味方と勘違いして老後を迎えたのではないでしょうか。政府は信じられないので貯金はするが周りの人は私のために動いてくれると信じていたとすれば、容易く騙されたのも納得できます。そうだとすれば私のような嫌われ者は周りが助けてくれるとは思われないので、うまい話が来るとまずおかしいと思うから、今まで被害には遭わなかったのであれば、嫌われ者も悪くはないかなと。かなり前になりますが、誰か分からない人から電話があり、「東京の○○です。なんとか社の株が上場されることになり、上場前に買えば、儲かりますけど買いませんか」と言われたので、「あなたは親切な人ですね。私なら絶対儲かるのなら人に勧める前に、借金してでも自分で買うのにあなたは人に勧めてくれるんですね」と答えた途端に電話は切れました。もしかして私は儲け損なったのかも知れません。まあ私が被害に遭わない最大の理由は無一文だということはまちがいありません。
 別の見方としては、昔はほんの一部を除いて、殆どの人が同じくらいの暮らしぶりでしたが特に不便を感じていなかったり、こんなもんだと納得していたのではないかと思います。ところが工業が盛んになり、その創業者・従事者は豊かになると共に、売るために皆が欲しがるものをたくさん作るようになっていったのですが、為替で円安になり外国に売るうまみが少なくなり、国内で売ろうとして、それらを持つことが豊かな生活だとプロパガンダにより国民が洗脳されたのだと思います。
 私が就職したとき、組合に入らないというと、組合の支部長に「我々の運動の血と汗の結晶である賃上げをただで享受しようというのか」と怒鳴られたのも、「働く労働者が金持ち(資本家)から奪い替えし、物を一杯持つ良い生活ができるように頑張っている」ということだったのでしょうか。
 ところが今では貧富の差が大きくなったために生活が苦しくなった人の中には、他人を騙したり・傷つけてでも金を得ようとする者が出てきても不思議ではありません。前にも書いた上念司さんの本の中に「人は経済がうまくいっている時には穏やかに暮らしていくが、悪い時は過激な思想・行動をとる」というのは本当かも知れません。かなり前には隣国の人の行動をけなして、「騙す奴より騙される奴が悪いと考える国民性」等といっていましたが、今は日本もそうなっているのかな。
 もう一つ気になるのは東南アジアの人々に対する我が国の態度です。最近特にベトナムからの労働者による犯罪が気になります。もともとベトナムの独立の気運は日本軍によるフランス軍の駆逐でした。そのためベトナムの人々は親日家が多く、豊かで親切な国というイメージを持つ人が多かったようです。そのため技能実習生として募集した時に「金持ちで優しい日本人が技術を教えてくれて、お金までくれる」と夢を持って応募したら、安い労働力だけが欲しかったので行動を制限・監視され、中には日本人の憂さ晴らしに暴力を振るわれたりして、帰国したいが借金して渡航費を得ていたので帰れないから、逃亡して生活費を得るために犯罪を犯す人まで出ているのではないでしょうか。国や一部の人による自業自得を一般人が受けていると言えると思います。

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