ゆっきゅんのZINEを読んだりね

僕はゆっきゅんが好きなんですよ。

ゆっきゅんはアイドルユニット「電影と少年CQ」のメンバーで大学院生で、るるむうとか着ていて、山戸監督作品が好きで、金髪で、男の子で。あとはよくわかんない。

彼が昔ネットの動画でアイドルのフリコピしているのを見たのは2014年くらいかなあ。ちょっと気になっていたけどミスiDオーディションに出たりしてるのとか、山戸監督作品見に行くときに来ているの遠目でみたりすることもあり。昨年、アイドルのライブ見に行ったときに「電影と少年CQ」が出てきて、バックに映画のサンプリング映像流しながら、映画の仮想サントラとして制作した曲を演じるメンバーのルアンちゃんとゆっきゅんの二人にやられてしまってそれから時々「電影と少年CQ」を見るようになり。ルアンちゃんの目つきが僕のイメージする映画の感覚にズバッと来たのと、ルアンちゃんの朗読の声がマットな声質でとても好きだったのと、ジェンダーが固まる以前にも思える少年と少女を演じるという心の置き場を揺らがせながら見られる美しさに引き寄せられたのです。物販行くとそんな二人が美しいままキャキャっとしていて。

そして、ゆっきゅんの物販でZINE(最近流行りの簡易的な自主制作雑誌)が販売されていることを知っていたのですが、最新作の『友達の遅刻は最高』が出るまで手に取っていなかったのです。そして最新作が出たときにぱらっと見たら文字がたくさん!ということでお得ではないかー!ということで買ってみたのです。

『友達の遅刻は最高』

『友達の遅刻は最高』の内容は、ゆっきゅんの生活風景と心情風景を行ったり来たりするエッセイで。孤独なときも、だれかと分かち合う時も、自分だけが好きなときも、みんなと同じものが好きな時も、それをただそのまま肯定できればいいよねと思いつつ。でも、そうもうまくいかなかったりして。でも、まあそれも肯定するかという何段にも自分を許していこうという空気感がとても良くて。

自分を肯定していくってなかなかの戦いなんですよねー。いや肯定するから戦わないで寝て鼻くそでもほじってればいいんだけどなかなか真面目だとそうもいかなくて。文章にすることでその戦いが美しさや面白さになるというのはとてもいいよなあと思うのです。

『体操ブログ』

『体操ブログ』はゆっきゅんのZINE過去作。内容というか文章のココロというかは『友達の遅刻は最高』と共通点が多いんだけど、こちらの方が全体的にストレートで肩に力が入っている感じ。最後の「好きでいてくれるの」のところ本当大好きです。

ぼくがゆっきゅんを好きなところは「美しさ」を求めるときに、自分のやりたい「美しさ」をやれば良いって思わせてくれるところ。世の中だとこの服着たいって思って着ても、服のそこだけ良いの着て他ダサくて意味ないじゃんみたいなことになりがちだけど、そこだけの美しさを愛する心そのまま受け入れていいじゃんって思わせてくれるんですよね。ゆっきゅんカワイイ服着るけど急にガサツだったり、おしゃべりも女性っぽい話し方してたら急におっさんみたいな話し方なったり。それ愛おしいじゃないっすか。本当この人、最高な他人だなあと思うのですよ。

というわけで僕も誰かの最高な他人だったりしたらうれしいなー。

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