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「KGEのマシンでW字に削る方法」と「リードのバランスについて」

どうも、こんにちは!

今回はKGEのメイキングマシンを使っている方向けに、僕なりのW字スクレープでリードを削る方法をお伝えしたいと思います。

KGE以外のメイキングマシンの場合、削り始めの形を別のアタッチメントに付け替えることで、スクレープの形を変えることができる物もありますが、残念ながらKGEではそれができません。

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ですが、アタッチメントに付け替えられるマシンでも、U字とW字ではリード全体のバランスのとり方が違うので、W字のアタッチメントを使用したところで、結局その削り方のメリットを活かすことはできません。

一般的なU字スクレープの場合、太めの背骨からサイドに向かって薄くなるように削り、大きな背骨でリード全体を支えるのに対して、W字スクレープはU字と比べると細めの背骨ですが代わりにサイドをしっかり残し、背骨と両サイドの3本でリードを支えます

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もう一つの大きな違いは、U字に比べてW字のリードは削り始めがなだらかな場合が多いですね。

こうした特徴からW字のリードはU字に比べて、安定感のあるリードになります。

安定感があるのを、表現に集中できて吹きやすいと感じる方はぜひW字でリードを作っていただくと良いですが、安定感が逆に窮屈や不自由に感じる方はU字のリードのほうが合っているのかなと感じます。

ちなみに僕は後者です。

もちろんU字かW字かの二択ではなく、中間的なリードの削り方もできますので、色んな削り方を試してみるのも面白いと思います。


さて、前置きが長くなってしまいましたが、ここから実際にKGEのマシンを使って僕がどのようにW字のリードを作っているかをご説明いたします。

マシンを使ってと書いていますが、実際はリードの上半分をマシン、下半分を手削り、という感じで作っていきます。

マシンで全体を作ることもできますが、肝心のWの部分は手でやったほうが簡単で早いですし、きれいに仕上がります。

まずはマシンのセッティングです。触るのは下の写真の2つのネジです。

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手順① ネジ②を一旦緩めて、ネジ①を締める。そしてもう一度ネジ②を締め直す。

手順② ネジ①を緩めて、ネジ②を180°時計回りに締める。そしてネジ①を締め直す。

手順③ 普段どおり、リードをマシンにセットして削る。(下の写真のように削り始めがなだらかになっていたら成功。マシンがU字のスクレープを作ってしまう場合は、手順②に戻ってネジ②をもっと締める、逆に削られなさすぎる場合はネジ②を緩めて再挑戦)

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手順④ お好きな長さのスクレープになるように、写真の鉛筆でマークした部分を削り始めから先端に向かって一直線に削る。(U字のスクレープの削り方のような、削り始めにナイフで溝をつける必要はありません)

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↑片側だけ削った見本

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↑両方削って完成です!

ポイントは先程の鉛筆の線のライン上以外は削らないこと、途中で止めたりせずに根本から先端までナイフを動かすことです。そうすることで自然と適度に背骨とサイドに厚みを残したままW字になります。

この状態で試し吹きをしてみて多少きれいにしたり手直しをしたりしますが、先端を整える手順④を繰り返すスクレープを伸ばすの3種類の手直しがおすすめです。

他の箇所を削ってしまうとリードのバランスが崩れてしまうことが多いです。

本来Wスクレープは手削りに特化したスタイルなので、マシンで上半分を削らずに全部手で削ったほうが道具も少なくていいですし楽なのですが、僕のように普段KGEのマシンでリードを作っている人にとっては、先端はいつもと同じになるので比較がしやすく試しやすいかなぁと思い、今回このハイブリッド的な削り方をご紹介させていただきました。

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