設計に関する48章『し』試作は完成をもって半ばとす

『し』試作は完成をもって半ばとす
副題:玉成まで道通し

「玉成」は、日本語で「完全に成し遂げること」や「完成すること」を指します。また、目標や計画が達成され、成功を収めること。
機械設計の場合、設計段階、試作段階、
量産立ち上げ段階、量産段階と図面に手を入れる段階が沢山ある。
取扱説明書なども設計者は執筆する。
量産段階では、現場からの改善要望、コストダウン、更には市場不具合の改善など設計者は休む暇など無い。
この一連の仕事をこなせて、設計者は一人前になる。
今では、生産技術が生産設計を担当して生産現場に量産図を生産図に置き換え対応している。
設計者は、その生産設計の内容を理解していないと良い計画は出来ない。
位置決め治具の考え方、また、それらを不要とする設計のやり方、例えば、コマナツトなどは、した穴をレーザ加工で開けておけば、位置決め治具は不要となり、現場での工数低減につながる。
また、スリットなどを駆使すれば、ブラケットなどの位置決め治具も不要となる。
生産設計が常に盛り込む内容は、標準化して開発の計画段階から図面に盛り込めば、トータル的な設計工数低減と、現場での工数低減が図れる。
設計者は、地道に生産技術と連携して、現場改善の要望を計画段階から図面に盛り込みながら開発をすべきだと思う。
また、物作りの現場にも足を運び、ロボット溶接比率を上げることや、マシニングセンターなどに入れられる様な部分はどこかなど、生産技術者と見極めて、設計の計画段階で盛り込むようにすると良い。
手を抜いた設計はシッペ返しがあると言う事を忘れてはいけない。
より良い設計をする為の努力は必ず報われる。
設計はいかに、お客様が喜んで使ってくれるかである。
その為には、QCDEを確保出来た製品にする事である。

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