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なぜ『でる1000問』が重要なのか? TOEIC質問箱2023.5.27

こんにちは高橋です。

『でる1000問』(『TOEIC L&Rテスト 文法問題 でる1000問』というのが正式書名)という問題集は必須だと言われていますが、僕が考える必須の理由は以下の2点です。

  1. 問題文も含めた語彙の精度がほかの問題集に比べて高いから

  2. この問題集を解いておけば塗り絵対策にもなるから


『でる1000問』はTEX加藤さんが書いた本です。

TEXさんは『でる1000問』のほかにも、『金のフレーズ』と『金のセンテンス』という一番精度の高い単語集を出しています。

『金のセンテンス』の冒頭に、見出し語をどうやって選んでいるのか説明しているところがあるので、引用してみます。

1、日韓で発売されている公式教材をテキストデータ化します。
2、そのデータを語彙分析ソフトにかけます。
3、単語を頻度順に並べ、リスト化します。
4、リストから機能語(冠詞や前置詞等)を除きます。
5、中学校の検定教科書を参考にして、中学レベルの単語を除きます。
6、アルクのSVL12000等でそれぞれの単語の難易度を数値化します。
7、TOEIC的な視点で難易度の数値を微調整します。
8、単語を頻度順・難易度順に並べ直します。
9、リストの上位から順に単語を厳選します。
10、「TEXファイル」から、本試験で出題された単語を加えます。

『金のセンテンス』より引用

1~9の手順を追って、作っている問題集はほかにもあると思います。

ただし「10」のTEXファイルの要素は当然、TEX加藤さんの本にしか含まれません。

このTEXファイルというのは、著者自身が毎回の受験後に更新している蓄積データのことです。

こういう風に蓄積されたデータというのはこの著者特有のものだと言ってもいいはずです。

そして、『でる1000問』も語彙を選ぶ際にこういう基準で選んでいるであろうと当然推測もできます。

語彙の精度が高い問題をひたすら解くことによって、読むスピードも自然とあがってきます。

TOEICでは、リーディングの問題を最後まで解き終わることができず、適当に答えを埋めることを「塗り絵」と言います。

この「塗り絵」は受験者共通の悩みと言ってもいいようなものですが、対策というのは決まっていて、ひたすら語彙力を鍛えること、のみです。

速く読めないのは、単に必要な語彙力が足らないからで、テクニックの問題ではないからです。

よく速く読めないのを気にしてパート7に特化した問題集に手を出してしまう人がいますが、ナンセンスです。

今有効だとされる小手先の技術を身に着けても、常に問題が難化しているTOEICというテストの性質上、明日も同じようにその技術が有効なのかは誰にもわかりません。

事実2016年に問題が改定された際、それまで有効だとされた技術のほとんどは無効になりました。

そんなものを覚える暇があるのなら、語彙力を鍛えることに集中するべきです(その語彙を鍛えられるのが、まさに『でる1000問』です)。

ちなみに、僕も塗り絵とは無縁ではありません。

ただ、特別な塗り絵対策というのはしたことがなく、『でる1000問』と『公式問題集』を丁寧に復習することによって、960点まで点数を上げることができました。

『でる1000問』を使えばそのまま塗り絵対策にもなるとわかっているのなら、ほかの問題集にわざわざ手をだす必要もなくなります。

問題集を絞って復習の時間に多くの時間を割く、という勉強は得点アップの一番の近道です。


●追伸
『でる1000問』は比較的難しい問題集といわれていて(事実僕もそう思います)、進め方を工夫する必要があります。

もっと深く知りたい方はこちらをどうぞ。


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