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肩の前側が痛い(バンザイや重いものを持つ時)ときの検査と施術

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肩の前側が痛いときは「上腕二頭筋長頭腱炎」を疑う

バンザイすると肩の前側が痛い場合、まずは肩のどこが痛いのか?どんなときに痛いのか?が非常に大事です。前側を指差してバンザイのときだったら、「上腕二頭筋長頭腱炎」の疑いが強くなります。

上腕骨の溝を優しく押して痛いかチェックしましょう。強く押すとめっちゃ痛がる方いるので注意。どこかわからない場合は、下のネッター解剖学の図をご覧ください。

触りかたとしては、手のひらを上に向けた状態で大結節という大きなでっぱりを探します。そこから内側にずらせば小結節も見つけられます。その間の溝を上腕二頭筋長頭腱が通ります。


※ネッター解剖学より引用

上腕二頭筋長頭腱炎かどうかの確認方法(検査)

1. 肘を伸ばして肩の屈曲(自動と抵抗運動) 
2. 肘の屈曲(自動と抵抗運動) 
3. 前腕回外(自動と抵抗運動)

ポイントは、いきなり抵抗運動をかけないことです。検査で痛みを出してはいけません。検査で患者さんに嫌な思いをさせないでくださいね!

なかなか良くならないときや、施術をしてもなんの変化もないときは「石灰性腱炎」の疑いがあります。なぜかわからないけど、カルシウムが固まってしまい炎症を起こします。

その場合は、整形外科の受診をオススメしておきましょう。施術じゃ無理です。(痛みが出づらい動きに変えることは可能ですが、痛みをなくすことは不可能です)

短期的に痛みを取り除くには、上腕二頭筋をもみほぐす

施術としては、上腕二頭筋をもみほぐすと楽になります。ですが、すごく短期的な変化しかでません。

また、注意点として長頭腱の痛いところは、グリグリしないでください。昔、自分でグリグリした患者さんが腕が上がらなくなったと来院されたことがあります。施術者がこれやったら終わりです。笑

バンザイのときにカラダで何が起きるかを考えていきましょうね。

バンザイの準備で前腕や体幹が緊張する

バンザイしようとすると、まず前腕や体幹の緊張が起きると言う方がいます。これからの腕の変化に備えるようです。

そして、肩関節屈曲のための筋肉が縮み、肩関節以外にも肩甲骨や鎖骨、肋骨、胸椎、、、と連動していきます。長期的に痛まないカラダにするには、「肩以外」に注目しましょう。

運動の足し算を理解すれば、痛みに対して施術は怖くない

肩関節の屈曲は、鎖骨の運動+肩甲骨の運動+肋骨の運動+背骨の運動、、、と「運動の足し算」と考えてみてください。鎖骨の運動が減少すると、他の関節が頑張る必要がありますね。これらすべてに動きをつけていきます。

拮抗筋を制するものは、痛み施術を制する

簡単なのは「拮抗筋」を調べてください。肩関節の屈曲がしづらいということは、拮抗筋である伸展の筋肉が運動の邪魔をします。それをほぐすなりなんなりすれば良いのです。

肩関節を中心に考えると、伸展する筋肉が邪魔するので、上腕三頭筋や三角筋の後部繊維。筋膜のつながりとして、前腕の伸筋群、広背筋も考慮すると良いと思います。

肩甲骨を中心に考えると、小胸筋が硬いと制限が起きやすいです。また、大円筋とかも良いですね。筋膜の流れ的にも先程の伸展する筋肉とつながってきます。

鎖骨を中心に考えると、胸鎖乳突筋や大胸筋あたりでしょうか。

背骨中心で考えると、伸展がしづらいので腹筋や大胸筋、前鋸筋の柔軟性を出すと良いです。

以上、肩の屈曲時の前側の痛みについてのメモです。

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