神奈川18区市民の会 の集いが開かれました

9月4日(金)夜に「市民と野党のつどい@18区」を開催し、来場者

64人、Zoom視聴者32人、合わせて100名近い参加者で盛り上がる集会でし

た。会場カンパも36,678円寄せられました。

集会では元朝日新聞記者の脇さんが、冒頭発言でうねりのように動く現政治

情勢を解明し、最後に集会アピールを満場の拍手で採択しました。

立憲・真山参議院議員のほか立憲・共産の県議や市議の皆さん9人も参加

され、共産・畑野衆議院議員はZoomで発言。元衆議院議員の樋高剛、三村

和也両氏も「野党共闘」への願いと決意を発言されました。

また市民トークでは、PCR検査の徹底や保健所の機能強化など新型ウイル

ス対策、多摩川の豪雨・洪水対策など国政や野党統一候補への政策要望が相

次ぎ、市民と野党の共同・共闘の前進について熱い思いを語る方もいました。

総選挙が近いという報道もあります。ごいっしょに立ち向かいましょう。

※冒頭発言の内容と、集会アピールを添付しました、ご覧ください。

また、集会の動画を、↓ 下記URLで見られます。

 https://youtu.be/SViHJyCIJQc

また、長くなりますが、冒頭の脇正太郎氏の冒頭発言の要旨は以下のとおりです。

 ●「市民と野党のつどい@18区」冒頭発言(2020年9月4日)
安倍首相退陣後の課題        脇 正太郎(元朝日新聞政治部記者)
【安倍政権の悪政は終わらない】
 安倍首相の退陣の知らせに、皆さん、健康の回復を願いながらも、喜ばれたことでしょう。喜びを共有します。しかし、新たな政治の展望が拓けたわけではありません。首相と一緒に悪政を推進してきた菅官房長官が後任として政権を運営するのがほぼ確実だからです。
 公正と信義に基づく政治を実現するのは、これからです。新型コロナウイルスが猛威をふるっても生命を護り、暮らしを豊かにする政治を実現するためには、総選挙で勝利しなくてはなりません。安倍インチキ政治の後継者の打倒が次の課題です。
 こう言うと、衆院解散の時期はいつかと必ず聞かれます。9月29日解散、10月25日投開票という情報が流されてはいます。しかし、そんなことは解散権を持つ首相でなければ決意できませんし、決意の通りに運べるかも定かではありません。明日かもしれないし、1年後の任期満了時かもしれません。
 政権の打倒を目指す者がすべきことは、総選挙がいつであっても戦える態勢を準備することです。これまでのように野党勢力が直前になって共通政策作りで慌てたり、候補者調整で揉めたりするのでは、勝てるわけがありません。これは、出来の悪い生徒が定期試験に一夜漬けで臨むような愚劣な行為です。何回繰り返せば気づくのかと嘆くべき事態です。
【「負のレガシー」を振り返る】
 「アベ政治」の7年8カ月を振り返ると、安全保障法制や特定秘密保護法、「共謀罪」法などの制定がありました。憲法秩序を破壊し、平和と民主主義を危うくしたのです。また、森友問題、加計問題、「桜を見る会」など権力の私物化が横行しました。
 権力の私物化では、近畿財務局で働く実直な職員が自殺に追い込まれました。行政の根幹である公文書の改竄を強いられたためです。TBS記者によるジャーナリストの伊藤詩織さんへのレイプ事件では、この記者が安倍首相と親しい関係にあるということで揉み消されました。
 いずれも非道であり、人倫に反します。菅氏を推す自民党各派の目的は、これらを隠蔽し、従来からの権益を守ることです。決して忘れたり、許したりするわけにはいきません。
 一方で、宿願とされていた憲法改正を阻んだのは市民の力です。誇るべき成果です。警戒を緩めず、憲法の理念を実現しましょう。
【市民の審判で退陣に追い込むべきだった】
 退陣表明があった8月28日、私は不機嫌になっていたようです。妻から「ほんとうは安倍支持だったんじゃないの」と言われてしまったほどです。
不本意だったのです。と言って、続投を願っていたのではありません。病気を理由にした自発意思での退陣が残念でなりませんでした。選挙に敗北して、失意に悶々として辞めていく姿を見たかった――。
退陣させられなかったのは、①「一強支配」で自民党が沈黙し、連立を組む公明党が迎合した②対立と分断で支配された大手メディアが追及を怠った③国政選挙で6連敗を喫した野党陣営が戦略性に欠けた--などが理由です。
根底には、多くの国民がご参集の皆さんとは違う考えでいることがあります。共同通信社の世論調査によると、安倍内閣への支持率は退陣表明後に20%も跳ね上がりました。病気回復を願うのは、人間として当然です。しかし、権力を持つ者への優しさ、強いものに巻かれたがる心理が働いていないでしょうか。自死した公務員や伊藤さんにこれほどの優しさを示したでしょうか。
権力への優しさは菅氏を勇気づけ、早期の解散・総選挙を決断させる可能性があります。
残念な事実ですが、向き合う必要があります。皆さんのお考えに賛同してくれる仲間を今日から、ひとり、ふたりと増やす活動をしなければなりません。仲間内で肩を寄せ合うのでは足らないのです。
メディアには不信と不満をお持ちでしょう。記者OBの私も同じです。改善する方法はあります。まず新聞をご購読ください。そして、朝日や毎日、東京と読売、産経、NKHの違いに気づいてください。ごちゃ混ぜにして批判するのは、野党共闘側の立憲、国民、共産と与党陣営の自民、公明、維新を区別しないで政治全般やすべての政治家を否定するのと同様で、乱暴すぎます。批判と激励が同時に必要です。また、新聞が売れないと経営不振でリストラが強まります。後輩たちは次々に退職しています。記者が減れば、それだけ記事の質が落ちます。
野党陣営に檄を飛ばしましょう。この集会のチラシに「野党は小異にこだわらず共闘の翼を広げ、野党統一候補を実現して総選挙で勝利を」とあります。働き掛けを強めましょう。
この18区で統一候補を実現して、神奈川県の、いや全国のモデルにしたいものです。
【野党共闘と立憲・国民合流】
 野党共闘の使命は、「アベ的な政治」を終わらせることです。立憲民主党と国民民主党の合流は、巨大な与党への対抗勢力づくりが目的のはずです。そうであるなら、玉木氏による新党を決して排除してはなりません。共産党が共闘の結節点であり続けるのは、重大な使命です。
残念なことに「排除」の論理が今日なお見え隠れしています。希望の党の結成時に小池百合子都知事が「排除します」と発言しました。立憲民主党の誕生、野党共闘の破綻は、このためでした。枝野代表が今回、「排除」を再現するようなことあってはなりません。最初に試されるのは、国会での統一会派を維持するかです。
連合が結集に動いたことを高く評価したいと思っています。原発ゼロなどをめぐって旧同盟系6単産が強く反発する不首尾がありましたが、原発は合意を見いだせない課題ではありません。態勢を立て直して第2幕に臨まれることを期待します。連合の次の役割は野党勢力の世代交代の促進です。総選挙に勝つためには、「共産党排除」などと口に出すべきでないことは学習済みでしょう。
【「菅政権」の弱点】
 菅氏はメディア支配を仕切ってきました。表向きの強面、排除の一方で、手なずけてもいます。影響力は大手メディアばかりでなく、フリーランスや政治ジャーナリストにも及んでいます。いずれ「菅氏は苦労人」「親しみやすい人柄」「好きな食べ物は――」といった “ご祝儀報道”が溢れるでしょう。
しかし、課せられた条件には極めて厳しいものがあります。①率いるのは20人ほどの小グループで、複数の有力派閥連合の支持が不可欠②任期は安倍氏の残り任期の来年秋まで③総裁選の簡易方式の実施で一般党員・党友の不興を買いもしました。
主要派閥がこぞって支持にまわり、総裁選では圧倒的な優位に立っているのは確かです。しかし、主要派閥にすれば、気に入らなければ都合の良い人に交代させることができます。総選挙の前に別の人気のある首相を立てる作戦に転じやすいのも確かです。総選挙の前に波乱があるかもしれません。菅氏のもとでの総選挙は戦いやすいという人もいますが、自民党はそこまで間抜けではありません。
最初の試金石は、閣僚と党役員の人事です。主要派閥から不満をぶつけられないようにすることと、国民からの期待をつなぎとめることを両立しなければなりません。
コロナ対策やアベノミクスの後始末は非常に難しい。自分の言葉で戦略を語れないと、支持を得られません。しかし、官房長官としての記者会見で「全く問題ない」とか、「ご指摘は当たらない」「コメントは差し控えたい」「いずれにしても――」と連発してきた菅氏に、語るべき言葉があるでしょうか。また、安倍首相の負のレガシーを背負ってもいます。
 菅氏には気掛かりな前例があります。菅氏と同様に簡易方式で総裁に就任した福田康夫、麻生太郎両氏の政権が発足後1年ほどで幕を閉じたこと。私たちにとって励みになるデータです。
以上で報告を終えます。「アベ政治」を完全に終わらせるために奮闘しましょう。

次に、同集会でのアピールです。

●9・4「市民と野党のつどい@18区」アピール――――――――

私たちは、新型コロナがまだ猛威を奮っているなかで、3密を避ける
ために細心の注意を払いながら、そしてZOOMを活用するという新しい試
みを取り入れて、本日ここに「市民と野党のつどい@18区」を開催しま
した。
それは、解散・総選挙が、どんなに遅くとも来年10月、場合によって
は来月にもありうるという状況の中で、手をこまねいて見守るのではな
く、今私たちができる精いっぱいの行動をしなければならないと考えたか
らです。
「つどい」を準備していた1週間前に、安倍首相は病気再発を理由に突然
辞任を発表しました。後継首相が決まらない流動的な政情ですが、むしろ
早期解散・総選挙の可能性が大きくなったともいわれています。
安倍首相は辞任しましたが、「アベ政治を許さない」私たちの立場は揺ら
ぐものではありません。「アベ政治」は、安全保障関連法=戦争法の強行を
頂点とする憲法蹂躙の政治、「モリ・カケ問題」「桜を見る会」の政権私物
化の政治、公文書の偽造、隠蔽、改竄など官僚に忖度を強い、モラル崩壊
に導いた政治です。次の総選挙では、この戦後最悪の政治にNO!の審判を
下し、その流れをしっかりと止めなければなりません。

そのために今一番必要なのは「市民と野党の共同・共闘」を実現し、前
進させることです。
私たちは、「アベ政治を許さない」立場に立っていた全野党が共闘の意思
を確認し、その上で国民に新しい政権構想を提示することを強く求めます。
そして、この衆院神奈川18区において、何としても野党統一候補を実現
するという私たちの強い決意をここに確認します。

2020年9月4日
         「市民と野党のつどい@18区」参加者一同

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