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映画「カセットテープダイアリーズ」プロット抽象化 プロット制作に使えます

●全体の特徴

・自己実現型ともいえるし普通の三幕構成っぽくもある。ジャンルは家族もの。

・ごちゃまぜでかなり無理やりサブプロットにしてます。
(※親友とのもの、ヒロインとのもの、主人公自身のもの、が主なサブプロットだが、ちょくちょく浮いているシーンがあって自分の分析力不足を痛感)

・学校の先生が賢者キャラだったり、クライマックスはスピーチでのお気持ち表明だったり、よくある展開なので使いやすそうです。

※メインプロットは●、サブプロットはSやH(ヒロイン)と表記
※コミックリリーフはCと略

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●掴み
〇過去の主人公。
・主人公にとってあまりよくない状況の説明(移民)
・親友へ目的を語り合う。別の場所へ旅立ちたい。
・親友とは根本から性質が違う(人種が違う、親友に枷はない)
・物語のキーになるアイテムを得る(日記帳)

●セットアップ1 主に環境と父の束縛についての不満 【依存の世界】
・現在の主人公(7年後)
・全くうまく行っていない主人公(相変わらず自分の町にいる)
・親友と会話。父が帰ってきて彼女といちゃつく親友を良く思ってない
・枷のせいで環境自体から良く思われていない。(移民)
・家族から誕生日を祝われるが、満足していない

7%

S1【セットアップ1】親友とのシーン
・主人公の特技についてアドバイス(書く歌詞が暗い。父の文句ばかり)
・主人公の目的紹介(大学に行って、卒業して就職し町を出る)

☆セントラルクエッション……主人公は町を出られるか

●依存の世界
 S2【セットアップ1】
・高校へ入学。送ってくれる父。しかし束縛的な父にうんざり(将来の事を全て口出してくる)
・学校では色々な人がいてわくわくする

 S2【日常が破壊される予兆】
・とあるきっかけで支援者Aから謎の存在を仄めかされる(ぶつかって音楽テープを拾う、誰の?と聞くとボスと言われる。ここでは意味不明)

10%

 S2【依存の世界】
・初授業。まだ胸を張って自分の夢をいう事が出来ない。先生がそれを聞くと、それも父のせいだとわかる。(父以外意見を持てないから、日記をつけて自分の意見を書きとどめている)

S2【冒険の誘い】
・色々なグループが居るが、入って行けずに一人で特技をやっている(日記を書く)。そこに支援者Aが話しかけてくる
・意味不明だった単語についてもう一度訊ねと、ボスについて関わるきっかけをくれる(カセットテープをくれる)

S1【冒険の誘い】
・学校から帰る途中、枷により危ない目に遭う(人種差別で危害を加えられそうになる)
・親友に助けを求めその場を乗り切る。その時にとある集会へ誘われる。主人公の欲しいものも手に入るかもしれない(恋人)

S1【依存の代償】
・父は枷により集会にいかせないようにいう(パキスタン人はパーティーに行かないといったろ)
・結局行くことが出来ず、その様子を眺めながら自分の部屋で悔しい思いをする。

15%

S2【依存の代償】
・父と父の友人の元へ(C:車のエンジンがかからない)
・ここでも枷による先例がある(父がローンの話をしていると、人種を理由に周りの子供から家に小便をかけられる)
※ちょっとした伏線父の友人の息子、に嫁ができたと聞く。

S2【輝くチャンス】
・賢者キャラ(先生)から成績の悪い評価を受ける。これは自分の意見が反映されていないから。賢者は主人公の特技をもっと出していけとアドバイスする(詩を書き続けろ)
・主人公は挑戦をする。が、すぐに跳ねのけられる(記事を書きたいと新聞サークルにいくが、記者はいらないと突っぱねられる)

●インサイティングイベント
・枷の影響により、父が解雇されてしまう(経営悪化で解雇が必要、目を付けられる)
これにより主人公は夢のための場所(大学)に行けなくなり、絶望

20%

●問答
・特技について頑張ろうとしていた矢先、それが全て意味のないものになったのでヤケクソになる主人公。すべて投げ捨ててしまう。

●プロットポイント1
・支援者Aからもらったアイテムを発見し、思い出してボスに触れる。
・枷に翻弄され悔しい思いをし、我慢してきたこれまでの自分を全て肯定してくれるようなもの。主人公は自信がなかった特技に胸を張るようになる。
・主人公は一度捨てた自分の得意分野をかき集める(書き溜めた詩)。この時隣人が一枚拾う。

2幕へ

●セットアップ2 準備
・賢者にこの得意分野を見せる。
・支援者Aにアイテムくれたことを感謝する。
S2【冒険へ誘う、食らいつく】
・一度跳ねのけられた挑戦をもう一度して、今度は食らいつく。

S2【衣装を着る】
・賢者は主人公に才能を見出し、背中を押す。一人、支援者(ヒロイン)が増える。(ちょくちょく授業で出ていた)
※父は違うことを学んでいると思っているので、違うことを学んでいるとバレたら不味い

●秘密の世界
・主人公はどんどん夢にのめり込んでいく(作詩を続ける、憧れの人の映像を見たり)
・父にバレそうになって隠す。頼まれごとをされている(手紙を書く)
そこに来客、一度捨てた時に拾った隣人で、枷のせいで怒られるかと思いきや褒められる。父は下らんポエムだと吐き捨てる

30%

S2【セットアップ2】
・メインの「セットアップ2 準備」で食らいついた相手へ感想を聞く。
褒めはしないが、一応認めて描き直して持ってくるよう言われる。主人公は喜ぶ。

 S2【ピンチポイント1】
・金がなくて家族がもめるシーン。母はもっと頑張らなくてはいけない。父は主人公にも働くよう要求する。バイトを探すが枷のせいで見つからない。これは父も同じ。
・探している最中、アイテムを拾う

・支援者に仕事がないか相談
途中枷に関することで絡まれるが、主人公はやり返せるようになっている。

 S1【ピンチポイント1】
・店をやっている親友に頼みに行く。S2【ピンチポイント1】で拾ったアイテムが役に立ち、親友の親に気に入られ雇ってもらえる。
・親友は主人公の趣味と合わずに、うんざりする。

40%

S1【ミッドポイント】
・主人公は仕事中にヒロインを発見し、仕事そっちのけで口説く。(ミュージカル風)
・主人公は調子に乗りすぎ、親友は怒ってしまう(親友の好きなものを馬鹿にする)。謝りに行くが会ってくれない

●ピンチポイント1 日常パートと非日常パートの交差
・夢に向かって作業(作詞)していると父に何の勉強をしているのか聞かれる。
今やっている夢を日常の価値観で全否定される。

SH【インサイティングイベント】
・挑戦に勝利し、それをヒロインが発見する(校内新聞に自分の名前がのってる、が間違ってる)

 SH【冒険へ誘う】
・ヒロインとデート。ヒロインから注文があり、それを受ければ主人公の要求を受けてくれることを約束してくれる(ヒロインの政治的な活動を手伝えばデートしてくれる)

SH【プロットポイント1】
・互いの家の問題を言う。一度別れそうになるが、結ばれる。ヒロインに詩を送る。

50%

SH【お楽しみパート、準備】
・支援者Aにヒロインと付き合ったことを言う。自分たちの趣味を広めるためにまた別の挑戦をする。(ラジオのサークルにブルースをかけてもらうように頼む)
が、ここでは失敗。

●ミッドポイント
 S2【ミッドポイント】
・賢者に校内新聞のことを褒められ、夢への就職ができるかもしれない(知り合いに頼んで職業体験できるかも)

 SH【お楽しみパート】
・支援者とヒロインを巻き込み、断られた挑戦を勝手に進めてしまう。
環境を巻き込んで楽しむ(ミュージカル風)

56%

●忍び寄る悪者
・楽しんでいる最中、枷が象徴される場で父と出会う。枷に関する事件が起こっている(モスクでパキスタン関連の暴動)※伏線

SH【ピンチポイント1】
・ヒロインの家へ遊びに行く。家族と食事。ヒロインの家庭の問題と枷に関することで洗礼に会う(政治的にうるさくヒロインはうんざり、差別主義で主人公にも失礼)

・挑戦を勝手にやったことで怒られる。おとがめは最小限で終わる。

S2【忍び寄る悪者】
・父は葛藤した挙句、家族のために貴金属を売る(主人公の妹の結婚式。妻の身に着けている貴金属を残念そうに売る)それを主人公は見ている。
・主人公は賢者から言われた夢のチャンスを話すが、金が稼げないために父は否定する。主人公は父の地雷も踏んで大げんかになる。(「作家なんて食えない、自分の為だけか」「働いてないのは父さんだけだ」)

 S1【ピンチポイント2、プロットポイント2】
・父と喧嘩して帰ってきた後、偶然家に帰ってきた親友を発見。久しぶりに会え、すぐに謝りに行く。だが仲は修繕されない。前に褒めてくれた隣人が見ていてアドバイスし、主人公はめげずに謝る。ヒロインの事も報告し、仲直りできる。

63%

S4【インサイティングイベント】
・ヒロインと部屋で良い感じの時に妹が帰ってくる(C:「貸しにしとく」)

 S1【クライマックスへの準備】
・親友にヒロインに関する歌詞を渡す

 S4【お楽しみパート】
・妹に貸しを返す名目で頼まれごと。妹の秘密を知る。主人公と同じく枷に反した趣味を持っている。(クラブみたいなところに出入り)
・主人公の趣味ではないが、妹が楽しんでいるのを見て自分も楽しむ

 S4【ミッドポイント】
・妹と秘密を知り合った時、主人公の好きなものが接近することを知る(ブルースのライブが近くである)
・賢者から紹介された仕事をやっていると、枷に関することで仕事を任される。(伏線であった、モスクでの事件の取材。専用の言語が喋れる)

72%

 S4【忍び寄る悪者】
・妹の結婚式前夜、父が貧困からつい弱音を吐く。妻が慰める。やり方は一方的だが、家族思いなところは伝わる。
・結婚式当日と、「好きなものが接近」のためのものを買いに行く(チケット)。時間ギリギリなので走る。
・チケットは買える

●ピンチポイント2
 S4【死の臭い】
・枷による暴動で家族たちは巻き込まれる。政治的なものでヒロインが居合わせる。怪我を負った父を庇ったりしている。父は主人公は大丈夫かと探す。
主人公が急いで戻ると父が殴られて倒れているのを見て、ショックを受ける。

●死の臭い 輝きの発覚
 S2【ピンチポイント2】
・結婚式は無事に終わる。そこに枷に関することの仕事の成果が舞い込む。
主人公と父と関係は完全にこじれる。
(自分たちのためだったが、父は目立ってはいけないのだと否定。好きなものも完全否定され、主人公は自分を曲げずにチケットを見せて公演に行くという。それで父は家族のために金を使わなかったと怒る。「お前はパキスタン人だ、私の息子だ!」「あんたの息子は嫌だ!」)
・出ていき、車でどこかへ行こうとするが、エンジンがかからない。一人で涙を流す主人公
どこにも逃げられない、と言う暗喩

80%

●闇夜を彷徨う魂
・自分の部屋で夢に関することを整理していたら、父と自分関するものを発見。過去に書いていた。

SH【ミッドポイント】
・ヒロインは結婚式にどこに行っていたのか主人公に問い詰める。主人公は父のせいにする。関係がこじれる。

 S2【死の臭い】
・賢者に夢への手段が手に入った事を知らされる(詩を勝手に応募したら推薦で大学のセミナーを受けられることに。その場所はブルースの聖地)
しかし主人公は父が許してくれないからと辞退する。完全に枷(この場合父)から逃れることはできない、とあきらめきっている。
・自分が目立ったせいで父の友人にも迷惑が掛かっている

●プロットポイント2
 S2【プロットポイント2】
・主人公は父親に再び宣言。賢者からの夢への手段を使う決意表明。父はもちろん否定し、行くなら絶縁だという。
・主人公は支援者とともにすぐ旅立ってしまう

86% プロットポイント2 3幕へ

S2【最後の晩餐】
・夢の地へ来る。
・友人と夢の地を楽しみ、賢者にもらった手段を存分に使う。

●クライマックスへの準備
・主人公は帰ってくるが、絶縁されたので家には帰れない。母は主人公の居場所を知っていて、父に仲直りを要求。父はかつて主人公同じ目的で枷を背負うことになった(いい暮らし、夢のために国を捨てた)過去がある。悩みながら主人公の書いた昔の詩を眺めていると、父と息子に関するものを発見する。

 SH【プロットポイント2】
・ヒロインが主人公の家族に会いに来る

90%

 S2【クライマックス】
・卒業式。賢者が推薦した夢への手段のきっかけとなったものを卒業生の前で披露することになる。賢者や支援者もいる。
・その最中に家族がやってくる(前のシーンでヒロインが誘った)

●新しい価値観への攻撃
・父を発見し、読みあげることに躊躇する。

●クライマックス
・そのものではなく、父への想いやこれまでに経験し、学んだことを交えてスピーチする(自分の夢だけではなく家族も大事)
・父を含めた、会場がそのスピーチを絶賛する。

96%

●エピローグ
・ヒロインと仲直りしたあと、家族の元へ。父は主人公の事を認め、仲直りする。
・主人公は大学へ旅立つ前に、買い戻した貴金属を母へプレゼントする
・親友が前に主人公から貰った歌詞に曲を付けて、プレゼントする。親友はバンド仲間と旅立つ
・支援者がやってくる。支援者も自分の夢を叶えている
・目的地まで行くとき、父ではなく主人公が運転する。象徴的な終わり方。

終幕

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