昔むかし話し37

"それでは皆んなで、地球の魅力について考えて見ましょう、そして、皆んなで語りあってください"
小百合はそう告げると、目をつむって、その場に静かにすわりこんでしまいました。

そして暫くの沈黙が続きます。

小さな咳や鼻をすする音や何かを考えているのか溜息にも似た微かな息遣いが聞こえてきます。
束の間の静寂の後末っ子の登が話しはじめました。
"僕は地球が大好きや!"
"地球には自然多くていいな"
"美味しい野菜や果物が沢山できるもん"
"海もいいな!美味しいお魚が沢山取れるもん"
"山で遊ぶのも楽しいな"
自然っ子の登は自然の多い地球が大好でいかにも楽しそうです。

そこに兄弟の紅一点、久美子が話しはじめました。
"私地球が大好きや!でもね 地球でしか住んだ事ないので本当のことはわからないわ"
"たしかに、ごもっとも"
父義郎は声に出さず小さくうなずきました。
       つづく









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