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怒涛のJavaジャズフェスティバル 前編

怒涛のKeyon Harrold とのJavaジャズフェスティバルが終わった。

今回はいつにも増してトラブルや無茶ぶりが多かった気がする。

以前書いた出発の旅行保険問題に始まり、ベーシストがコロナにかかり別のベーシストに。

そのベーシストもコロナにかかり3人目のベーシストに変更。

ギリギリすぎてベーシストが1日目の本番に間に合わず急きょ僕がシンセベースでベースパートをやることに。

左手でベース、右手でピアノは実はよくやるが、Keyonのようなトップレベルの即興演奏が求められる場所で2つのパートをカバーするのはかなり厳しい。

ベースはドラムのキックとある程度連動させないといけないし、ピアノはもちろんギターとハーモニー感を合わせなくてはいけない。

本番3時間前にベーシストが間に合わないことが判明したので各パートのアレンジもあるし全てを完璧にすることは不可能だ。

今出来ることをやるしかない。

僕はいつもバンドリーダーが何を求めているかに集中するようにしている。

今回はトランペット(リーダー)、ドラム、ギター、そしてキーボード&ベース(僕)

という編成だったが、みんなそれぞれ思惑は違うだろう。

ギターは自分のハーモニーが綺麗に活きるように和音にスペースが欲しいだろうし、ドラムは自分のグルーブが活きるようにベースとのコンビネーションが欲しいだろう。

しかし全ては無理なので優先順位をつけなくてはいけない。

僕は自分が誰にどう思われるか、どう評価されるかを全て捨ててリーダーの立場にひたすら立つようにしている。

トランペットはサックスなどと比べて音域も狭いしハーモニー感も出しづらい。

ピアノが色々なハーモニーを積極的に足してあげた方がトランペットの場合は単音を伸ばしたり、ゆっくり落ち着いて吹けるようになり表現の自由度があがると勝手に思っている。

なので僕はピアノはかなりアグレッシブにハーモニーをつけていく方だ。

そうするともちろんギターにとっては僕のプレイは多少鬱陶しいだろう。

ギターの入るスペースが少なくなるし嫌われるかもしれない。

しかし他のメンバーから文句を言われようと
お客さんから余裕ないガチャガチャした演奏だと思われようと、それがリーダーに取って最善だと思えば自分の恥は全て捨ててやるべきだ。

もちろんリスクだが、僕のような凡人が世界のトップクラスの人達と演奏し続けるためにはリスクを取らなくてはいけない。

こういうと偉い立場の人に媚びを売ってるように思う人もいるかもしれないが、逆だ。

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