2年間の整理とこれからやりたいこと

 これまで通算10本くらいのネタを上げてきました。不定期ながらも安定してきた気がするし、お笑いのことを考え始めるようになってちょうど2年になるので、自分の頭の中を整理するためにも僕が何をしてきたのかとこれからどんなことをしたいのかを書き連ねたいと思います。めちゃめちゃ恥ずかしいですが、頭の中に閉まっておくのも勿体無いので。

 こんにちは。こんばんは。東京大学お笑いサークル笑論法に所属しています小坂井です。4月から大学3年です。笑論法youtubeチャンネルに少しネタ動画が上がっています。演じる努力はほとんどしてないので、見苦しいかもしれませんが。笑論法では学年、大学問わず新入部員を募集しています(宣伝)。

 サークルには1年の4月に入りました。元々入る気はあまりなくて、遊びで新勧ライブに行ってみた程度でしたが、思いのほか面白くて、温かく迎えてくださって、入ってみてもいいかと思うようになりました。そして入ろうと思っていた他のサークルを1つ1つやめるようになっていった結果、笑論法が残りました。笑論法入って、いや入りますとも言ってなかったかもしれないとき、翌月の五月祭のステージで漫才やることになってるから、と告げられ、先輩とコンビを組まされ、漫才をやることになりました。

 「何かやりたいテーマある?」と先輩に言われ、当時やっていたドラマ「俺のスカートどこいった」でシソンヌのじろうさんが顧問役だったカバディ部の描写が面白かったのを思い出し、「カバディ」と答え、先輩がカバディをテーマにした漫才の原型を作ってきてくれました。入ってまだ1ヶ月だから、という言い訳はできるものの、スベりたくはなかったので、妥協なくボケを考えて形にしました。結果そこそこの出来に仕上がり、そこそこ受けました。他のコンビと比較しても、2番目か3番目くらいに受けたんじゃないですかね。

 サークルの人や友達や、親の知り合いからもありがたい反響を結構いただいて、そこでお笑いの素晴らしさを感じました。そこで、お笑いは、一般の人に笑ってもらうことを目的にやるから、人に届きやすいんだなと感じました。どれだけ一般の方には気づかないような技術的な所を磨くことも、構成を考えることも、セリフの細かい言い回しを考えることも、結局は一般の方に笑ってもらうことを目的としているというのが、お笑いの素晴らしい所。高校時代は頑張っても、その業界の人には凄さが伝わっても、それより外には広がっていく気がしないことをしていました。元々は社会全体を良くするために議論をしているはずなのに、狭い空間の中で閉じてしまっている気がするというか。日本語ディベートというものなんですけど。ディベートに限らず、「分かる人に分かればいい」的なコンテストの方が世の中には多いと思うんです。そんな中で、多くの人にいっぱい笑ってもらうことを主目的とするお笑いって、いいな、って思いました。4月に嫌々ながらもネタをやることを引き受けた自分ナイス。
 
 ただ、慎重な性格なのでその後半年後の駒場祭までは自分でネタは作りませんでした。ネタ作りの基礎が分かってからやりたいと思っていたし、スベりたくないし。その間にカジサックさんと石田さんのyoutubeを見たり、NONSTYLEさんの漫才を書き起こしたり、その他色んなネタを見て、分析して勉強しました。ナイツ塙さんの書籍『言い訳』、あとはナイナイ岡村さんのANNで石田さんがM-1を分析した回も結構聞きました。ネタ作りのベースはほとんど石田さんから教わりました。

 笑論法のサークルの1つの特徴として、固定したコンビを組まない、学園祭では複数の人とネタをするというのがあります。それが色々な種類の漫才を見て色々な形の漫才をやってみたかった僕にはとてもありがたかったです。この人は言葉が多いツッコミが似合うからこのネタをやりたいとか、この人は強いツッコミをするから、このネタが合うな、とか。駒場祭では3つの漫才を書いて、それぞれ別の人とやりました。草案作って、かけてみて、また修正して、っていう繰り返しが楽しかったですね。でも当日やってる最中はあんまり楽しくないというか、まだ楽しむ余裕がなかっただけなのかもしれないけど、何だかあんまりしっくりこなくて。そして、漫才はやるよりも書く方が好きかな、なんて思いました。

 12月には先輩が主催したコントライブにも呼んでもらいました。初めてのコントでした。先輩が書いた原案を元に3日ほどの突貫で作ったのですが、結構ウケました。ゼロイチで書いたわけではないけど、原案でやろうとしているけどうまく表現できていないことを読み取って、笑えるように改良することとか、後は言い回しがおかしいボケで笑わすことが得意なのかもしれないと思いました。知らない人が家に来るというネタで、最初のセリフの「僕を預かってもらってもいいですか?」「何だそれ!」がよく分からないけどウケて、何ならここが一番おもろいって言われまして。僕はよく分からないんですが。あとは単純に役に入り込めて、自由度の高いコントの面白さもここで知りました。このライブに呼んでもらって感謝しかありません。

 そこから9ヶ月ほど空きます。単にお笑いの熱が冷めたのもひとつ。コロナもひとつ。人数不足でサークルが機能不全に陥ったのも一つ熱はなかなか続きませんね。ただ面白い設定を見つけたり思いついていたりしたらメモをするというのはやっていました。

 去年の9月。ようやく大学からの活動制限が緩和されて、ライブができるようになりました。無観客ではあるものの、新入部員が初めてネタをやるライブをやりました。対面で何かをする喜びや、ネタをやる、見る楽しさが溜まっていた分ものすごく感じられて、とても良いライブになりました。クオリティ的にもそこそこのものができたと思います。そしてちゃんと再びお笑い熱が上がリました。

 とはいえ、例えば大学生のお笑い団体が主催しているライブに出たいわけでもないし、そもそもちゃんとした相方がいるわけでもない。さらにこの頃にはネタはやるよりも書く方が好きだなと強く思うようになっていました。そこで自分のネタを表現する場所として選んだのが、twitterであり、noteでした。いくつか上げてみたところ、思ったより見てくれる人が多かったので、続けることにしました。そしてこの時期にネタ帳グランプリを上級生から紹介してもらいました。このあたりのことは以前にも書いたので軽くにしますが、そのネタ帳グランプリで大賞をいただくというもの凄くありがたいことが起きました。この企画を通して、もしかしてネタ書くのそこそこ得意だな?ということが分かりまして、続けてみようと思いました。このコントを見ること、考えることというのは、僕にとってようやく見つけた新しい「好きなこと」かつ「そこそこ得意かもしれないこと」でした。

 その後10月から12月まではM-1期間だったのもあってお笑い熱は高い状態が続きました。サークルの無観客ライブもやったし、noteだけにあげる用のコントも書いたし、深夜のお笑い談義会も何回かやりました。さらに、R-1グランプリの変革があってアマチュアも出られるようになったので、これは運命だなと思って出場することにしました。Rー1は当然ながら受けませんでしたが、他では得られない刺激を舞台で吸収することができました。苦笑してくれた1人の方、本当にありがとう。少しばかり救われました。出てよかった。

 1月から今までの今年3ヶ月は、お勉強が忙しい時期が続いていて、ネタを作ることはあまりできていませんが、サークルのライブ用のネタは作るようにして、あとは良い設定が思いついたら鮮度が落ちないうちに形にしてあげています。軸足が乗ってないどころか片足も乗ってないどころか、プールサイドで水の冷たさを測るために片足をちょっとつけてみるくらいしか体重が乗ってない状態、です。今の今は、結構お笑いを考える時間は比較的長い時期です。

 ここまで振り返ったところで、これからやりたいことをいくつか書きます。これまでやってきた、サークルに参加することとこのnoteに思い付いたら載せることは細々と続けるとして、新しいことですね。

 1つ目。「1人コントをもっとやりたい!」漫才からお笑いを始めて、コントをやって、去年の10月くらいに初めてピンネタをやったのですが、中々に楽しかったんです。R-1では受けなかったけど、充実感がとてもありました。ネタの種類的にも、自由度が一番高い分野だし、やりつくされてないものがまだまだあると思っているし、いつでも練習できるし。これまで上げたネタを見てくださった方で分かる方もいるかもしれないんですけど、ツッコミを書くことにどうしてもぎこちなさが抜けなくて。それは普段ツッコまない人なのが影響してると思うんですけど。一人コントだとツッコミなしでやりたい用にできるので、向いてるかもと思ってます。笑いどころを作るのはめちゃめちゃ難しいんですけどね。

 もう1つ。「社会をコントで映したい!!」脚本家の野木さんが書かれる作品が好きなんです。野木さんの作品の特徴は「エンタメ」と「社会性」が両立していて、作品を通して社会問題を見ることで、体温が伴ったうえでの社会を新しい視点で見ることができるようになる所だと思っています。そしてそれが一つのエンタメの価値だと思っています。そういう試みをコントでもできないかなと思っています。ただただ笑えるというだけではなくて、社会を描く部分もありつつ、その中で面白さを見出せるコント。こんなコントを作りたいし、自分でも見てみたいと思っています。自少し準備しているものもあって、春休み中にアクションを起こそうかとも思ってたんですけど、できなかったので、また時間を作ってやりたいと思ってます。

 大きく言えばこの2つです。先ほども書いたようにお笑いにたくさん時間を割くぞ!っていう状況では今のところないので、中々難しいところですが。あとは、時の流れに乗りながら、人との出会いを大事にしながら楽しく強めの趣味としてのお笑いを嗜みたいと思っております。
 
 
 最後まで読んでいただきありがとうございました。これからもよろしくお願いします!!!!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?