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REALITY無料ポイント廃止の所感

この記事の概要

REALITYが無料ポイントを廃止すると発表したことで、配信者・リスナーから大きな批判の声が上がっています。

私もREALITYの無料ポイントは良い仕組みだと思いますし、全力の指輪などのギフトも毎日のようにポイント回収に時間を注いでいて大好きなギフトの1つです。

一方、私はユーザーでありながらも、1開発者でもあるので、サービス運営についてそうした方針変更も理解できます。無料ポイントやポイントギフトが廃止されるのは残念だけど、「サービス運営側の気持ちもわかる」といった別視点の意見も書きたくなりました。

根底にある「無料ポイントで支えられる環境が好き」という気持ちは変わりません。

最初に結論

あらすじを書いておきながらだんだんいろんなこと盛り込んでいったら誰も読んでくれなそうな長さになったので先に結論を書いておきます。

運営・配信者・リスナーの三者が幸せになろう

配信者とリスナー同士のコミュニティだけでなく、運営のことも考えて全員が幸せにならないと継続できません。運営に困りごとを押し付けて配信者とリスナーだけが幸せになるルートは公共事業みたいなもので無理です。

登場人物三者

無料ポイントがもたらす弊害があった

無料ポイントが存在することで、ミュート放置枠。ポイント回収作業。大量サブ垢。不正防止対策など様々なコストが発生していたと思われます。

居酒屋の個室で何も注文せずに出入りする客が増えるイメージ。
※誤解しないでほしいのは「注文しろ」というのではなく、それは店が負担を負って成り立っているということ。

性善説的な利用方法だけでは成り立たない現状を受け入れ、様々なデータから考えられた新しい策が無料ポイントの廃止になったと思います。

無料ポイントがないと応援できないのか?

今までは無料でもらえるポイントがあり、時間を捧げることで応援の指輪を投げることができました。そこにあるのは「応援」であって、有料だろうと無料だろうと「応援」の手段が違うだけです。

無料ポイントがなくなったら応援できないのではなく、また別の違うかたちの応援に価値が生まれてくる。それが無料コインかもしれないし、REALITY外のなにかを使った応援や労力の提供かもしれない。

必要なのは無料ポイント・無料ギフトではなく、無料でできる応援のはず。違うかたちで全力で応援しよう!

以上、結論でした。以下は詳細な説明。


運営側もポイントやめたくなかった(ハズ)

公式アナウンスのぺージを読むと、「お金が欲しいから無料ポイント廃止」なんて短絡的な理由ではないだろうなと思います。

皆さまにとってポイントギフトとは、応援のみに限らずコミュニケーション面でも多くの役割を果たしていると理解しており、「ポイントギフトの廃止」は苦渋の決断でございました。

ギフトとイベントの仕組みをリニューアルします https://reality.app/notice/page/ywj3sesv7d1w

性善説に成り立って、一般的な一人のユーザーが普通の配信枠を視聴して、無料ポイントを貯め、ポイントギフトを送る。というような想定どおりの使われ方であったら、継続は出来たのかもしれません。

よりポイントを効率よく貯められるように、ポイント回収ミュート枠というような配信枠が発生し、サブアカウントを使って大量に無料ポイントを収集するようユーザーが出現し、それを使ったイベントランキングの不正な応援。

そういった文化が生まれだし、無料で提供されてきた恩恵に対して、多大なコストを掛けて対策を打つことになったのだと思います。

win-win-winな登場人物

私はおもにリスナーとしてREALITYを使っていますが、REALITYを取り囲む3つの登場人物を考えました。

登場人物

配信者

配信者はREALITYを使って手軽にスマホひとつで世界中に配信できる恩恵を受けています。これは配信者が作りあげたシステムではなく、REALITYというサービスの上でアバターを簡単に用意でき、簡単に世界中に配信できています。このような配信環境をREALITYから利用させてもらっています。

サービス運営側にとっては、配信者はREALITYを盛り上げてくれる大切な存在です。人気配信者がライブによってコンテンツを提供することで、ユーザーが増え、REALITYはサービスを安定して運営できるようになります。このお礼としてLIVEポイントからお金に還元できる仕組みを提供しています。

リスナー

リスナーはスマホひとつで無料でお手軽に推しのライバーの配信を視聴できます。世界中のライブ配信を簡単に視聴できます。

また配信者に対しては、ギフトやコメントで応援することで支援しています。有料ギフトで応援することは、運営にとっては収入源となります。

REALITYは公共事業ではないので、誰かがお金をだしてくれないと持続できません。投資家が資金提供してくれるのは、「このサービスは投資したお金を将来増やしてくれるハズ」という期待に対して投資するわけで、儲かるサービスであり続けることがサービスが継続できる要です。

運営

REALITYを運営するサービス提供側は、配信者のライブ配信によってユーザーを集め、ユーザーの有料ギフトによって資金を受け、その一部を配信者に還元します。

良質な配信者を集め、リスナーが喜んでコインを購入し、サービスとして有名になることで安定して社員を養い、運営のリソースを調達していけます。

「REALITYが重い」みたいな問題は、インフラの増強によって解消されていきます。サービスが大きくなることでリソースにかかる費用も増大していきます。(配信以外の収入としてはガチャやアバターの販売もあります)

もしも十分な資金が得られないと、サービスが運営できなくなり、配信者が配信する環境がなくなり、リスナーは配信を視聴できなくなってしまいます。

これら三者がそれぞれ恩恵を与え合い、受けあって、win-win-winな関係になりながら大きくなっていくと幸せな世界なのですが、「そうもいかなくなっちゃいました」というのが今回のリニューアルかと思います。

何が問題になったのだろうか

今回の発表で様々な意見が配信者・リスナー側から出ていますが、だいたいがユーザー側としての意見だと思います。

ユーザー側視点の話

図で言うところの「配信ありがとう」の表現方法として、無料ポイントによるギフトもあったわけですが、それが廃止になってしまう。
「ポイントギフトで『ありがとう』を伝えていた人たちができなくなって悲しい」という趣旨の主張が多いと思います。

ここの「応援」に「無料ポイントがあるのが良かった」のはもっともなのですが、どちらかというと問題は別にあると思いました。

問題となっていると予想される箇所

無料ポイントを効率的に集めるために、「ミュート放置枠」というコンテンツに需要が生まれます。配信コンテンツとしては価値がほとんど無いのですが、ポイントを簡単に収集できるためリスナーには需要があります。

一方でミュート放置枠が、人気向上に貢献する良質なコンテンツを生み出しているわけではなく、有限なサービス資源を消費してポイントを配っているだけになっています。そうであればリソース消費をせずにログインボーナスとしてポイント配ったほうがマシかもしれません。

右側のリスナーと運営の関係を見てみると、無料ポイントを回収するために大量のサブ垢を作成し、不正にポイントギフトで応援することも問題視されています。

ポイントギフトは一定時間視聴を行なえば誰でもポイントを獲得し、配信者にギフトを贈れる仕組みではありますが、不正にポイントを集めイベントのスコアを操作するなどの不正行為が横行しており、

ギフトとイベントの仕組みをリニューアルします
 https://reality.app/notice/page/ywj3sesv7d1w

ミュート放置枠が消費するリソース(資源)ってなに?

枠を立てると、その枠からリアルタイムに情報が流れるようになります。配信者の声やアバターの動きの情報がリスナー全体に流れます。情報が流れるということは、インターネットを介して接続が発生していて、データを受け付ける準備ができているということです。

もうちょっとわかりやすく言えば、居酒屋の個室が確保されたようになります。でもその個室から全く注文が入らず、数時間放置された状態になったらお店はその部屋の管理に負担を感じると思います。

なにも注文されない個室が確保され、何も注文しない大量のユーザーが入っては消えていく。そんな場を提供している店は結構大変ですよね。

サブ垢は悪いのか?

即座に悪いわけではないですが、投資家に説明するような数値は悪く見えます。

「このサービスのユーザー数は100万人です!」といっても単にユーザーが多いだけではピンと来ません。ユーザー数何人。ユーザー別の平均課金額がいくら。課金ユーザー1人あたりの平均課金額がいくら?といった数値でサービスの特徴や改善方法を考えることが出来ます。

サブ垢を作っても普通はお財布は1つです。平均の課金額が1000円の人が、サブ垢作っても2000円払うようにはなりませんよね。

課金しないサブ垢が大量に作られるというのは、サービスとしてユーザー数が増えてるけど、課金ユーザーの割合が下がっていくことになります。そうするとユーザーが増えて人気はあるけど稼いではいないサービスに見えます。

問題のまとめ

  • ミュート放置枠が運営的に好ましい枠ではない?

    • 運営リソースの割にリターンがない

    • 初心者ユーザーを混乱させる独特の文化

  • 無料ポイントを回収するサブ垢の対応の対応が困難

    • 不正アカウントの検知に人的リソースが使われる

    • 不正なイベントランキング操作

以上の問題の対策として、さまざまな選択肢があったと思いますが、苦渋の決断として、無料ポイントを廃止するという選択を選んだのかと思います。

ポイント制を廃止することで、ミュート放置枠を減らし、大量なサブ垢作成のモチベーションを下げるという決断をしたのかなと思いました。

私が予想できること以上に、もっとたくさんの情報から選択を決定しているはずなので、それが最善かどうかというのは、私からはなんとも言えません。

応援のかたち

最後にユーザー側視点の考えも書いておきます。今までは無課金であっても無料ポイントを使って応援するという表現ができました。

無料ポイントの廃止・ポイントギフトの廃止によって、この方法での応援ができなくなるわけです。

ただポイントギフトは課金せずにする「応援」の手段だったはずです。ポイントギフトでなければ応援できないのではなく、違う形で課金せずに応援する手段ができればいいのだと思います。

有料コインも1つの応援の一つのかたちです。ポイントギフトも1つのかたちでした。また別の形で課金せずに応援する方法があるんじゃないかと思います。

必要なのは無料ポイント・無料ギフトではなく、無料でできる応援のはず。違うかたちで全力で応援しよう!

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