一つの時代の終わり。

作曲家のすぎやまこういちさんが亡くなられたそうだ。成蹊高校の同級生服部克久さんも鬼籍にはいられ、すぎやまさんの師匠宮川泰さんも亡くなられ、一つの時代が確実に終わった気がしてる。

お三方の仕事はそれぞれに違うように見えて、確実にテレビというものの影響を受けている。テレビが始まって、音楽が必要になり、その現場で活躍されたのがお三方ということであろう。すぎやまさんはヒットパレード、服部さんはザ・ベストテン、宮川さんはザ・ピーナッツという代表的な仕事をされ、たくさんの音楽を作られた。

最近では、競馬のファンファーレを会場分けて作られていたりして、かつての学生の仲間、師匠と弟子ののりそのままで、楽しそうな雰囲気をいつも醸し出していた。

日本の芸能界が形作られたとき、主語として活躍されたのが宮川さんで、媒体としてすぎやまさんが居て、音楽家として服部さんがいたという印象である。

ザ・ピーナッツのローマの雨という曲はすぎやまさんの作曲、服部さんの編曲で、この時代の高揚感を捉えたもののように思える。ザ・ピーナッツは宮川泰さんの功績だけではないぞとお二人が笑っているようだ。

宮川さんがクレージーキャッツに入りたかったというパーソナリティの持ち主だったし、服部さんは音楽業界から求められた天才だし、すぎやまさんは常に新しい世界を自ら開拓する天才だった。ゲーム音楽などはまさにその例であろう。右翼的なところは別として。

なにもないところからテレビというメディアで自由に活躍されたお三人がいなくなり、またテレビはつまらなくなる。

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