大阪における、見かけ、のイジりについて

大阪にはハートフルなシステムが出来上がっている。
かの地の教科書的なエンタメの一つである吉本新喜劇では、ハゲ、ブス、チビ、デブ、というワードのオンパレード。

不思議なのは、そんな属性がストーリーの中でどんどん薄まってくることだ。そのうち、一見容姿端麗の佐藤太一郎のキャラでさえ、『なんだかんだ、正しそうなエグゼクティブもイキってるという隙があれば、存分にイジられる』ということをすっちーあたりが教えてくれる。

そのうち終盤。吉本新喜劇内の欠陥たっぷりに見える属性のキャラ達は瞬間の笑いとして消費されつつ、終盤にはそれぞれみんなちゃんと立ったキャラとして、チャラになって終わる。

実際の大阪は暮らしやすかった。みんな回しがうまくて。喋りが苦手な人もうまく拾って暖かくしてくれる。

ただ、あのイジリ要素の根底にある、ハゲ、ブス、チビ、デブは、あの土地でのみ成立するのかもしれない。あれを首都圏で展開した途端、何かの終わりというやつが、水晶玉に映る。

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