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バイデン大統領の予想シナリオ: ①

 浮かんで来たことの走り書き

   Twitterでは書ききれないので、ここに認める。   
    

   今日2022年3月4日(金)、米大統領の一般教書演説は慣例的には1月最後の火曜日に行われるが、今年は3月1日(火)だった。このタイミングは、つまりこの度のロシアによるウクライナへの侵攻戦争における真の勝者がバイデン大統領自らであるという勝利宣言であったかと推測される。そして、同日のアメリカ合衆国世論調査によると、バイデン大統領の支持率は前週の34%から43%へと9%も一気に上昇した。
 2月24日㈭に、ロシア軍がウクライナに侵攻を開始したが、ロシアのプーチン大統領は当初2日もあればウクライナの首都キエフを陥落し、ウクライナ全土を掌握できると容易に考えていたのだろうか。ロシア軍は早々2月27日㈰には、キエフ近郊約30㎞地点まで装甲車の車列は迫っていたが、その後翌月3月4日㈮に至ってもその車列が約60㎞を超えてもなお動きがない状況が続いている。その一方でウクライナ東部や南部での攻撃が激しさを増している。日本政府もメディアも、アメリカ国防省の発言を真に受け、ロシアが首都を包囲後、制圧すると報道している。本当にそうなのだろうか。
 ロシアの空軍は、本来強靭で制空戦闘機も保持しているにも関わらず、未だウクライナ空域を占拠できていない。実際に、ポーランド側からキエフに米軍は高度な電子戦により、ロシア軍の通信網を妨害するだけでなく、コントロールしている状況と考えられる。これは、当初ロシアからのウクライナがサイバー攻撃を受け、通信網が遮断したため、アメリカ合衆国のテスラCEOが自社のスペースXによる小型衛星高速インターネットの専用送受信機をウクライナに提供した。これにより、ウクライナ国内でのネットの利用も可能となり、一般の通信のみならず、ロシア軍がテレビ塔を砲撃したところでネット配信は可能となった。それどころか、ロシア国内では通信網がハッカーに則られ、テレビではいずれを選局しても、ウクライナ関連の映像や愛国歌が流れ、ガソリンスタンドでは給油機の精算表示欄に金額ではなく、プーチン大統領を揶揄する文言が表示される場面も見受けられた。
 そこで、先に触れた現在ロシア軍の車列が約5日間も停滞している状況を推察すると、この車列は司令本部からの指示待ちとは言い切れない。可能性としては、この衛星による通信技術のみならず、アメリカ軍が高度な科学技術で電子線を繰り広げ、ロシアからウクライナ国内への通信が遮断され、支持が届いていないのではないかという疑問が生じる。この地点以外でも、ロシア軍は早くに車列を放棄し、その軍人らが姿を消すか、車列がウクライナ軍により攻撃されていた。そればかりか、ロシアの軍用機や軍用ヘリコプターもウクライナ軍により撃墜されたと海外より報道されている。一方で、ウクライナの隣国の一つポーランド側からは、引き続き物資、武器、あるいは人員も導入されているようだ。
 これでは、とてもロシア軍がウクライナの空域を占領しているとは言い難く、さらに不可思議なことにウクライナ軍が組織立って交戦している映像は、ほぼ目にしていない。報道される映像は、軍服を着ている軍人らしき人物少数が、携帯型対戦車ミサイル・シャベリン(アメリカ製:FGM-148 Javelin)を発射している光景だ。あるいは、トルコ製の無人戦闘航空機バイラクタルTB2(BayraktarTB2)がロシア軍の装甲車部隊を襲撃した後の光景は報道に用いられていた。加えて、ウクライナ軍がロシア軍の詳細な位置や行動を把握していない限り、それほど容易に攻撃できるとは考え難い。ましてや、ウクライナ軍は元々人員も少ないため、一般市民を徴兵するか志願兵となるか、海外からも志願兵を募っているほどだ。
 このように、ウクライナ軍の存在も薄いが、今日3月4日㈮の時点で、キエフはまだ陥落せず持ち堪えている。しかし、既にロシア軍の攻撃は激化し、一般市民をも巻き込む無差別な侵攻になっている。それにも関わらず、NATO軍を始め、アメリカがなぜ未だに最前線には加わっていない。彼らは、一体どのタイミングを待っているのだろうか。
 もし、アメリカ合衆国のバイデン大統領が自らの支持率向上と、アメリカ合衆国の軍事力や電子戦が如何にロシアより優れているかということを見せつけるため、ロシアのウクライナ侵攻を続けさせているのならば、その恐ろしさは計り知れない。
つづく

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