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第3回 東京夜光花台本

概要

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2021年10月24日(日)開催  会場・ヨシモト∞ホール

出演 
うるとらブギーズ、ネルソンズ、男性ブランコ浦井のりひろ、空気階段
蛙亭、そいつどいつ市川刺身、やさしいズタイ

脚本・演出
やさしいズタイ

※東京夜光花の経緯・第1回のコント台本はこちら↓↓↓↓↓





「事件の現場で起きている」

女鑑識:浦井(女性ヅラ、鑑識の服、一眼レフ、ルミノール液入り霧吹き)
後輩刑事:かたまり(スーツ、革靴、白手袋)
先輩刑事:もぐら(スーツ、革靴、白手袋)

※殺害現場は一人暮らしの部屋、ベッド、イス×2,机
※女鑑識、刑事 板付き


鑑識:(板付き)(現場の写真を撮ってる)
(SE:シャッター音)

先輩:(板付き)(事件現場を見ながら推理している、「ここも撮っといてくれ」など鑑識に指示出す)それから血痕が拭き取られている可能性があるルミノール反応液を使って調べられるか?
鑑識:はい!了解しました!反応液を吹き付けておくので後程部屋を暗くすれば分かると思います
後輩:(出)すいません、遅れました
先輩:おせーぞ!何やってんだ!!
後輩:すいません!
先輩:すいませんじゃねぇ!この前も遅れてただろ!何してんだよ!若手は1番に現場に来るもんだぞ!
後輩:すいません!!(切り替えて)事件の概要を教えて下さい
先輩:あぁ、被害者は井浦マナ、女性、30才、職業はパティシエ、被害者はこのリビングにうつぶせで倒れていた死んでいた、今遺体を司法解剖に回している、腹部を何か所も刺されていた、ちなみに凶器と思われるようなものはまだ見つかっていない。
鑑識:(先輩刑事が事件の概要を話している時、部屋の写真を撮りながらちょくちょく後輩刑事を撮る)
後輩:部屋が荒らされてないとなると、物取りの犯行ではなさそうですね、
先輩:(周りを見渡して)たしかに
後輩:(扉を開けるマイム)被害者は女性なのに便座が上がってる、先輩!犯人は被害者と関係のある男性じゃないですか?
先輩:確かに、よし、被害者の関係者の中から男性をリストアップするよう本部に連絡してくる!お前は何か事件のヒントになるもの探してくれ(ハケる)
後輩:はい!
鑑識:たっくん(後輩刑事の写真を撮る)
後輩:ば~かw、ちーちゃん、何で俺の事撮ってんの?w
鑑識:好きだからw
後輩:ば~かw証拠になるもの撮らないとダメじゃん
鑑識:愛の証拠w
後輩:ば~か~ 好き~w…ねぇ今日家行っていい?
鑑識:あ~家宅捜索されちゃう~、じゃあ帰りに渋谷のあの店でご飯食べてから行こ
後輩:いいよ
鑑識:またあ~んして食べさせて
先輩:いいよ
鑑識:ん~(キスを迫る)
先輩:だめだよもし先輩に見られて付き合ってるのバレたら一緒の現場に行けなくなっちゃうから
鑑識:ん~(すねる)
先輩:(戻ってくる)おい!何か見つかったっか?!
2人:(慌てて離れる、後輩刑事ベットにダイブ)
先輩:おい!あんまり現場を荒らすな!!
後輩:すいません!(ベッドの下から何か見つける)あ!これ!舞浜ドリームランドのキャラクターグッズ(ちっちゃいクマのキーホルダー)ですよ!
先輩:これ被害者のスマホもついていたものと一緒だ
後輩:これは舞浜ドリームランドの開園記念日の来場者限定グッズなんです、恐らく被害者の彼氏のモノでしょう、もし彼氏が犯人だと仮定すると部屋が荒らされてない事、便座が上がっていたことなど合致が行きます!
先輩:そういえば、被害者のスマホから写真データだけが消されていた、身元を隠すための工作かもしれない、怪しいな。
それにしても、これが開園記念日の限定グッズだなんてよく知ってたな
後輩:俺も持ってるんで
先輩:なんだ、お前も彼女とお揃いか?w
鑑識:(先輩刑事に見えないように、お揃いのグッズをこっそり見せる)
後輩:まぁ(鑑識に「見せなくていいよ~」みたいなリアクション)
先輩:どういうとこが好きなの?
後輩:え?
先輩:彼女のどういうとこが好きなの?
後輩:いや、言えないっすよ~w
鑑識:(気にする、教えて教えてみたいな感じ)
先輩:いーだろ別に彼女の前で言うわけじゃないんだから
先輩後輩:(何度か押し問答)
後輩:小柄で可愛いとことか~、写真撮るのうまいとことか~、料理も上手なとことか~
鑑識:(先輩刑事にバレないように嬉しがる、嬉しくてルミノール液の霧吹きを部屋中にまき散らす)
先輩:へ~!料理うまいんだ!意外だったな!
鑑識:え?(焦る)
先輩:そんな感じに見えなかったから意外だなぁ~!
後輩:そんな感じに見えない?!え?!どこかで見たんですか?!(焦る)
鑑識:(焦る)
先輩:この前渋谷で二人で歩いてたろ?!
鑑識:(え?!)
後輩:え?!
先輩:後ろ姿しか見えなかったけど、
2人:(安心)
先輩:ほら、渋谷のスクランブルスクウェアでさ!
鑑識:…スクランブルスクウェア、行ったことない!

M【エヴァの2EM33_0902thefinal decision we all must takeみたいなの)】CI

先輩:いや~背高くて細くてモデルみたいな美人な彼女だな~~!
余談が過ぎたな、とりあえず俺は舞浜ドリームランドに行って防犯カメラのデータに被害者の彼氏が写ってないか確認しに行ってくるここは任せたぞ!(ハケる)
後輩:え?!先輩!ちょっと!
鑑識:(後輩刑事を椅子に座らせる)

L【サスでイスと机を照らす】

鑑識:…取り調べはじめよっか
後輩:いや、これは誤解なんだ
鑑識:へ~おもしろい事言うじゃん、あんたがスクランブルスクウェアで女と二人でいたってのは裏が取れてんだよ!
後輩:いや、いた!いたんだけど!
鑑識:いたんだけど?!いたらもう浮気だからな!
後輩:ちーちゃんの為だから
鑑識:なんで浮気が私の為なんだい?
後輩:浮気じゃないから、あーもうこんな感じで渡したくなかったけど、これ!(小箱出す)
ちーちゃんにプレゼント買いに行ってたの!ちーちゃんの友達のユリちゃんと一緒に!俺センスとかないからさ、女性の意見も聞きたくて、相談に乗ってもらってたんだ。
鑑識:え?!

M【エヴァの2EM33_0902thefinal decision we all must takeみたいなの)】CO

L【明転】

後輩:だって今日は大事な日だから、今日は付き合って10日記念日じゃん
鑑識:たっくん…ばかぁ言ってくれればいいのに
後輩:驚かせたくってさ
鑑識:開けていい?
後輩:うん、ちーちゃんにぴったりだと思ううんだ
鑑識:(小瓶が出てくる)う~わ~!ガラムマサラだ!
後輩:ちーちゃん料理得意でしょ?!
鑑識:ありがと!これでクッキー作るね!
後輩:クッキーにガラムマサラ入れるの?!
鑑識:甘いものには少しスパイスを入れるとさらにおいしくなるんだよ?
後輩:へ~!あ~!クッキーとか聞いたらお腹減ってきた~
鑑識:もうちょっとお仕事頑張ったらご飯食べに行こうね
後輩:やだ~
鑑識:もうわがままなんだから~
後輩:(鑑識をベッドに押し倒す)ちーちゃん食べる
鑑識:ばか、ちょっとやめてよ~
後輩:ん~(抱きしめる)
鑑識:ちょっと~!…この部屋、人死んでるよ?
後輩:背徳感はセックスの最高のスパイス、甘いものには少しスパイスを入れるとさらにおいしくなるんでしょ?
鑑識:スパイス入れすぎだよ~ばかぁ、電気…消して…
後輩:うん(電気消す)

L【部屋中の拭き取られた血痕がルミノール反応で青く光る】

鑑識:わ~綺麗!ルミノール反応だ!



終わり



「優先順位」

和田:和田(Tシャツ、パンツ、靴下)
強盗:青山(黒パーカー、黒T,黒パンツ、黒靴、ナイフ、銃)
和田の彼女・沙織:岸(女装、靴)
クマキチ:中野(全身タイツ ※クマキチ仕様)
姪:イワクラ(筋肉もりもり全身タイツ、スカート、靴下、Tシャツ、靴)

※ワンルームの部屋、センターにローテブルと上手に棚、下手にドア
※和田 1人板付き ローテーブルにはカップラーメンとクマのぬいぐるみが置いてある

和田:(ローテブルの前に座り、カップラーメンを見ながら)お湯を入れて3分っと!期間限定ガラムマサラ味のカップ麺楽しみだな!(クマのぬいぐるみに話しかける)姪っ子の為にお前を買ったのにいらないって言われちゃった、ごめんな!お前の名前はクマキチ、これからよろしくな!(クマのぬいぐるみを棚の上に置く)
(電話かかってくる)あ、沙織ちゃん?

彼女:(影マイク)和田くん?浮気してるの?
和田:浮気?!何の事?!
彼女:(影マイク)友達から聞いたんだけど、今日、和田君と女の子が舞浜ドリームランドにいるとこ見たって!
和田:いやあれはみっちゃんっていう小6の姪っ子で!
彼女:(影マイク)嘘言わないでよ?!胸おっきかったって言ってたもん!
和田:胸筋がすごいの!空手やってて!全国1位だからさ!
彼女:嘘でしょ!
強盗:(下手出)(インターホンを鳴らす)

M【インターホン】

和田:ホントだって!
彼女:(影マイク)姪っ子いるなんて嘘でしょ!浮気してるんでしょ!
和田:いや勘違いだって信じて!
強盗:(インターホン連打で押す)

M【インターホン】何度か連続で

強盗:誰もいないみたいだな(ピッキングで鍵を開けて部屋に入る)
和田:(電話してると強盗に気付く)え?
強盗:いるじゃねぇかよ!
和田:うわ!!!
強盗:顔見られたら仕方ねぇ、死んでもらうぞ(ナイフ出す)
和田:嘘?!
彼女:(影マイク)やっぱり嘘なんだ!!
和田:今のは違うの!嘘じゃない!嘘じゃない!
強盗:なにごちゃごちゃ言ってんだよ!(ナイフで襲いかかる)!!
和田:(強盗の攻撃をよける)助けて―!!!!

M【セーラームーンが変身する時みたいな音】
L【カラフルでマジカルな感じ】→L【暗転】→L【明転】

※クマのぬいぐるみハケ
クマキチ:(板付き)
和田:(驚くリアクション)
強盗:(何が起きてるか見えていない)
クマキチ:やぁ和田!クマキチだよ!名前を付けてくれてありがとう!!
和田:え?!!クマキチ!?
クマキチ:和田の優しい心のおかげでこうやって話せるようになったよ!!
和田:嘘!え!嘘!え?!嘘!
彼女:(影マイク)やっぱり嘘じゃん!
和田:違うんだ!沙織ちゃん!
強盗:なんだクマキチって!ごちゃごちゃ喋ってんじゃねぇ!
クマキチ:これからよろしくね!
彼女:和田君聞いてんの?!
和田:ちょっと待って!!!(強盗とクマキチと電話見て)どれから?!わからん!どれから処理すればいい?!これか?(カップ麺食う)
強盗:なんで飯食ってんだよ!
和田:ですよね、え?ていうかあなたクマキチ見えてないんすか?!
強盗:だからずっと何言ってんだてめぇ
クマキチ:心が汚れた人間には僕は見えないし声も聞こえないんだ
和田:まじかよ!もしもし沙織ちゃん?!あれ電話切れてるじゃん!
強盗:めんどくさい!これを使うか(銃出す)!!
和田:やっばい!死んじゃう!助けて~!
クマキチ:和田をいじめるなー!!!(強盗に向かって手をかざす)

SE【歪んだ音 ハンドパワーを使う】

強盗:なんだ体が勝手に!(体ねじれる)
和田:なにこれ?!クマキチがやってるの?!
クマキチ:うおりゃー!
強盗:(体がねじれて骨が折れるイメージ)

SE【骨がボキボキ折れる音】
L【真っ赤】

強盗:(倒れる)

L【明転】


和田:うわ!うわーーー!
クマキチ:悪いやつはこうだ!!!えっへん!!!
和田:どうすんのこれ?!
  (電話が鳴る)沙織ちゃん?!あ、みっちゃんか
姪:(影マイク)和田おじ!和田おじ!やっぱりね!さっきのね!クマちゃんのぬいぐるみほしい!
和田:(クマキチ見て)ほしいの?
姪:うん!クマちゃんと一緒にね!お風呂入りたいの!
和田:(クマキチを見ながら)結構お湯溢れちゃうかも
姪:今から取りに行くね!
和田:今から?!今日はまずいかも、ちょっと部屋汚れてて
姪:(出)いいよいいよ、もう来ちゃったし
和田:え?!
姪:和田おじ~~(部屋に入る)
和田:ちょっとみっちゃん!
姪:(強盗の姿を見て、声が出ない感じ)こ、こ、これって、和田おじが殺したの?
和田:違うん違う!!これは強盗が入ってきて、このクマキチが能力で倒してくれたの!
クマキチ:えっへん!
姪:・・・
和田:で、このクマキチっていうのはぬいぐるみのクマが変身して、
姪:何言ってるの?和田おじ、クマキチってなに?誰もいないじゃん
和田:え?
クマキチ:どうやら僕の事見えてないみたいだね
和田:え?心汚れてるってこと?!嘘でしょ?小6でしょ?
姪:(強盗を近くで見て触る)和田おじ、まだ何とかなるかも
和田:どういうこと?
姪:空手はね、人を殺すこともできるれば生かすこともできるんだよ!
(倒れている強盗に正拳突きをする)えーい!!

SE【ドン!ッと殴る音】

強盗:(息を吹き返す)
和田:生き返った!殺すこともできれば生かすこともできるってもしかして殺したこともあるの?
姪 :(やり切った感じで)押忍!
強盗:(和田を見て怖がり土下座)すいませんすいませんでした!許して下さい!強盗なんかもうしません!すいませんでした(部屋を出ようとする)うわ!でっかいクマ!!(逃げるようにハケる)
和田:心綺麗になってる
クマキチ:更生したんだね
和田:とにかく、みっちゃんありがとう(頭撫でる)
姪:みっちゃんすごい?
和田:すごいよ!
姪:わーい!(和田に抱きつく)
彼女:(出)和田君!何よその女?!やっぱり浮気してんじゃん!
和田:沙織ちゃん!いや違うんだ!
彼女:違うってなにが?!この状況どう見ても浮気じゃん!!男と女が部屋に二人っきりで抱き合ってんだよ?
和田:沙織ちゃん、クマキチ見えてないじゃん
姪:私、和田おじの姪っ子だよ?
和田:そう!さっき言ってた小6の姪っ子!
彼女:こんな小6いるわけないじゃん!!筋肉オバケじゃん!
姪 :(ムッとする)
和田:それは言いすぎだよ!
彼女:庇うんだ!最低!!(和田にビンタする)
姪 :和田おじをいじめるな!(彼女に正拳突き)

SE【ドン!ッと殴る音】

彼女:(倒れる)
和田:沙織ちゃーん!!!

SE【キュピーンみたいな音】
M【悲しいオルゴール】CI

クマキチ:和田
和田:え?
クマキチ:どうやらお別れの時間みたいだ
和田:え?!ここで?!
クマキチ:僕、和田と過ごせて楽しかったよ
和田:泥棒ボコボコにしただけだよ?
クマキチ:さよなら(ハケ)

M【悲しいオルゴール】CO

和田:クマキチー!…(思い出したかのように)あ、沙織ちゃん!
   ちょっとみっちゃんどうすんのこれ
姪:ごめんちょっとやりすぎちゃった、けど大丈夫、言ったでしょ?空手は殺すこともできるけど生かすこともできるって
和田:あ、そっかよかった~
姪:(倒れている彼女に正拳突き)

SE【ドン!ッと殴る音】

彼女:(息吹き返す)(姪を見て!)うわ!筋肉おばけ!
姪:(ムッとして彼女に正拳突き)

SE【ドン!ッと殴る音】

彼女:(倒れる)
和田:沙織ちゃん!!!(姪に)生き返して!
姪:(彼女に正拳突き)

SE【ドン!ッと殴る音】

彼女:(息吹き返す)(姪を見て!)うわ!筋肉おばけ!
姪:(ムッとして彼女に正拳突き)

SE【ドン!ッと殴る音】

彼女:(倒れる)
和田:生き返して!

SE【ドン!ッと殴る音】

彼女:(息吹き返す)(姪を見て)
姪 :(彼女に正拳突き)

SE【ドン!ッと殴る音】

和田:なんも言ってないよ!!!
姪:あ、ごめん

SE【ドン!ッと殴る音】

姪 :次筋肉オバケって言ったら生き返さないからな
彼女:(姪が怖くて仕方がない感じ)はい
姪 :で、私は和田おじの姪っ子だから
彼女:はい
姪 :小6だから
彼女:はい
姪 :今日は帰れ
彼女:はい、失礼します(ハケる)
姪 :和田おじ!クマちゃんは?
和田:遊園地に帰っちゃったかもしれないから明日また行こうか
姪 :わーい!!(ハケる)
和田:なんだったんだ今日…
(一息ついて座る)(カップ麺食べようとする)
あ~あ!伸~びちゃった~!



おわり




「あの日へのはじまり」

佐々木(ボーカル):白T 黒の革ジャン 黒デニム、黒靴
刺身(ギター):化学式Tシャツ タイトめなパンツ、黒靴
八木(ベース):フィンガーTシャツ 黒デニム、黒靴
和田(ドラム):TNFツアーTシャツ、ジーパン、丸めがね、白靴、スマホ

※ライブハウスの楽屋、楽器やイスなどが置かれている
※刺身、八木、板付き

L【暗転】

暗転中にナレーション
佐々木ナレ:これは俺達が最強で最高の曲を作るきっかけになった話だ…

L【明転】


刺身:(独り言っぽく)やっぱライブハウスの楽屋に書いてるサインってついつい見ちゃうよな~
佐々木:あれ和田は?
八木:あ、なんか用があるって外出て行ったよ
佐々木:まぁ和田には後で話すか、ちょっと話あるんだけど聞いてくれないか?
刺身:なんだよ、改まって
佐々木:俺、バンドやめるわ
刺身:は?なんだよ、いきなり
佐々木:いきなりじゃねぇよ、ずっと考えてたんだよ、もう決めたから
刺身:いや、ちょっと待てよ(少し茶化す感じで)あれだろ?一時の感情みたいなさ、そんな感じだろ?
ほらいつも俺らこうやって喧嘩はするけど結局仲直りするじゃん、それが俺達トーキョーナイトフラワーズのお決まりのくだりって言うかさ、結局仲直りするんかーい!みたいなさぁ(佐々木の腕を軽く叩くこうとする)
佐々木:(それを振り払う)ちげぇよ!俺、本気だからじゃあ(ハケようとする)
刺身:(引き留めて)ちょっと待てよ!ワケも言わずに行くのかよ!
佐々木:ワケなんか売れないからに決まってんだろ!
刺身:いつか売れる時がくるって!
佐々木:いつかっていつだよ!もう15年やって売れてねぇんだよ!
    最近全然新曲も作んないし、スタジオ練習も皆来ないしさ!!
刺身:(言い訳する感じで)でもライブには俺たちのファンが来てくれてるだろ?!
佐々木:ファンって言ったってあれはさ!
八木:(食い気味に言い訳する感じで)今日だってライブ始まる前にライ
ブハウス前に何百人も行列できてただろ!?
佐々木:行列できてるけど、あれはさ!
刺身:(言い訳する感じで)ほら、でも、経済的には困ってないだろ?
    バイトもせずこのバンドで食えてるだろ?だったら続けようぜ!
佐々木:ライブ始まったら俺たちの曲聞いてるやつ客席に誰もいないだろ!
刺身・八木:・・・(的を得られて気まずそうな雰囲気)
佐々木:なんか言えよ!なぁ!!俺は俺達のバンドの曲を聞いて欲しんだよ!もう嫌なんだよライブ前には行列ができるけど、ライブ始まっても客席には誰もいないこの現状が!なぁなんで?!なんでこんなこと起きるの!?なんでこのバンドって物販だけ売れんの!?
刺身:わかんないよ!このバンド広める為に一生懸命いろんなグッズ作ったら、デザインが良い、デザインが良いって売れに売れてさ
Tシャツにパーカーに靴下にスキニーデニムにスニーカー!
佐々木:もうアパレルショップじゃねぇかよ!!!てかスキニーデニムとか出してんの知らなかったんだけど!
八木:グッズの事は僕達に任せてくれるって言ったろ!?(Tシャツをぐっと見せる)
佐々木:これもなにこの指のTシャツ、バンド名とか全然入ってないじゃん、小指だけ折り曲げた手、なに?あれ?俺たちは男4人で女なんかいらねぇみたいなこと?
八木:いやなんとなくお洒落っぽいなーと思って
佐々木:なんでなんとなくで売れんだよ、(刺身に)これは?なにこの英語と(背中の首元見て)なんか化学式みたいの書いてあるな
刺身:なんとなくかっこいいなーと思って
佐々木:せめてもっと意味あれよ!!なんとなく服ばっか作ってよ!
刺身:服ばっかじゃないよ?他に食器とかの日用品でしょ、のど飴とかお菓子、スマホケースに、パーティーグッズ、あとテントとかアウトドア用品も出してるよ
佐々木:ドンキじゃん!!テントなんて誰が買うんだよ!!
八木:テントが一番売れてるよ
佐々木:まじでなんでよ!!!
刺身:俺達だってわかんないよ、いつも物販のテーブル見たらCDだけ1枚も売れずに残ってるんだ(マイムしながら)ズラ―っと高々と積みあがってんだよ、ジェンガみたいに
八木:(何か思いついた感じで)ジェンガか~
佐々木:なに新商品のアイデア思いついてんだよ!!
和田:(袖出)(台車に黒い布で包まれたもの持ってくる)みんなー!
佐々木:和田!
和田:新しいグッズのサンプル届いたよ!
刺身・八木:(ついに届いた!? 来た来た来た!!など興奮する)
和田:和太鼓でーす!
佐々木:コレいよいよすぎるって!!(ある程度いじって)(和田のTシャツを見て)これこれこういうロゴ入ったやつ作れよ、ベタなさ、え?背中ナニこれ?なにこの線?
和田:あ、これ?昔さ「全国どさ回り行脚だぜ!」ツアーやったじゃん?でその時作ったんだけどさ全然売れなくて、ツアーの場所こうやって消したら爆売れしたんだよ
佐々木:なんで?これ書いてないと意味ないじゃん
和田:逆にそれが良いらしい
佐々木:良いことねぇよ!ていうかさ、こんなにいろいろ作って買ってくれる人いるならこのバンド自体さすがに話題にならない?
刺身:それは本当に曲が良くないんだろうな
佐々木:自分で言ってて悲しくない?
    ちょ、もういいわ!俺行くから(ハケようとする)
刺身:(引き留める)待てって!!あと半年!半年だけでいいからバンド続けようぜ!(両肩を掴む)
佐々木:(振り払う)そうやってダラダラやってても意味ねぇんだよ!
和田:(きょどきょど)え?なになになになに?!え?何の話?え?え?
佐々木:(和田見ながら)ちょ、めんどくせぇな。15年やって売れねぇからバンド辞めんだよ!
和田:(言い訳する感じで)でもライブには俺たちのファンが来てくれてるだろ?!今日だってライブ始まる前にライブハウス前に何百人も行列
佐々木:(途中割って入る)それもうやったんだよ!!!
和田:俺は、知らんもん!
佐々木:俺はさお前らと一緒に曲作りてぇんだよ、グッズ作りたいわけじゃねぇんだよ!!!俺は決めたから、何言われても俺の気持ちは変わんねぇから、じゃあな(ハケようとする)
刺身:…お前と東京ドームでライブするって夢叶えてぇんだよ!!

M【感動しっとり】CI

佐々木:…
刺身:高校の時約束したろ?俺達4人で東京ドームでワンマンやるって!!俺たち四人で東京の夜にでっかい花咲かせるって!俺はその夢叶える為だけにやってんだよ!!
お前言ってくれたろ?お前のギターの音は最高にワクワクするって!俺ガキの頃から不器用でさ、勉強も運動もできなくて、何かで褒められた事なんて一つもなかった
でも初めて自分を褒めてもらえてさ、認められたって言うか、あぁ俺ここにいていいんだって、俺の居場所はここなんだって、自分の存在を認められたみたいで本当に嬉しかったんだよ。
佐々木:(しんみりした感じで)市川…。
八木:そうだよ。俺達ならできる!東京ドームでワンマン!
和田:うん!できるよ!あと半年でできるんだよ!予約したから!

M【感動しっとり】CO

佐々木:え?予約?予約って言った?
和田:あぁ、予約したんだよ、半年後の●月●日東京ドーム借りたんだよ!
佐々木:え!?借りた!?
刺身:うん、1日2000万円で!
佐々木:2000万!?どこにそんな金あんだよ!!
八木:どこにって、先月のグッズの売り上げを使っただけだよ?
佐々木:え?なに当たり前みたいな感じで言っての?月2000万も儲かってたの!?
和田:いや月4000万儲かってるよ、だから2日借りたよ
佐々木:2デイズ!?無名のバンドが東京ドーム2デイズ!?巨人軍とかにキレられるよ!?
刺身:東京ドームでワンマンできるんだよ!俺たちの夢が叶うんだよ!
佐々木:夢の叶え方が力づくすぎない?え?夢ってこうやって叶えていいの!?なんかズルしてる気がする!
八木:俺達の実力で手に入れた夢だよ!
佐々木:実力って言うか販売力だろ。てか月4000万も売れてたの!?ライブで物販買う人って2、300人くらいだろ?計算合わないんだけど!
和田:最近開いたオンラインショップが好調なんだよ
佐々木:オンラインショップ!?
刺身:(鼻で笑いながら)インターネット上でモノを売るウェブサイトの事!
佐々木:わ~かってるよ!!!
八木:オンラインショップのを開いてから顧客がぐんと伸びて2万人は行ったかな。オンラインだと世界中がマーケットになるからね、それにデザインだけ先にウェブ上に出して受付することによって在庫を抱えるリスクもないし経費も抑えられるんだ
佐々木:本当にバンドマン?
和田:(電話で)HI! Did you think about the last case?
佐々木:ちょっとちょっとなんか海外とやり取りしてない!?
和田:(正面切って人差し指を立てて揺らす)NONONO,
佐々木:ノンノンノンじゃないのよ
和田:our strength is design. OK?thank you(電話を切る)
(柏手を打って両腕を大きく開く)みんな、聞いてくれ、いい知らせがあるよ!
佐々木:太いスティーブジョブズじゃん
刺身:もしかして!
八木:決まったのか?
和田:うん、アメリカン航空から旅客機のデザインを一任されたよ!
佐々木:ちょっと話がフライアウェイだわ
刺身:よっしゃー
八木:ついにこのブランドも世界進出か
佐々木:もうブランドって言っちゃってるよ!バンドだろバンド!
刺身・八木・和田:(喜ぶ)
佐々木:待て待て待て待て!なぁ!お前ら本当にそれでいいのかよ!
東京ドームでワンマンやんだろ?だったらさ、魂込めてもう一回ちゃんと曲作ろうぜ!
刺身:え?佐々木、それって…
八木:このバンドやめないってこと?
和田:(きょどきょど)え?なになになになに?!え?何の話?え?え?
佐々木:なんで分かってねぇんだよ!今回は全部聞いてたろ!
刺身:やめないってことでいいんだよな?
佐々木:どういう形であれ、目の前に東京ドームって夢が転がってて掴まねぇ馬鹿いねぇだろ。
八木:そうこなくっちゃ!
和田:(ぼーっと皆を見てる)……
佐々木:お前まだわかってねぇの!?バンド続けるって言ってんだよ!
和田:やったー!!
佐々木:ただ1つだけ条件がある、さっきも言ったけど魂込めてもう一回ちゃんと曲作ることだ。
刺身:分かった、ありがとうな。お前のおかげで目覚めたよ。俺、情けないけどさ、正直グッズの収益だけで生活できてる現状に満足してた…そしてこの現状を手放すのが怖かった…でもさ、やりたいことをちゃんとやらなきゃだめだよな。ワクワクすることやらなきゃだめだよな!ガキの頃は素直に音楽で売れて億万長者になりてぇ!って思ってたのに。いつからこうなっちまったのかな。
八木:俺も
和田:俺もだよ
佐々木:まだやり直せんだろ。俺ら4人ならさ。
一同:うん!

M【エレカシ系ロック】CI
L【暗転】

ナレ佐々木:それから俺たちは毎日スタジオで朝を迎える生活が始まった
     とても苦しかった…本当に苦しかった…でも心から楽しいかった

L【センターサス】
(4人が楽器を持ち楽譜を見ながらあーだこーだ言い合っている)
佐々木:テーマは恋愛でいきたいんだけど、
八木 :だったら俺達が高校の時みんな好きだったあの人の事曲にしないか?
刺身 :可愛かったよなぁ、しかも知的でさ、今頃なにしてんだろうなぁ
和田 :あれ?もしかして市川そのTシャツ!
佐々木・八木 :(なにかに気付いた感じ時で)うわ!ほんとだ!
刺身 :いやいやこれはマジでかっこいいと思ってやっただけだから!
八木・和田・佐々木:嘘つけよ~!この化学式ってルミノール反応のやつだろ!?(などなど)
刺身:いやマジだって!

L【暗転】
ナレ佐々木:俺達は鳴かず飛ばずの15年間を取り返すかのように必死に誠実に音楽と向き合った。

L【センターサス】

4人:(楽譜を見たり楽器を演奏している感じ)
佐々木:歌詞はこんな感じにしようと思うんだけど
刺身:良いじゃん!メロディーはこんな感じはどうかな?
八木:だったらこういうアレンジはどう?ちょっとドラムちょうだい
和田:うん
刺身:俺もドラムもらっていい?
和田:うん。他にドラムほしい人いる?

L【暗転】
ナレ佐々木:たくさん笑って、たくさん喧嘩した

L【センターサス】

4人:(笑いあった後、「ふざけんなよ!」などもみくちゃになって
3人:お前もやれよ
和田:(笑う)

L【暗転】
ナレ佐々木:そして半年後俺たちの最強で最高の曲が完成した


L【センターサス】

4人:(スラムダンクの陵南戦後みたいな感じで倒れて寝ている)
刺身:できたな
佐々木:あぁこれまじで売れるぞ
八木:めちゃくちゃ聞き心地良いメロディーだし歌詞もすっと入って来るしな
佐々木:でもさ、客はドームには来るかもしれないけど俺達の曲聞いてくれるかな
和田:それなら大丈夫、ステージの前に物販会場作って強制的に聞かせられる環境にした
佐々木:やるなぁ
刺身:しかし出来上がりがまさか東京ドーム公演当日とはな、よし行こうぜ東京ドーム!
4人:おう!

M【エレカシ系ロック】CO
L【明転】

※椅子3つハケ

SE【人々のざわつく声】
L【明転】

佐々木:俺達が魂込めて作った最高で最強の曲!聞いてください! 
「HEY GIRL」 

M【HEY GIRL】 CI

4人:(演奏している感じ)
佐々木:(歌う)
♪君がいない 君がいない 君がいない 君がいない
♪こんなにも会いたいのに
♪そう君に会えたら 君の手を握って
♪そのまま君を連れていく
♪HEY GIRL GIRL GIRL GIRL  
♪アイラブユーが聞こえない
♪HEY GIRL GIRL GIRL GIRL  
♪アイラブユーが聞こえない

♪間奏 途中ドラムソロ

刺身:おい!めちゃくちゃ盛り上がってるぞ!!買ったグッズを片手に盛り上がってくれてる!!
佐々木:よっしゃみんな一緒にいくぜ!のど飴ぶち込めー!!!
♪HEY GIRL GIRL GIRL GIRL

SE【(大人数のいい声で)♪I LOVE YOUが聞こえない~】

佐々木:♪HEY GIRL GIRL GIRL GIRL

SE【(大人数のいい声で)♪I LOVE YOUが聞こえない~】

佐々木:ヘリウムぶち込め~!
♪HEY GIRL GIRL GIRL GIRL

SE【(ヘリウム声で)I LOVE YOUが聞こえない~♪】

佐々木:♪HEY GIRL GIRL GIRL GIRL

SE【(ヘリウム声で)I LOVE YOUが聞こえない~♪】

♪アウトロ

SE【和太鼓の音】

佐々木:和太鼓売れたー!!!!みんなありがとー!!

SE【カチカチとジェンガの音】

佐々木:ジェンガの拍手だ

L【暗転】


終わり






「とある実験の観察を命じる」

タイ:白衣
浦井:白い服
佐々木:白い服
刺身:白い服
岸:白い服
中野:白い服

※舞台上にボックスイス×5
※全員板付き

L【明転】
M【ネジまき羊】CI→BGM

タイ:皆さんにはこれからある実験を見ていただきます。
・実験の概要を説明
・他は白い服にそれぞれアルファベッドが書かれてる
・モニターに誰ががどこまで見ているか説明図出す
A(浦井):全部見た人(手持ち資料で相関図)
B(佐々木):シーズン2の13話まで見た人
C(刺身):シーズン1まで見た人
D(岸):Cと同じところまで見たけど飽きて結末だけ知りたい人
E(中野):まだ見たことないけどこれから見ようと思ってる人
ABCはEに上手くこの作品をプレゼンして見ようと思わせられるか
D・岸はオチまで聞けるか?
E・中野は見ようと思うか?

タイ:それでは実験開始です

M【忘れたパスワード】CC→ BGM
   
   5人が話す→10分経過(様子見て伸ばす)

タイ:実験終了~~~
M【ネジまき羊】CC→BGM

タイ:実験結果は○○が○○するでした
またお会いしましょう
M【ネジまき羊】CO
L【暗転】



おわり






「苦労話は続く」

上司:八木(白髪、スーツ、革靴)
先輩社員:佐々木(スーツ、革靴)
後輩社員:青山(スーツ、革靴)
店員:岸(白T,黒パンツ、前掛け、タオル、黒スリッポン)


※居酒屋、机1つ、イス3
※八木、佐々木、青山 板付き 
※3人で席を囲んで酒を飲んでいる
※上司だいぶ酔っぱらっている



八木:(酒飲む)あ~お前ら飲んでんのか?
佐々木・青山:頂いてます(など返事する)
八木:いいか?お前ら若いやつらがよ、仕事しんどいとか愚痴こぼすけどよ、お前らは恵まれてるぞ?俺たちが若い頃の方がもっとしんどかったからな(酒飲む)
佐々木:あ~始まった始まった
青山:始まった?
佐々木:課長の昔の苦労話
青山:え?もしかして長い感じですか
佐々木:あ~おまえ課長と飲みに来るの初めて?
青山:はい、先日の僕たち新入社員の歓迎会には仕事でいらっしゃらなかったんで
佐々木:あ、そっか~
八木:おい!聞いてんのか?!
佐々木・青山:聞いてます、聞いてます(など)
八木:あれは俺が23の頃だな~、当時の部長がさ、俺が半年かけて考えたプロジェクトの企画書をこんなんじゃダメだって言って、
締め切り1週間前に全部ボツにしたんだよ!1週間前だぞ?
それから俺たち1週間ずーっと会社に泊まり込みで家にも帰らず
企画書を作り直したんだよ、今の時代じゃ考えられないだろ?
それで作り直した企画書を部長のとこに持って行って見せたら
部長なんて言ったと思う?
青山:え?
八木:「まぁこうなるよな」か「最初からこれ作れよ」どっち言ったと思う?
青山:「まぁこうなるよな」ですかね?
八木:そうなんだよ、「まぁこうなるよな」って言ったんだよ!じゃあお前が作れよ!こっちは1週間ずっと泊まり込みで考えてんだよ!しかもそのあと企画のプロジェクトが成功したら、「俺のアドバイスが役に立ってよかった」とかぬかしやがって!とんでもない時代だろ!?俺たちが若い頃は大変だったんだよ~(お酒飲み干す)もう1杯いいか?
青山:どうぞ
八木:すいませーん!焼酎ソーダ割!
岸:あいよー!
佐々木:あー
青山:「あー」?どういうことですか?
佐々木:じきに分かるから
青山:じきに分かる?
岸:お待たせしました、焼酎ソーダ割です
八木:(飲む)あ~、ったくよお前ら若いやつらがよ、仕事しんどいとか愚痴こぼすけどよ、お前らは恵まれてるぞ?俺たちが若い頃の方がもっとしんどかったからな(酒飲む)
青山:え?
八木:あれは俺が23の頃だな~、当時の部長がさ、俺が半年かけて考えたプロジェクトの企画書をこんなんじゃダメだって言って、
締め切り1週間前に全部ボツにしたんだよ!1週間前だぞ?
青山:さっき聞いたんですけど
佐々木:(まぁまぁみたいなリアクション)
八木:それから俺たち1週間ずーっと会社に泊まり込みで家にも帰らず
企画書を作り直したんだよ、今の時代じゃ考えられないだろ?
それで作り直した企画書を部長のとこに持って行って見せたら
部長なんて言ったと思う?
「まぁこうなるよな」か「最初からこれ作れよ」どっち言ったと思う?
青山:いやw、「まぁこうなるよな」って言ったんですよね?
佐々木:(言い切る前に)「最初からこれ作れよ」じゃないですか?
八木:そうなんだよ、「最初からこれ作れよ」って言ったんだよ!
青山:(戸惑う)
八木:「よくやった」とか「無茶させてごめん」とかあるだろ!そっちが勝手にボツにしてんだから、しかもそのあと企画のプロジェクトが成功したら、社長に「自分が考えた」って言って手柄を独り占めしたんだよ!考えられるか?
青山:なんか話変わってない?
八木:で、俺は頭にきてさ!言ってやったんだよ!「あれは俺の企画です!社長に本当の事言いますよ」って!そしたら部長、俺になにした思う?「殴った」か「札束出して頬を叩いた」どっちだと思う?
青山:どういうことですかこれ?
佐々木:マルチエンディングなんだよ

V【「殴った」 「札束出して頬を叩いた」】

青山:え?
佐々木:課長の昔の苦労話ってマルチエンディングなんだよ
青山:マルチエンディング?!マルチエンディングって、あのゲームとかである、選択肢や行動によってその後の展開が変わってエンディングが複数存在するやつですか?
佐々木:選択肢を迫られてるだろ?それで話のエンディングが変わるんだよ、(上司に)「殴った」ですか?

V【→「殴った」 「札束出して頬を叩いた」】

八木:そうなんだよ!俺を殴ってさ!「言っても無駄だ、いくらでももみ消せる、これが社会ってものだよ、勉強になったろ」ってとんでもない時代だろ?!俺たちが若い頃は大変だったんだよ~(お酒飲み干す)もう1杯いいか?
佐々木:どうぞどうぞ
八木:すいません!焼酎ソーダ割おかわり!
岸:あいよ!
八木:ちょっとトイレ
青山:なんすかこれまじでどういうことっすか?!
佐々木:ちなみに「俺たちが若い頃は大変だったんだよ~」が「おしまい」みたいな感じで、「もう1杯いいか?」って言うのは「コンテニューしますか?」みたいなこと、まぁやり直しだね
青山:じゃあ「もう1杯いいか」って言われて断れば終われるってことですか?
佐々木:それは無理、前に一回それやったんだけど、上司が飲みたいって言ってるんだから付き合えって、ボコボコに殴られたから
青山:超パワハラじゃないですか!!
佐々木:そういう時代の人だからね、
青山:どうしたら終われるんですか?
佐々木:最高のエンディングに辿り着くしかない
青山:最高のエンディング?
佐々木:選択肢を間違えず最高のエンディングに辿り着けば「お勘定しようか」って言うから、そうしたらようやく帰れる。この前は6時間かかったかな
青山:6時間?!何時から飲み始めたんですか?
佐々木:夜の9時
青山:え?!じゃあ3時終わり?!
佐々木:3時だから始発出るまで残り2時間くらい普通に話聞いてたよ
青山:しんど!終電までには帰りたい~~
八木:(戻ってくる)(99万で世界一周できるらしいぞ?など好きに一言)
青山:(大学生が言うやつ)
岸:お待たせしました焼酎ソーダ割です
八木:(飲む)は~!ったくよ、お前らは恵まれてるぞ?俺たちが若い頃の方がもっとしんどかったからな
あれは俺が23の頃だな~、当時の部長がさ俺が半年かけて考えた
プロジェクトの企画書をこんなんじゃダメだって言って、
締め切り1週間前に全部ボツにしたんだよ!1週間前だぞ?
青山:(上司が話し始めた直後くらいから)え?!え?ちょっと待って、うわそうか!これ最初から聞くのか?しんど。課長要するにあれですよね?
佐々木:あ、変に割り込んで話まとめようとしても怒られるからね
青山:あ~ここ早送りしたい~(などだるいなぁという感想)
八木:それから俺たち1週間ずーっと会社に泊まり込みで家にも帰らず
企画書を作り直したんだよ、今の時代じゃ考えられないだろ?
それで作り直した企画書を部長のとこに持って行って見せたら
部長なんて言ったと思う?「まぁこうなるよな」か
「最初からこれ作れよ」どっち言ったと思う?

V【「まぁこうなるよな」 「最初からこれ作れよ」】

佐々木:「まぁこうなるな」はすぐにコンテニューしたから?
青山 :(上司に)「最初からこれ作れよ!」

V【「まぁこうなるよな」 →「最初からこれ作れよ」】

八木:そうなんだよ、「最初からこれ作れよ」って言ったんだよ!
「よくやった」とか「無茶させてごめん」とかあるだろ!そっちが勝手にボツにしてんだから、しかもそのあと企画のプロジェクトが成功したら、社長に「自分が考えた」って言って手柄を独り占めしたんだよ!考えられるか?
青山:よし、さっきのところまで来た、
八木:で、俺はもうカーッと!頭にきてさ!部長に言ったんだよ!「あれは俺が考えた企画です!社長に本当の事言いますよ」って!そしたら部長、俺になにした思う?「殴った」か「札束出して頬を叩いた」どっちだと思う?

V【「殴った」 「札束出して頬を叩いた」】

佐々木:さっきは「殴った」でコンテニューしたから?
青山:「札束出して頬を叩いた」!

V【「殴った」 →「札束出して頬を叩いた」】

八木:そうなんだよ!「札束出して頬を叩いた」んだよ!俺の頬を何度も何度も札束で叩いて「これやるから黙ってろ」って言ってきたんだ
青山:え?普通に買収じゃないっすか?!(佐々木に)っていうかこれホントの話ですか?
佐々木:本当だよ、最高のエンディングに向かうルートの話だけは本当の話、他は作り話だけどね
八木:しかも「受け取らなければければ、この金を使って君をこの世から消すこともできるんだぞ?」って脅されて受け取るしかなかったんだ
青山:え?!これ事件でしょ?「消す」とか言ってんだけど!(など)
八木:信じられないだろうけど、そういう時代だったんだ
青山:時代関係ないでしょこれ!
八木:そのあと俺は上司に何したと思う?!
青山:選択肢だ!!
八木:「金を突き返した」か「土下座」か「靴舐めた」

V【「金を突き返した」 「土下座」 「靴舐めた」】

佐々木:3つ?!選択肢3つ?!これ選択肢間違えたらまたイチから聞き直さなきゃいけないってこと?!めんどくさ!
佐々木:すいませーん!冷奴1つ!
青山:どのタイミングで注文してんすか?!
佐々木:いやこのタイミングかなぁと思って
青山:絶対違うでしょ!どれだと思います?「金を突き返した」か「土下座」か「靴を舐めた」!うわ、ん~~~!!「土下座」した!

V【「金を突き返した」 →「土下座」 「靴舐めた」】

八木:そうなんだよ土下座してだよ!そしたら「ようやく立場を分かったようだな」ってようやく解放されたんだ。…とんでもない時代だろ?!俺たちが若い頃は大変だったんだよ~(お酒飲み干す)もう1杯いいか?
青山 :うわ~、やり直しか~!うわーもう池袋までしか行けない(など)
はい!すぐに!行きましょう!焼酎ソーダ割でいいですか?
八木:おう、悪いな
青山:すいません!焼酎ソーダ割ください!はやく!
岸:あいよー!
佐々木:そんな焦らなくても大丈夫だよ
青山:焦るでしょ!もう一回最初から聞き直さなきゃいけないんですよ~
岸:お待たせしました、焼酎ソーダ割と冷奴です
八木:(飲む)あ~、ったくお前らはよ~
青山:めんどくさ、また最初からか~
八木:でよ、そのあと俺は上司に何したと思う?!
「金を突き返した」か「土下座」か「靴を舐めた」

V【「金を突き返した」 「土下座」 「靴舐めた」】

青山:え?!さっきのとこ!!なんかセーブされてる!なんかセーブできたる!なんで?!
佐々木:だからそんな焦らなくても良いって言ったろ?
青山:どういうことですか?
佐々木:冷奴頼んだタイミングでセーブできんだよ
青山:なんでですか?!
佐々木:俺も偶然見つけたから詳しくはわかんないけど、たぶん、
豆腐とうふとーふトーフつぇーフセーフセーブ、みたいなことじゃない?
青山:絶対違うでしょ!(一例)
八木:おい!「金を突き返した」か「土下座」か「靴を舐めた」何したと思う?!
青山:うーん、「靴をなめた」

V【「金を突き返した」 「土下座」 →「靴舐めた」】

八木:そうなんだよ、「靴を舐めた」んだよ!そしたら部長、「俺のペットができた」って言ってネクタイで俺の首を絞めてさ、「お手から教えてやるからな」って言ったんだよ…とんでもない時代だろ?!俺たちが若い頃は大変だったんだよ~
青山:(どっちだ?みたいな感じで祈る)
八木:お勘定しようか!(レジにお勘定しに行く感じでハケる)

V【コングラッチレーション的なV】

青山:やったー最高のエンディング!!!!
いや最高のエンディングなのか?!
辛すぎない?ネクタイで俺の首を絞めて「お手から教えてやるからな」って辛すぎない?!課長そんな時代乗り越えてきたんすか?
佐々木:すごい時代だよな~
青山:すごいなんてもんじゃないっすよ!
佐々木:そりゃ俺たちは恵まれてるって言われるわけだろ?(酒飲む)
青山:はい!!
佐々木:(飲み干し)は~!いやそれにしてもお前らはさらに恵まれてるぞ?俺らの時代はな~
青山:え?
佐々木:俺の企画パクった斎藤さん俺になんて言ったと思う?「なにが?」と「何の事?」どっち言ったと思う?

V【「なにが? 「何の事?」】

青山:先輩もか~~~~~

L【暗転】


おわり







「僕らは✕✕✕」

清掃員:刺身(清掃服、白靴、タオル)
清掃員:タイ(清掃服、白靴、タオル)
清掃員:和田(清掃服、白靴、タオル)
上司:もぐら(スーツ、革靴)
社員:かたまり(スーツ 、革靴)


※刺身・タイ・和田 板付き
※清掃員たちがオフィスの清掃をしている

刺身:ねぇねぇ聞いた?中野さんクビになったじゃん
タイ・和田:うん
刺身:なんでクビになったかって言うと、ここの社員さんがゴミ箱にごみ投げて入らなかったゴミをそのままにしててさ、清掃してた中野さんが「ゴミはゴミ箱に入れてください」ってお願いしたら、その社員がうちの会社の上層部に「おたくの社員からクレーム言われた」って連絡したらしくて、でうちの上層部が「うちの取引先になんてことしてくれてんだ!取引中止になったらどうするんだ!」ってカンカンに怒られて、クビになったらしいよ
タイ:え?まじ?じゃあ俺達もうここの社員には何も言えないってこと?
刺身:そういうこと
和田:ま、俺たちの仕事は清掃をすること、口動かさずに手を動かす、
これに徹しよう。
刺身・タイ:そうだね

上司:(下手出)(書類を見ながら電話している)大変申し訳ございません!うちの手違いで、すぐに対応致します!いやいやもちろん費用の方は弊社が負担させていただきます!大変申し訳ございませんでした!!はい、はい!以後このようなことは二度とないように致しますので。大変申し訳ございませんでした!失礼致します。(電話切る)
(一気に不機嫌になって大声で)水川 !!!おい水川 !!!水川 !!

清掃員達:(なんだなんだ?という様子)
水川:(下手出)部長、お呼びでしょうか?
上司:お呼びでしょうかじゃねぇよ!!!お前何したか分かってんのか!?
水川:え?
上司:(紙見せて)発注の数のケタが間違ってんだよ!!
水川:え!?あ!!すいません!
上司:(書類で叩きながら)馬鹿てめぇは!!なぁ!!こんな小学生でもできるような計算を間違えるやつがどこにいんだよ!!分かってんのか!間違った分の費用はどこが持つと思ってんだよ!うちだぞ!うちが持つんだよ!!500万だよ!500万!!大損害だよ!!
清掃員達:こえぇぇぇ(などなど)
水川:大変申し訳ございません!今すぐ先方に謝罪を
上司:もう俺がしたよ!!!
水川:大変申し訳ございませんでした!!!
上司:謝って許されるレベルの話じゃねぇんだよ!!!なぁ!
わかってんのか水川 !!!
水川:すいません!
上司:おい、水川 、
水川:はい
上司:罰として、お前坊主にしろ
水川:え、いや、ぼ、坊主ですか?
上司:ミスしたんだから罰を受けるのは当然だろ!!罰として坊主にしてこい!!
清掃員達:僕たちの髪形って坊主なのかなぁ…好きでやってるんだけど…
水川:(清掃員達と目が合う)
上司:聞いてんのか!?罰として坊主!罰として坊主だって言ってんだよ!!!お前は会社に損害をもたらした罪がある!罪を犯した奴は罰を受けるのが当然だろ!!だから罰として坊主だよ!
水川 :部長、あまり「罰」と言わない方が・・・
上司:罰を与えるなんて古くさい人間だと思うならそう思ってもらって構わん!ただお前も一人の社会人として考えろ!?罰を受けなきゃいけないのはわかるよな?!
水川:はい
上司:じゃもう坊主しかないだろ、坊主って一番したくない髪形なんだから!それぐらいの罰受けて当然だろ
水川:あ、いや、そうではなくて、その坊主と言いましても三者三様といいますか~、こう~いろんな種類の坊主があると言いますか、どういったところから坊主になるのかなぁと
上司:そんなの坊主は坊主だろ!
水川:その、長さとかで違いがあるというか、何ミリから坊主とか
刺身:(指で1)
和田:(指で6)
タイ:(指で9)
水川:1ミリ6ミリ9ミリとか
上司:何ミリでも坊主だよ!センチに満たなきゃ全部坊主!
清掃員達:(リアクション・がっかり)
水川:いやでも~
上司:ごちゃごちゃ口答えすんな!一番みじけーのにすればいいんだよ!
坊主なんて短ければ短いほど嫌だろw!ほらマルコメ味噌みてぇでさ!ぐへへへへへwwwww
清掃員達:(刺身にそんなことないよ?みたいな感じで)
水川:いやでも、短ければ短いほど男らしい感じもあるというか
清掃員達:(うんうんうん、みたいなリアクション)
上司:だから口答えすんなって言ってんだろ?!
お前あれだ!もう色入れろ!色!色入ってる坊主なんて一番いやだろ!気色わりぃ~www!!カラー剤の無駄遣いだろ!茶髪の坊主にしろ!たわしみてぇでおもしえぇだろww!!
清掃員達:(へこむタイを慰める)
水川:でも色入れたら結構おしゃれな感じじゃないですか?個性的というか
清掃員達:(うんうんうん、みたいなリアクション)
上司:いい加減にしろよ!坊主にしてこい、つったらさっさと坊主にして来いよ!俺らが若い頃はな、言われたら「はい!」つってすぐ坊主にしたんだよ!それをごちゃごちゃと最近の若いやつらはよ!
水川:え!?部長も坊主にされたことがあるんですか!?
上司:1回だけな!!俺らの時代はミスしたらその場でバリカン持ち出されて坊主にされたよ!しかも俺デブだろ!デブで坊主が1番最悪だよ!生きてる心地しなかったよ!地獄だよ地獄!生き地獄!デブってだけで最悪なのによ!それに坊主乗っかっちゃってんだよ!?死んだ方がマシ!そうだ!お前太れ!太って坊主にしろ!それが一番いやだもんな、ぐへへへへへwwww
清掃員達:(へこむ和田を慰める)
水川:でもこう可愛らしい感じしないですか?マスコット見たな感じで
清掃員達:(うんうんうん、みたいなリアクション)
上司:なんか言われたら分かんだよ!さっさと坊主にして来いよ!
水川:いやでも、やっぱり坊主は…
上司:して来いって言ってんだろ!あ!あれか!お前もしかしてハゲてんのか!?そうだろ!坊主にしたらハゲてるのバレるから嫌なんだろ!ww
水川:僕はハゲてない!!!!(もぐらに掴みかかる!)訂正しろ!ハゲてないって訂正しろ!今すぐ!!!
上司:上司になにしてんのか分かってんのか!?
(上司 水川 もみくちゃに喧嘩し出す)

清掃員達:(思わず2人の間に止めに入る)ちょっと落ち着いてください!
などなど
上司:なんだなんだ!?誰だよお前ら!!!
和田:…罰です

L【徐々暗転】

上司:(苦笑い)
刺身:マルコメ味噌です
タイ:たわしです
和田:生き地獄です

L【暗転】


おわり






「最高の夜、最低の夜」

バーのマスター:浦井 (シャツ、ベスト、スラックス、革靴)
元バンドマン佐々木:佐々木 (白Yシャツ、パンツ)
チャラい男:中野(白タンクトップ、黒パンツ、金ネックレス)
連れの関西ギャル:イワクラ(ギャルっぽい服)
連れのザコギャル:岸、八木(ギャルっぽい服)


※バーのカウンターに浦井と佐々木、その手前には4人掛けのテーブル席

L【薄暗い感じの照明】

マスター:え?東京ドーム?あの東京ドームですか?
佐々木:うん、10年前ね、東京ドームでライブしたんすよ~
マスター:へ~、じゃあ今も活動を?
佐々木:あ、いや、結局そのあと解散したんすよw
マスター:あ、なんかすいません
佐々木:いやいや、あのでグッズで車出したんすけど、不備が見つかって何万台もリコールする羽目になって全部パァになっちゃったんすよ、で今はそれぞれ別の仕事してるって感じで
マスター:そうだったんですか、でもすごいですよ、東京ドームでライブなんて、ひと花咲かせたって感じで
佐々木:いやいや、そんな
マスター:羨ましい人生です、僕も男としていつかひと花咲かせたいな
佐々木:ははは
チャラ男・ギャル達:(出)(にぎやかに店に入って来る)
マスター:いらっしゃませ
チャラ男:(佐々木に気付いて)え?!え?え?!うわ!トーキョーナイトフラワーズだ!え!?トーキョーナイトフラワーズの佐々木さんっすよね?!
佐々木:え?あ、知ってくれてるんだ(平静を保ちながらも嬉しい)
チャラ男:うわ!!!やっぱり本物だ!(異常な興奮)すげー!!すげー!!
佐々木:落ち着いて落ち着いて
チャラ男:すげー!落ち着てって言われた!すげー!すげー!
佐々木:増さないで!興奮増さないで!!
関西ギャル:ね~誰なんこの人~?
ザコギャル達:誰この人~?
チャラ男:知れねぇのかよ!トーキョーナイトフラワーズの佐々木さんだよ!!
関西ギャル:え?だれ~?
ザコギャル達:え?だれ~?
チャラ男:俺がいつもカラオケで入れてるじゃん!
関西ギャル:あ~!あれ?!え!あの歌の人!?
ザコギャル達:あの歌の人ー!
佐々木:なんかこんな若者に知ってもらえてるって嬉しいなぁ~
チャラ男:すいません!写真撮ってもらっていいすか!?
佐々木:あぁもちろん(嬉しそうに)
チャラ男:(写真撮る)すげー!!ありがとうございます!!
マスター:何か飲まれますか?
チャラ男:じゃあビールで!
ギャル達:私もビール!
マスター:かしこまりました!(ビールをつぐ)
チャラ男一同:(テーブル席へ)
佐々木:今日は俺がおごるよ
チャラ男:まじっすか!?
佐々木:なんかの縁だしな
関西ギャル:あ!カラオケあるやーん!
マスター:(テーブル席にビール運ぶ)お待たせしました
チャラ男:ありがとうございます!
関西ギャル:(チャラ男に)ねーねーあれ歌ってや!!!!「HEY GIRL」!!あれちょーサイコー!
佐々木:(うれしそう)
チャラ男:ご本人を前に歌ちゃっていいのかな?
佐々木:いいよいいよ!思いっきり歌ってよ!
チャラ男:はい!!!
関西ギャル:(佐々木に)あれ、めっちゃ盛り上がれるから最高~~!!!
佐々木:こんな何年も経って愛されてるなんて嬉しいなぁ、頑張って作ったかいあったな、まじでしんどかったもんな~人生で一番がんばったもんな~
関西ギャル:もうちょー大好き!まじで最高!!だってあれ歌われたら酒何杯でも飲めちゃう!
佐々木:そんな歌ではないけど、恋の歌だから
チャラ男:(デンモクに入力して送信)送信っと!!!

SE【デンモク音】
L【HEY GIRL】CI

チャラ男:じゃあいっちゃいますか!
一同:(盛り上がる)
チャラ男:(歌う)
♪君じゃない 君じゃない 君じゃない 君じゃない
♪こんなにも飲みたいのに~
佐々木:(え? など違和感を感じる)
チャラ男:♪そう君の番だよ 君はグラスを持って(関西ギャルを指さす)
♪そのまま お酒飲みほして~
佐々木:(え?え? など違和感を感じる)
チャラ男一同:♪SAY、イッキ イッキ イッキ イッキ イッキ!
関西ギャル:(酒飲む、飲み干して)イエーイ!
チャラ男一同:♪ごちそうさまが聞こえない
佐々木:(絶望の顔)
チャラ男一同:♪SAY、イッキイッキイッキイッキ!
関西ギャル:(酒飲む、飲み干して)イエーイ!
中野・八木・岸:♪ズッコンバッコンぶち込んで!!!
佐々木:俺達の歌がコールになってる

♪間奏(約25秒)

チャラ男:この曲のおかげで女10人いけましたわ~~!!
関西ギャル:10人目で~~~す!!
ザコギャル1:新規でーす!今日いかれまーす!
ザコギャル2:古参でー!いつもいかれてまーす!
チャラ男:(佐々木にマイク渡そうとして)一緒にどうっすか!?
佐々木:いやいや(断る)
中野:一緒に歌ってくださいよ(マイク渡す)
佐々木:いや、今度ね今度にしよう、(マイクをカウンターに置く)
マスター:(マイクを見て、手に取る)ひと花咲かせるならここしかないな
♪君じゃない 君じゃない 君じゃない 君じゃない
♪こんなにも飲みたいのに
♪そう君の 番かと 思ったら違うよ
♪そのまま 俺が飲みほすよ~
一同:♪SAY、イッキイッキイッキイッキ!
マスター:(飲み干してジョッキ頭の上で逆さにして舌出す)
一同:♪ごちそうさまが聞こえない(チャラ男、マスターに新しいジョッキ渡す)
一同:♪SAY、イッキイッキイッキイッキ!
♪ズッコンバッコンぶち込んで!!!(マスター、女はべらす)
マスター:最高の夜にしようぜー!!

L【HEY GIRL】CO

マスター:よっしゃー!!ホテル行こうぜ!
(一同ハケ)
佐々木:最低の夜だ

L【暗転】



終わり





以上7本でした。

サポートは全てコントか酒の為に使わせてもらいます