櫛引彩香 ”mush☆room”完全再現ライブ
下北半島のてっぺん、青森県むつ市出身のシンガーソングライター、櫛引彩香が2000年にリリースした1stアルバム”mush☆room”をライブで全曲やっちゃおうという、企画を聞いたのは今年の初め頃だったと思う。
指折り数えて過ごした数ヶ月…
6月13日土曜日、楽しみにしていたこのライブ、行って参りました。
この”mush☆room”はまさに彼女の最高傑作といえる作品で、11曲全て捨て曲なしの珠玉のポップスが満載なのです。
会場は原宿ストロボカフェ。
原宿といえばビッキーが初のワンマンライブやったのが原宿アストロホールだったなとか思いながら会場へ行った訳だ。
客層はやはり15年前からファンであると思われる方ばかりという感じで、平均年齢40から50歳の間くらい。久しぶりに同世代のライブに来たよ〜
整理番号が30番台でしたので、前から2列目をゲット。
ほぼ定刻の19時にライブ開始。
バンドのメンバーは
真城めぐみ(Cho)、中森泰弘(Gt)のヒックスビルの二人に、
エマーソン北村(Key)、松田 “CHABE” 岳二(Per)の彼女のサポートではおなじみのメンバーと、
ウラリョウイチ(Ba)、つなかわ和行(Dr)という若いリズム隊の合計6名。
ビッキーの前にいつものピアノはなく、ボーカルに専念するライブは初めて観たかもしれない。
全11曲、どんな曲順でやるんだ〜?とワクワクしていたら、1曲目はアルバム通り「サンシャイン96」から。
やっぱりこれから始まんなきゃな、と思っていたら続けて2曲目もアルバム通り「忘想」。
その瞬間、完全再現だから曲順もそのまま行くのねと、会場の誰もが思ったはず、そう。慣れ親しんだ曲順って大事です。
3曲目「空」。
彼女の3rdシングル。ワシが新百合ケ丘のHMV(今はない)の試聴機で聴いてファンになった出逢いの曲。
厳密に言うと、この曲よりもカップリングの高野寛のエレキシタールが炸裂する「Flavor Magic」に惚れ込んでレジへこのシングルを持って行った事からワシのビッキーファン歴が始まるのだが、3拍子の揺れる感じが心地良い大好きな曲で、自分でもギターでアレンジしてよく弾き語っています。
4曲目の「スマイル」はCDではアレンジ、演奏をクラムボンがやっているんだけど、エマーソンさんが郁子ちゃんのフレーズを、ドラムのつなかわ君が大ちゃんのニュアンスを忠実に再現しているのがなんとも微笑ましく、ずっとニヤニヤしながら聴いていました。
5曲目の「ありふれた世界」は今回のライブで聴いて曲の展開がかっこいいなと改めて感じた。スキャットから唄メロに行く所はぞくぞくするわ〜。
6曲目「雨のち晴れ」。
アレンジしたヒックスビルの2人がいるバンドでの演奏は感激もの。
7曲目「いつもの気分で」。
アコースティックギターのカッティングでのイントロが最高なこの曲はデビュー曲。このジャケットのオレンジのワンピースを着てこようかと思っていたけれど、ぱっつんぱっつんで入らなかったとMCで笑いを誘っていた。
8曲目「サタデーナイト フォーエバー」。軽快な曲です。
今回のライブ、ともかくバンドのメンバーひとりひとりのの表情が、仕草が、とても面白い。みんな曲の歌心を感じながらそれぞれの個性を出していました。
特に!ドラムのつなかわ君の表情は最高 〜であったよ。全身でうたへの愛を表現していた。
9曲目「amethyst」。
MCで「この曲暗いですよね〜」と言っていましたが、このアルバムの後半でのまったりしっとりしたい所で欠かせないバラードです。鈴木正人さんの素晴らしきアレンジ。
10曲目「待つココロ」。
ここでビッキーがハンドマイクになり、客席に降りてきました。
会場のお客さんと握手をしながら歌いたいとのこと。
本人のみがこうしよう!と思っていた事らしく、ステージを降りて客席で歌い始めても照明が当たっていないのでビッキーの顔が真っ暗。。
急遽、客電をつけていましたが…
でも本当にひとりひとりと握手し始めて、当然2列目にいたワシも熱く握手させていただきました。帰り際に本人に「小林幸子とか坂本冬美かと思いました。」と感想を言いました。
11曲目「アタシのためのうた」。
昔は歌詞で一人称の所を”アタシ”という事にこだわっていたそう。確かに多い。
そう、ワシもブログ記事で一人称を”ワシ”という事にこだわっています。分かるよ、その気持ち。。ちょっと違うか?
アルバムの11曲全て終わり、全員舞台袖に引っ込みましたが、当然アンコール。
Twitterでやる曲をビッキーが以前募っていて、その上位3曲が演奏された。
最新アルバム”恋する運命”から「ふたりの旅」を “Essential”から「Brand-new me, Brand-new morning」と「サニーデイ」。
最後の曲「サニーデイ」になって初めてドラムセットの横に置いてあったヤマハのポータブルキーボードをエマーソンさんがビッキーの前にセッティング。
イントロのフレーズを弾いていました。
15年経っても色褪せない楽曲たちの魅力。それを知っているミュージシャン達と集まったお客さんの作り出した空間はなんとも言えない豪華な気分に包まれていた。
この1日だけにするのはもったいないライブだけれど、この1日しかないというのが余計に贅沢さを感じるライブであった。
ああ、とっぷりと音楽の中に漬かって溺れるのは幸せな事だと、しみじみ感じた夜であった。
ありがとう、ビッキー。
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●過去の櫛引彩香ライブ☆レポ
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