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三賓 心書


守屋洋訳 諸葛孔明の兵法 {徳間書店} より

{三賓}

幕僚の編成

軍団の編成にさいしては、かならず幕僚をおいて作戦計画の得失を検討させ、将帥の参考としなければ、ならない。

幕僚には、高級、中級、下級の別を設ける。

1・よどみなく弁じたて、奇謀湧くがごとくにして知らざることがなく、多芸多才の人物がいる。このような人物は万人のあこがれの的である。招いて高級幕僚とするがよい。

2・熊や虎のように荒々しく、岩をかけ登る猿のようにすばしっこく、鉄石のように強く、名剣龍泉のように切れ味が鋭い人物がいる。このような人物は一方の雄であるといえる。招いて中級幕僚とするがよい。

3・おしゃべりでたまにまともなことも言うが、格別の技能も才能もない。これは並みの人物である。招いて下級幕僚とするがよい。

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