重刑 心書
守屋洋訳 諸葛孔明の兵法 {徳間書店} より
{重刑}
命令と手段
呉起がこう語っている
「合図の鳴り物は耳を刺激して命令に従わせる手段であり、旗や幟は目を刺激して命令に従わせる手段であり、禁令や刑罰は心を刺激して命令に従わせる手段である。
耳を刺激するのは音声であるから、鳴り物には澄んだ音を使わなければならない。
目を刺激するのは容色であるから、旗や幟には目立つ色を使わなければならない。
心を刺激するのは刑罰であるから、刑罰を厳しくしなければならない。
この三つを明確に示さなければ、兵卒を意のごとく動かすことができない」
だからこそ、「名将が指示すれば部下はかならずこれに従って動き、名将が下知すれば部下は死を畏れず進むようになる」といわれるのだ。
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