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吾唯足るを知る

吾唯足るを知る
I just only (have to) realize what is "sufficient".

イサム・ノグチの図録をめくっていて見つけた『吾唯足知』。徳川光圀が龍安寺に奉納した蹲に彫られている構図です。こんな時だから思い出したいし、こんな時じゃなくても常に心に留めてないとあかんなと思いまして。

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ここからは長文駄文、めっちゃダサいことも書いてあるし、正確な情報じゃないのも混じっている可能性があるので、気になる方は読まないでいて頂ければ幸いです。

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こんな時だから、というのは、
サンフランシスコやバークレーを含む6つのカウンティではコロナウイルスの蔓延を防ぐために強制隔離令(3/16月深夜)的なものが出まして。今日(3/20金夜)時点では、アメリカと各国との国境を封鎖する状況にまで陥っています。家族はサンフランシスコ、夫はカナダにいる

UCバークレーも先週から全講義がオンラインでリモートに行われる事が発表され、今期は対面でのクラスはもう行われません。という事で、親御さんが車で学生たちを迎えに来ては連れて帰るという光景と、逃げ場の無い学生がバークレーに残っているといった感じで、数日でゴーストタウンのような雰囲気に変わりました。

日本で起きていたような買付騒ぎも起きているし、人が集まる事や場は強制キャンセル。必需品以外のお店は全て営業不可(一部デリバリーやテイクアウトは可)、それを受けて続々と解雇された人達、ウイルス感染どころか目先の生活がままならないといった状況が、サンフランシスコ市を中心に多発しています。

政府発表では、人間同士が近づいて安全な距離は6ft(1.8m)以上、とにかく家に篭って誰とも交流しないように、必要でない移動はしてはいけない、という御達しです。孤独死・自殺がアメリカでも社会問題化されていて、見えないpandemicといわれていた"孤独"がコロナウイルス拡散抑止策を受けて急速化してしまうのか、、
はたまたこれを機にベビーブームが到来するのか、、少しでもいい兆しが見えればいいんですが。

まぁ、世界的テック企業が名を連ねて、貿易港としても西海岸主要都市のサンフランシスコは、国際的な人的・物的移動が半端では無いので、当然の措置ではあるのかなと思って大人しくしています。日本で起きていたことを、対岸の火事的に甘々に捉えていた自分の考えがほんまに甘過ぎて嫌になりますね。

個人的には、、楽しみにしていたこと、好きやなと思っていたことが何も出来なくなってしまって。さて家に篭って何をするか、というので、手始めに第一次情報と個人的な感情を記録・配信してみようと、駄文ながらしたためてみた次第です。

元から友達が少なかったお陰で、そんなにソーシャル面は変わらない(笑) 逆に、際どい立場に立たされて嫌なことも良いことも目に見えて分かりやすくなったなーという感じです。これは数少ない良い兆候の1つ。

自由な時間は前より少し出来たけど、学校も閉鎖されてスタジオに篭って作業が出来ない遣る瀬無さ。何のためにアメリカの大学院に留学してるんだろうか?
→そもそもの大義が欠落していた。スポイルド。

オンライン・ビデオ通話による議論やデザインビルドは、言語力の低さがより浮き彫りになってコミュニケーションがしんどくなる。
→慣れと言語力。グラフィックが言語を代弁してくれるようなもっと雄弁かつ寡黙なビジュアルを。単純に英語力アップ、、

公衆衛生的に日本よる劣る(だろう)アメリカに、家族もパートナーも居ない無い中で残ってる意味ってなんだろうか?
→そもそも何で日本を離れてバークレーに来たのか?色んなことを犠牲にして渡米したつもりが、単にバークレーに期待し過ぎちゃってたたけじゃないか?

もしコロナにかかってしまったとして、ちゃんと治療してくれるのか?絶対アジア系移民として優先順位下げられるだろうなとか。
→差別されるの折込済みでアメリカに来てない自分が甘い。駐在員じゃないんだから、帰る場所なんて無い。

そもそも、ほんまにするの好きなことってなんやったっけ?

というような、しょーもない問答を繰り返しては、不安と無力感と孤独と不甲斐なさと戦ってストレスド・アウト。

それでも。永遠に続く訳じゃないって思いたいし、脳みそで考えることだけは疲れようが周りに何をされようが死ぬまで出来る。運動したくなったら、それなりにちゃんと動く手足もある。文字も読める、音楽も聴ける。

『おい、そこのお前。十分足りてんじゃねーか!』ってイサム・ノグチに言われた気がして、書き殴った"吾唯足知"の文字でした。

✌️

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