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「健常者しかできないハンドボール」と「障害の有無関係なくできる車椅子ハンドボール」

お久しぶりのnoteです。

題名はあえてこんなのにしてみましたが、実際はこんなことはありません。スポーツは大きく分けて3つの方法で関わることができます、
「プレーする」「観戦する」「支える」大きく分けてこの3つです。
ハンドボールは、プレーするに限れば確かに健常者しかできませんが、その他は健常者しかできないということはないと思います。
また車椅子ハンドボールも、プレーすることに限れば全ての障害者に対応できるわけではありません。目が見えない人には難しいし、極端な話寝たきりの人には出来るスポーツではありません。
ということで、批判がきそうな題名をつけましたが、まず初めに自分で否定しておきたいと思います。

では本題へ。
今回の春季ウィルチェアーハンドボール大会で、1から作る車椅子ハンドボールの大会は2回目でした。
この2回のなかで、多くの人に出会い様々なことを言われてきました。

その中で少し引っかかったことがあったのでそのことについて話したいと思います。

今回の大会で参加募集を募る際、大会の要綱を送付させて頂いたにも関わらず中身をしっかりと確認せずに大会申し込みをしようとされるチームがありました。
その時点で、少し「ん?」と思うところもありましたが、参加チームが少ない中で申込みをして頂いたこともありあまり強くは言えずにいました。

今回の大会には、参加資格として「一定以上の経験」を組み込んでいました。その資格にみたしているのか確認する必要があったため、再度大会要綱を確認するようにお伝えさせていただきました。

その後の返信には、明らかに要項を読んでいなかったと理解できる内容があり、その後続いた連絡でも今回の参加資格を否定するような内容が記されていました。

今回の大会に運営にあたり、確かに連盟主催の大会ではなく、素人運営の大会とはなりますがあくまでも大会です。

参加資格に組み込んだ内容は、「車椅子ハンドボールの練習又は大会に2度以上参加したことのあるものがチーム内に4名以上」というものでした。
ぱっと見は、ハードルが高いように思うかもしれませんが、いわゆる健常者のスポーツ(他の車椅子スポーツでもそうですが)の大会に出るときに

1度も練習せずに大会に出る」

なんて有り得ないですよね?

今回の参加資格は、怪我のリスクや、試合以外での審判の手伝い、初心者チームが試合を行う際の状況や雰囲気など様々なことを考えた上で、要綱に入れさせていただきました。

怪我のリスクに関しては、自分に対してもですが相手に対してもです。

「1度も車椅子に乗ったことがない人」が、「1度もボールを投げたことがない人」が、「ルールを理解していない人」が、そして「それらの人達が大半を占めるチーム」が、いきなり大会に出ることのリスクは本当に計り知れないと思いますし、少しでも車椅子競技を観たことがある人や経験したことがある人は、理解できると思います。

私は、高校までソフトボールと野球をやっていたので車椅子ハンドボールの経験はありますが、ハンドボールの経験は全くありません。この前初めてハンドボールの練習を見学させてもらいました。
改めて、車椅子ハンドボールをやっているからといってハンドボールができるわけではないと実感しました。
それは逆も然りだと思います。

ハンドボールをしているからと言って、車椅子ハンドボールができるわけではないと私は考えています。

ですが、そうは思わない人が結構いることを最近実感しています。
ハンドと車椅子ハンド
バスケと車椅子バスケ
ソフトと車椅子ソフト
など、他にも様々な競技がありますが、健常のスポーツをやっていたからといって車椅子もできる。とはどのスポーツもならないと思っています。
確かにハンドボールをやっていた人が、車椅子ハンドボールをやり始めようとしたときに、今までの経験が有利になることは大いにあります。

車椅子ハンドボールは、
『ハンドボールを引退した人』や、『怪我をしてハンドボールが出来なくなった人』、『障害があることでハンドボールが出来ない人』などの、
ハンドボールができない人達『がやる』スポーツではなく

そんな人達『でもできる』スポーツなんです。

車椅子ハンドボールはハンドボールの下位スポーツではありません。

車椅子ハンドの選手は、可哀想な障害者ではありません。

たまに、「相手は障害者なんやから手を抜かないと」とか「障害者なんやから優しくしないと」などと言ってる人がいますが、こんな露骨な差別ないです。
同じコートにいる以上、試合に出ている以上相手が障害者だからといって手を抜く必要なんて全くありませんし、手を抜かれた相手の気持ちを考えたらそんなことできないです。それに障害者やから優しくするのではなく、相手にリスペクトを持ち全員に優しくするんです。

つらつらと長いこと書いてしまいましたが、
私は今回のような大会や体験会を通して車椅子ハンドボールや車椅子スポーツに触れる機会を作ることで、多くの人が車椅子スポーツに興味を持ち関わり、車椅子スポーツや障害者に対する差別が少しでも減り、良い方向に進んでいくと信じています。

車椅子ハンドボールや車椅子スポーツには、とんでもない可能性があります。

車椅子ハンドボールが今以上に普及するためには、ハンドボール界隈の方々の協力は必ず必要になります。

これからも私は車椅子ハンドボールをはじめ、車椅子スポーツが今以上に普及するように活動していきたいと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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