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2023重賞記『スプリンダーズS』

ようやくいつ以来だか、コラムだけではなく、馬券が当たった!

◎ママコチャは、それなりの自信を持って◎に推した。姉ソダシ同様にマイラーで大成すると思っていたが、千四で見せる速さは、クロフネ牝馬特有のスプリント適性が色濃く出たのだろう。
池江厩舎が距離への挑戦を諦めて、適性に舵を切ったときの精度の高さは、昨年のジャンダルムや安田記念のサトノアラジンで証明している。ママコチャも、池江厩舎確信の路線変更だった。

レースは川田将雅が川田たる所以を見せたレースだ。
自らレースを動かしていき、最後は豪腕と不屈の心で馬を動かす。
武豊やルメールは、レースを支配する。ゴールまで緻密な計算によって組み立てられている。だから、脚が上がったり、余したりということは少ない。だが、川田は調和のとれたレースを崩しにいく。それは諸刃の剣で、自らの馬にも大きな負荷がかかる。最後は体力ではなく、心を削って耐え凌ぐことが求められる。そのためには、馬の枯渇してゆく心に、川田自身の心を注がないといけない。その不屈の魂が、体力は限界に達してはいたママコチャに抜かせない気持ちを宿らせて、首を水平に保たせた。
あそこで苦しくなって首を上げていたら、マッドクールに差されていた。
川田の要求に応えたママコチャは立派だが、これが川田将雅だという競馬だった。

池江先生の勝負勘と川田将雅の魂が、ママコチャの能力を全開させた。

それにしてもクロフネの血もシラユキヒメの血もすごいな。
そして、それらの全ての馬主である金子真人氏は、競馬の神様に愛されているというよりは、神そのものですね。


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