優しくなりたい 8日目

上野で乗り換えの途中、
外国人に道を尋ねられたときの話。

自分が人に与えている影響は、
小さいように見えて大きいような気がする。 
そんなことを思ったお話。

○経験の質を変えるもの

ある時、乗り換えで秋葉原に向かおうとしていた時
ふと肩を叩かれて、振り向くと外国出身の方が
そこに立っていた。

「この電車は上野に行きますか?」
英語で訊かれて、少しドキドキしたが、
「行きますよ。」
と答えると、笑顔になり
「イヤホンを買いに行くんだ。
 電気屋を知らないかな?」
と訊いてくれた。
説明できる英語力もなかったので、
「一緒にいこう。」
と提案して秋葉原に行った。

秋葉原に着くと、
「ヨドバシに行きたいんだ。」
と言われた。
しまった、逆側に出てしまった。

そう思って、反対に向かうために道路脇を
一緒に歩いていると、
お祭りをしていて、そこには神輿が通っていた。

「あれはなんだ?」
「あれは神輿だよ。日本の神輿は知っている?」
「いや、知らないよ。
 神輿ってなんなんだい?」
…神輿ってなんなんだ?
これは英語の問題じゃない。
私がそもそも神輿とはなんなのか知らない。

焦って、
「ごめん。僕には説明できないや。」
と断り、ヨドバシの前で握手してそこで分かれた。

この時、考えた。
もし、神輿のことを理解して説明できれば、
この人は日本の文化に興味を持てたかもしれない。

もし自分にコミュニケーション能力があれば、
彼は神輿を一緒に担ぐ体験をできたかもしれない。

自分が彼に説明できないからこそ、
一緒に学んでみようよと言えていたら…。

そこで自分は自分の学の無さから、
保身して彼と一緒の時間を過ごして
共に学ぶことを放棄した。

互いの時間を有意義で楽しいものにするためには、
コミュニケーション能力
語彙力
文化に対する知見
未知に飛び込む力
様々なものが足りていないと痛感した。

いつまた、同じようなことが起きるかわからない。
もし次の機会が来るなら、
関わってくれる人に最高の体験を与えられる
そんな人間になりたい。

学ぼう。
そして、優しく、優しくなりたい。

○大切にしたいこと

◎そもそも神輿とはなんなのか知らなかった。
 →日本にいながら日本の文化をきちんと
  説明できない。
  →なんとなく表面しかしらない。
◎知らないと気づいた時に説明できないから、
 そこで相手の経験する機会を切ってしまった。
 →自分が説明できることよりも、 
  彼が最上の体験ができる方法を考えていない。
◎恥ずかしさに考えが占められていて、
 全然他の選択肢に気がつけなかった。 
 →保身に入ると視野は一気に狭くなる。

◉自分の知識の量は時に相手の時間や
 貴重な経験の機会を左右する。
 →どうせなら最上の体験をしてほしい。
◉知らない=恥ずかしいと考えると選択肢は狭まり、
 誰も得しない。
 
◉プラスの感情は視野をは広げる。
 マイナスの感情は視野を狭める。

*まずは日常に疑問を持ち続けていこう。
☆知らないことを楽しんでいく。
 知らないことはワクワクリストに追加して、
 調べる過程を楽しんでいく。
*プラスの感情で視野を広げていこう。

人と言われた変わることが好きな自分が、
誰かの経験の機会を奪うなんてあってはいけない。

だからこそ、
自分の学びを丁寧に丁寧に整えていこう。

誰かの人生の
最高のレンズフィルターになっていきたい。

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