優しくなりたい 4日目
優しさについて、人生の中でもっとも考えさせられた、
自分の中で非常に衝撃的だったことに
触れたいと思います。
○みんなの優しさが招いたある悲しいお話
これは本で読んだ衝撃を受けたお話。
ある介護施設で
おじいちゃんおばあちゃんが転倒により、
骨折をしてしまう事例があとを絶たなかった。
施設の人たちはそのことをどうにかしたくて、
おじいちゃんおばあちゃんに
笑顔で過ごして欲しくて、
バリヤフリーの推進を一生懸命に進めたそうだ。
努力の甲斐もあって、
ついに全く段差のない、
究極に”安全”なバリアフリー施設が出来上がった。
この時の達成感たるや相当の物だったろう。
おじいちゃんおばあちゃんも
きっと感謝したに違いない。
しかし、結末は悲しいものだった。
その施設は『段差の概念』を
おじいちゃんおばあちゃんから
奪い去ってしまった。
危機管理能力を奪われてしまったことで、
外に出る機会があるとすぐに転倒してしまい、
結果的に骨折率は前よりも増加してしまった。
誰もが優しさを原動力に動いていた。
誰もがもうみんなが苦しまないようにと、
その時思いつく最善を尽くした。
でも結果は、とても悲しいものだった。
この話を聴いた時、
とても苦しくなったのを覚えている。
会社において、
青少年育成事業において、
友人の頼みごとについて、
どれにおいても、
相手が困らないようにと
「段差」を取り除く行動をしていた。
先輩に言われた、本当の優しさではないとは、
このことだったのだと痛感した。
その施設では結局、
”あえて段差を作り、一緒に乗り越える”
ことにしたようだった。
障害を取り除くのではなく、
障害をもろともしない体づくり。
勇気のいる選択だと思う。
でも、何事もこれに尽きるのだと感じた。
優しさと思って動いた何かで、
誰かの未来を奪ってしまう。
そんな悲しいことが、無いようにしたい。
これは絶対に忘れてはならない教訓だと思った。
○大切にしたいこと
◎段差がなくなれば笑顔が増えると思って、
一生懸命実現したのに、結果は真逆だった。
⇨関わった人はみんな優しさを原動力として
いたのに、救われなかった。
◎バリアフリーという言葉の定義に従っても、
不幸になることはある。
⇨そもそも捉えていることが表面的、一面しか
見れていないと、結果は良くならない。
◉相手の辛さに寄り添い、それを取り除くことは
ある場面ではよくない方向に進んでしまうことが
ある。
◉物事の悪い側面だけを見てしまうと、
良い側面を見逃してしまう。
⇨この場合、段差は危機管理能力を高め、
身体の衰えを抑制していた。
◉どのような因果関係があるかきちんと整理
できていないと、対策を間違える。
☆きちんと相手の声に耳を傾けながら、
厳しい現実にも立ち向かっていける
関係を築いていく。
⇨ただし、本当に苦しい時は
寄り添い不安を外に出してあげることは
とても重要であることを忘れない。
*悪いことしかなさそうなことに出会ったら、
その物事の良い面をプレゼンしてみる。
『実はこれはとても良いことがあります。
なぜなら〜』と始めてみよう。
☆一つの物事が別の物事に与えている影響を
視覚化する。
⇨連関図を使用して表現できる。
子どもたちと関わっていても、
似たような事象は沢山ありました。
表面的に優しいだけではいけない。
でもこれでまた、偏った意見を持ってしまっては
いけないのだと思います。
寄り添うこと。
厳しいことも伝えたり、
強いたりすること。
その時の最も良い選択は何か?
仮説を立てて進めていくこと。
そして、間違えたらきちんと謝ろう。
本当の優しさに簡単に辿り着けるほど、
人間出来ていないので。
愚直に、進んでいきます。
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