骨髄ドナー体験記③

ドナーとして過ごした時間が離れていくにつれ、日常に戻っていく感覚がありますが、それまでとは明らかに違う事があります。
『今のままじゃいけない』
やりたいこともやるべきことも、 全然伴ってない。
少しずつ、と悠長に構えていた自分を鼓舞し、行動の質を上げていきます。
まずは伝えたいことを書ききること!

血液検査と通知待ち

コーディネーターさんとの面談の後、日程を調整して血液検査に行きます。
通常だと一回5万円くらいする、精度の高い検査項目の多い血液検査をします。

ドナーは基本骨髄バンクが費用を負担してくださるため、普段では受けられない検査を無料で受けることができます。
繰り返しますが、患者様の命を守るため

正直仕事でそこそこ身体に負担がかかっている自覚があったので、血液採取中は変に緊張。。。
その日には結果がわからないので、検査だけ終えて仕事に戻りました。

通知が届いて

数週間空いた末に、家に封筒が投函されていました。

『あ、薄い。。。』
就職活動してた人ならわかるかもしれませんが、不採用の時の封筒って見ればわかるもんですよね。
あれと同じでした。
『今回はドナーには選ばれませんでした。』
提供意思の強さは、正直異常な程高かったので、
そこそこショックでした。

なぜ先に進まなかったのか?
その理由はわかりません。
・自分よりリスクの低いドナーがいた
・血液検査で異常があった
・患者さまのご意向に沿わない何かがあった
・患者さまの容態に何かがあった。

わたしには知るすべがありません。
どうかほかのドナーが選ばれたのであって欲しいと願うばかりですが、わたしにできることなどありません。

ただ通知の中に血液検査結果は入っていて、
病気のリスクもなければ、血液は至って健康。

改めて、この状態を維持していつか来るかもしれない
本当に提供する日に向け、身体を、自分を大切にしたいと思った夜でした。
ここで、コーディネート終了となったわけです。

家族と会社への連絡

ドナーとして次の工程に進んでいく事が無くなった訳ですから、
会社と家族にはその旨を伝えるべきです。

ですがこの時、私は全く誰にもこの事を伝えませんでした。

理由は2つ。
①心配している家族や職場の人の事を省みてなかった。(あんまり興味ないだろうと思っていた。)
②何となく、まだこれで終わりじゃない気がしていた。

あとからは何でも言えちゃうので、②は胡散臭いんですけどね。
でも、SNSには書いたくせに本当に家族や職場には伝えていませんでした。

この時の判断は後々に結構良かったと思うことに。
1か月の時間があき、また骨髄バンクから封筒が投函されることになるからです。

続きはまた。
次の記事で、
ドナー候補としての再度通知について書きます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?