見出し画像

レオナルドダヴィンチから学ぶ

レオナルドダヴィンチは異質なものを結びつける力がすごかった。特に彼は「自然」から多くを学んだ。様々なテーマを扱った彼の素描集から彼が大事にした法則をみていこう。レオナルド流 絵が上手くなる方法も語られている。


人体・解剖図 :一次情報を死守した

 レオナルドは、肢体や筋肉やその曲げ伸ばしを自然の法則に従って描こうとした。多くの画家は医学の教科書に書かれている二次情報をたよりに人体の仕組みを理解しようとしたが、彼は「事実を描写すること」をなによりも優先して一次情報に向かった。

彼は死体安置所に長期間通って、人体の仕組みを自らの目で、手で確認した。当時、死体を解剖することは倫理的にも衛生面でもとてもハードルが高かった。しかし、常識に囚われず彼はタブーに挑んだ。


「文法学者にとってラテン語が大切であるように、優れた素描家にとって人体の構造を理解することは重要なものである。どの筋肉が、どんな動きをもたらすのかを知らないものは、動きのある人物像の筋肉を下手に描写してしまうからだ」

「あまりに筋肉を強調すると、くるみを入れた袋のようになってしまう」

「とくに(人間の)視覚は興味深い」 


人体のプロポーションを描く上で、全体あるいは大部分の一部として、身体の各部位を表現することを目指した。比率と対比に重点を置いている。よくしっているイメージを描き、部位ごとの比率を記し、実測をおこなった。そうして描いたのがウィトルウィウス的人体図。

骨、筋肉、健、筋、内蔵、男女、妊婦、胎児といったカテゴリーごとに、
一方向だけではない複数からの角度/動きを描写し、その機能を詳細に記している。

彼は、「工学技術」「機械装置」「兵器」「飛行機」等についてもメモを残しているが、根本的な誤りを抱えていたり、実用的でなかったりした。それは、一次情報の不足によるものが多かったからではなかろうか。


ここから先は

2,146字 / 4画像

¥ 300

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?