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機械学習の学習工程と、学習済みのAIモデルでの予測について


機械学習と学習済みAIモデル

機械学習は、コンピュータに自分で学ぶ力を持たせる技術です。今回は、テーブルデータを使った機械学習の学習工程と、学習済みのAIモデルでの予測について、説明します。

学習工程

学習工程は、コンピュータにデータのパターンを教えるための段階です。たくさんのデータを見せて、正しい答えを出す方法を学びます。学習工程は、時間がかかることがありますが、その後の予測が速くなるため、とても便利です。

予測工程

学習が終わったら、学習済みモデルを使って新しいデータの答えを予測します。学習済みモデルは、すでに学んだ知識を持っているので、予測はすぐにできます。


ChatGPT

ChatGPTと学習済みモデル

ChatGPTは、たくさんの文章を学んで、人と会話ができるAIです。学習済みモデルを使って、さまざまな質問に答えることができます。

ファインチューニング

学習済みのモデルは、さらに特定の目的に合わせて調整(ファインチューニング)できます。例えば、医療の専門家向けの会話をするように、モデルを調整することができます。


Few-shot learning 少しだけ学習 とは?


Few-shot learning(少数の学習データによって下流タスクに適応する手法) は、少量のデータで新しいタスクを学ぶ技術です。それに対して、ファインチューニング は、すでに学習したモデルにさらにデータを使って調整を加える方法です。少しだけ学習は、勾配計算やパラメータ更新を行わない点で、ファインチューニングとは異なります。

プロンプトの最適化
プロンプトは、AIにどのように問題を解かせるかを示す文章です。最近、プロンプトを手作業で模索するのではなく、学習によって最適化する研究が盛んに行われています。

相補的な手法
少しだけ学習は、ファインチューニングと競合する手法として強調されがちですが、実際にはお互いを補完する手法であると考えられます。

ChatGPT3とFew-shot Learningの関係


ChatGPTは学習済みのAIモデルで、会話や文章生成などのタスクを行うことができます。Few-shot learning(少数の学習データによって下流タスクに適応する手法)は、少量のデータで新しいタスクを学ぶ技術です。これら二つは繋がりがあります。
GPT-3(ChatGPTの基盤となるモデル)は、大量のテキストデータを学習しており、その知識を使って様々なタスクをこなすことができます。Few-shot learningのアプローチでは、GPT-3に少数の例(プロンプト)を与えることで、新しいタスクに適応させることができます。
例えば、簡単な数学の問題を解かせたい場合、いくつかの数学の問題と答えの例をプロンプトとして与えることで、GPT-3はそのパターンを学び、新しい問題に対しても答えを導き出すことができます。これはFew-shot learningの考え方に基づいています。
GPT-3を用いたFew-shot learningは、ファインチューニング(すでに学習したモデルにさらにデータを使って調整を加える方法)と比較して、新しいタスクに迅速に適応できる利点があります。ただし、モデルのサイズや事前学習データの量、適切なプロンプトの選択などの要因が、その性能に大きく影響します。

OpenAIのGPTシリーズ 簡略に説明


OpenAIのGPTシリーズの進化について説明します。この質問に基づいて、GPT-3、GPT-3.5、GPT-4の違いを説明すると、以下のようになります。

GPT-3

GPT-3(第3世代)は、OpenAIによって開発された大規模な言語モデルで、会話や文章生成などのタスクを行うことができます。GPT-3は、従来のモデル(GPT-2)よりもさらに大規模で強力なモデルで、より多くのデータとパラメータを持っています。このため、GPT-3はより多様なタスクをこなし、より正確な結果を生成することができます。

GPT-3.5

GPT-3.0とGPT-3.5の主な違いは、言語モデルのサイズです。

GPT-3.0は、1,750億のパラメーターを持ちますが、GPT-3.5は、3,550億のパラメーターを持ちます。これは、GPT-3.0よりもGPT-3.5の方が応答を学習して生成する能力が高いことを意味します。

GPT-4

GPT-4は、より多くのデータとパラメータを持ち、さらに高度なアルゴリズムや技術が組み込まれていると想定されます。その結果、GPT-4はGPT-3よりもさらに多様なタスクを効果的にこなし、より正確で信頼性の高い結果を生成することができると期待されます。

GPT-4 は、2023年3月14日にリリースされました。

「パラメーター数はどうか?」

OpenAI の CEO であるサムアルトマン(Sam Altman)は、「GPT-4 には 100 兆個のパラメーターがあるという噂は誤りである」と述べています。

GPT-3.5とGPT-4の大きな違いは、推論力です。

つまり、筋道を立てて推測し、
論理的に結論を導き出す能力が明らかに上がっています。


少し詳しくFew-shot learning(少数の例で学習)

Few-shot learningは、機械学習の一つのアプローチで、モデルが非常に少ないデータを使って新しいタスクを学習・適応する能力を持つことを指します。通常、機械学習モデルは大量のデータが必要で、十分なデータがないと性能が低下します。しかし、few-shot learningは、限られたデータで高い性能を発揮することができます。

キカガク様のサイトでとても分かりやすく記載されています


ChatGPT4とFew-shot learning

ChatGPTは、OpenAIが開発した大規模な言語モデルで、
GPT-4アーキテクチャに基づいています。
このモデルは、事前学習とファインチューニングの2つのステップを経て構築されています。事前学習では、インターネット上の大量のテキストデータを使ってモデルが言語を理解する方法を学習します。ファインチューニングでは、より特定のタスクやドメインに焦点を当てたデータを使ってモデルを調整します。

Few-shot learningは、ChatGPTが新しいタスクに適応する際に重要な役割を果たします。ChatGPTは、数回の試行だけで新しいタスクを学習する能力を持っており、大量のデータを必要としません。これは、事前学習で得た広範な知識とファインチューニングで獲得した特定のスキルを活用して、未知のタスクに対応するためです。

例えば、ChatGPTは、ユーザーが新しいタスクを説明し、いくつかの例を示すだけで、そのタスクを実行することができます。この場合、モデルは少数の例(few-shot)からタスクの構造やパターンを学習し、新しい問題に対して正確な回答や予測を提供します。

Few-shot learningは、データが少ない状況や迅速な適応が求められるタスクにおいて非常に有用です。ChatGPTのようなモデルは、このアプローチを活用して、効率的かつ効果的に新しいタスクに対応することができます。

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