自分の経験を交えた内科新専門医制度についてのあれこれ


内科専門医について、自分の経験からわかったことをざっくり記述します。
内科は興味あるけど新専門医制度がネックという方の参考になりますように。
結論から言うと、自分はそこまで心配しなくてはいいと思うし、要件さえ満たせば大学に所属する必要もないと思います。


内科専門医に必要な要項は以下の通り

・基幹病院のプログラムに所属すること(初期研修のように)
・最低半年(目安1年、これはプログラムによって異なる)の提携病院(自施設ではないが提携病院として認められている施設。他の基幹病院も含む)での勤務を含む、基幹病院での3年の勤務
・JMECC(ICLS的なもの)の受講
・院内研修の受講(安全講習とか)
・内科系学会の参加及び2回の発表(内科系であれば内科の学会でなくても…例えばプライマリや救急でも可能)
・JOSLERでの症例登録


ここでみなさんのネックになっているのは「プログラム」「症例登録」「指定病院での勤務」かと思われます。

プログラムに関して
大学病院でなくても独自のプログラムを持っている基幹病院はあります。
(要項の制限があるためかつてよりは少なく、有名病院であってもプログラムがない場合があります)

提携病院はプログラムによって異なり、提携していない病院での勤務は実績にカウントされません。
しかし、プログラムを移行した場合はその限りにありません。
諸事情から行かなくてはならない病院が自施設のプログラムにない場合、その病院が提携しているプログラム(あるいはその病院のプログラム)に移行すれば、研修期間としてカウントされます。
移行するには以降前及び移行後のプログラム責任者の承認が必要です。更に、移行後のプログラムの定員に空きがあることが条件です。
このときの定員は、自分が内科プログラムを開始した年度の定員が該当します(移行する年の、ではなく)
但し、留年が可能である以上、移行する年のプログラムに空きがあればなんとかなる可能性はあると思われます。(要確認)
その際、それまでに登録した症例はそのままとなります。(新規に登録する必要はない)
未登録の症例については後述。

また、半年の休職が認められていますが、この6ヶ月は分割しても構わないとのことです。
逆に6ヶ月を越える場合は「留年」という形になります。

症例登録について
自分そのものに対する指導医と、各症例に対する指導医が設定されます。これが共通か異なるかは施設次第です。
症例に関しては初期研修の症例も数に制限はあるものの使用することが可能です。その際の指導医は登録時に在籍している病院の指導医となります。(初期研修病院はノータッチ)
これは先述したプログラム移行後も同じで、移行前の施設での症例であっても移行後の指導医が承認する形となります。

気をつけるべきなのが、症例の数及び種類。
施設によっては症例数が足りなかったりするかもしれません。
「主治医として関わった」(ことになっている)症例が登録できるということで、同じ症例でも「主治医としての期間が異なれば」ほかの専攻医とおなじ症例を登録することができます。

それでも研修内容によっては症例の種類や数の問題で登録を満たすことが困難かもしれません。どの施設と提携しているかを確認してください。
(さらに、当該施設での研修の仕方も。ローテーションができるのか、など)
個人的に場所をえらぶのではないかと思うのは血液疾患や膠原病のようなニッチな科及びニッチな感染症(マイコプラズマなどの項目)です。

おなじ症例は例え合併症が多岐にわたっても一つの疾患にしか登録できません。なので計画建てて症例を埋める必要があります。レアな疾患から埋めましょう。


以下、かなり特殊だと思われる自分の経験を話します。
あまり不特定多数に話したくはないので、参考にしたい人向けに袋とじにします。


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