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スマブラ大会の配信に、シーンを自動で切り替える機能を導入する方法

スマブラ大会のYoutube配信で、画像認識を用いてシーンを自動で切り替える機能を導入しました。

試合開始時は対戦画面のシーンへ、試合終了時は会場カメラのシーンへと切り替える処理を自動で行っています。


導入方法

今回の環境は以下です。OBS Studioであれば他OSや配信サイトでも同様の手順で導入できると思います。

  • 配信ソフト:OBS Studio

  • OS:Windows11

  • 配信先:Youtube

1. 画像認識用のシーンを用意する

まずはこちらのzipファイルをダウンロードし、ドキュメントフォルダかビデオフォルダあたりに展開しましょう

https://drive.google.com/drive/folders/1or6vkfPqnv8MB-6jkVb8Q0kDp_bIwl3_

今回の機能では、あらかじめ登録した画像と配信画面が合致したときにシーンが切り替わるよう設定をします。なので、はじめに認識用の画像を用意する必要があります。
今回は、画像は上記のzipファイルの中に入っています

今回は試合開始のキャラクター画面の「2P」の文字と、試合終了時の「GAMESET」のMをつかって認識します。このブログの画像を流用しても良いですが、配信映像の解像度などに差がある場合もあるため、ご自身のOBSで該当部分を録画して撮影したほうが確実かもしれません。

対戦開始画面の「2P」
対戦終了画面の「M」

2. 画像認識プラグインをインストールする

画像認識には、Advanced Scene Switcher というOBSプラグインを使用します。このプラグインを使えば、映像や音声などを認識しOBS Studioの操作を自動で行うことができます。
Advanced Scene Switcher からダウンロードします。

Go to download をクリックすればダウンロードできます
インストールしたいパソコンのOSの名前が付いたファイルをダウンロードしてください

ダウンロードしたら、インストール用のファイルを起動してインストールしてください。(Windowsの場合はadvanced-scene-switcher-windows-x64-Installer.exe)
完了後にOBSを起動し、「ツール」に「Advanced Scene Switcher」が追加されていればインストール成功です。

OBS

3. マクロをつくる

①OBSを起動し、「ツール」に「Advanced Scene Switcher」を押下すると、以下のような画面が表示されます

②ウィンドウ上部にある「Macro」をクリックし、左下の「+」を押すことで新しいマクロを作成できます。
マクロのパラメータは下記画像のように設定してみてください。

画像のようにパラメータを設定してみてください

4. 動作確認をして、マクロを調整する

①OBSのタスクバー→「ツール」→「Advanced Scene Switcher」→「Macro」から、左側にあるマクロ一覧にチェックマークをつけてください。

「Macros」のチェックマークを確認

②OBSのタスクバー→「ドック」→「Advanced Scene Switcher」にチェックをいれ、ドックを表にさせてください。ドック下部の青いボタンを押下し、「Start」から「Stop」に変更してください

「Stop」「Active」が表示されたらがマクロ起動成功です

③実際にスマブラの試合をして、動作確認をしてください。無事うまく設定できていれば、動画のようにシーン切り替えできるはずです!

④うまく動作しない場合は、パラメータの「Thereshold」や「Reduce CPU~」あたりの設定を変えてみて再度テストしてください。

5. 配信中にON/OFFを切り替える

配信中にマクロのオンオフを切り替える方法は2通りあります。

ひとつめはOBSのドックの「Start」「Stop」を押してプラグイン全体を切り替える方法です。

もうひとつは、ツールから設定画面を開き、マクロごとにチェックマークを切り替えてオンオフを制御する方法です。


運用例

渋谷BeeSmashは30人規模のローカル対戦会なので、設営、受付、トーナメント管理、実況、そして配信管理をすべて1~2人で回しています。
このシーン自動切り替えを活用することで少ない人数でも見栄えのいい配信を実現できています。

また、このプラグインをつかえば、工夫次第でトーナメント表を自動で表示したり、1P,2Pの勝利した方のプレイヤーを写すことも可能です。
渋谷BeeSmashでは、フリー中など勝敗数を写したくないとき用のマクロを用意しています。

あとがき

スタッフの定常業務の負荷をなるべく減らすことは、ゲーム大会の継続的な開催につながると思います。
今回の画像認識のように、一度がんばればそのあと継続して楽できる取り組みを行うことは重要です。

今後も、大会運営に関するnoteを更新していく予定です。よろしくお願いします!

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