【中学受験国語】子どもが本文をしっかり読んでるかどうか分からない時
その昔、国語の教員資格を持つ作家の清水義範さんが「国語入試問題必勝法」という短編を書きました。国語が苦手な子どもの元に、カリスマ家庭教師が現れて子どもに卓抜した解法テクニックを与え、見事合格に導くという内容でした。
ところがここで紹介されたテクニックは「長短除外の法則(長すぎたり短すぎたりする選択肢は不正解なことが多い)」「正論除外の法則(正論ぶった内容の選択肢は不正解なことが多い)」といった、いわば、「現在の国語の入試問題は、果たして国語の読解力を正確に測定できているのか?」という痛烈な批判を込めたものでした。
確かに、問題文を読まなくても問いだけ見て解答できる問題はあります。が、本文の内容を速く正確に把握できるに越したことはありません。ここでは、お子さんが本文を正確に把握できているかどうかをチェックするための方法をお伝えします。
まず、参考書で言えば、
・ロジカル国語(くもん)
・中学入試国語の読解力をぐんと伸ばす(数研出版)
などは、きめ細かい設問や本文理解のポイントとなるところに線を引く「線引きワーク」を通じて、本文が正確に読めているかどうかをチェックしてくれるテキストです。
・今解き国語教室(朝日新聞)
科学や政治など、現代を読み解くトピックを設問を通じて理解できる問題集です。時事問題の対策にもなります。朝日新聞が出していますが、子ども向けの出版物に関しては内容的に偏向している訳でもありませんので安心です。
そのほかにもサピックスに通っておられるお子さんであれば、4年では「内容を整理しよう」5年では「読解教室」という、逐問に対する書き込み作業を通じて本文をきちんと理解できているかどうかを試すページがテキストの巻末に収録されています。