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伊勢神宮だけじゃない。伊勢の商人町【河崎】を歩こう。


知る人ぞ知る伊勢の河崎

「日本人の心のふるさと」と言われる日本有数の観光地、伊勢。

伊勢・志摩は、神宮のほかにもおかげ横丁、鳥羽水族館、志摩スペイン村など、たくさんの観光地があります。

神宮へ参拝し、おかげ横丁で食べ歩き。
鳥羽水族館でラッコを見て、地中海村を散策。
そんな観光も良いでしょう。

でも、もうちょっと伊勢のことを知りたい。
人の多い観光地ではなく、静かな街並みを歩いて伊勢を体感してみたい。
伝統的な街並み、レトロなものが好き。

そんな方にぜひお勧めしたいのが、伊勢の河崎という地区です。

「お伊勢さんの台所」と言われた河崎

河崎は、伊勢市民である私にとってもお気に入りスポットの一つ。
真っ黒な壁と真っ白な漆喰、そして青銅色の窓が綺麗なコントラストを描く蔵が並ぶ、風情ある地区です。

場所は、勢田川という川沿いにあります。
かつて水上輸送が主流だった頃、船で川を運ばれてくる物資を荷揚げしていた商人町であり、蔵がたくさんあったそう。

江戸時代は、「一生に一度はお伊勢さん参り」 と言われ神宮参拝が大ブームになりました。全国から何日もかけてくる旅人への物資の供給を担っていたのがこの河崎の川の駅。「お伊勢さんの台所」として栄えたそうです。

伊勢神宮は、全国でコンビニより数が多いと言われる数々の神社の中心にある神社。神社には上下関係はありませんが、日本の総氏神さまと呼ばれており、東京の皇居で行われる祭祀は伊勢の神宮の方面を向いて行われます。

そんな日本を代表する神宮を裏で支えていた存在のひとつが、この河崎であると言えるかもしれません。

伊勢河崎商人館というところで、蔵や町屋を見学できたり、日本最古の紙幣である山田羽書などの展示物を見ることができます。町のマップなども置いてありますので、町の散策はじめに寄ってみるのがおすすめ。

伊勢河崎商人館のホームページはこちら

河崎の蔵の特徴の一つに黒色の外壁があります。
建築が好きな父が、観光で訪れた際にずっとなぜ黒いのか気にしていたのですが、調べても出てこなかったため商人館で聞いてみました。
黒いのは、木造の壁を雨から守るため魚の油と煤が塗られているからだそうです。

また、もう一つの特徴として奥行きがものすごいです。
すべての建物ではないですが、ふとお店の中を覗いてみると想像以上に奥行きがあったりしてびっくりします。
当時はなるべく多くのお店が通りに面することができるようにこのような設計が多かったようですね。散策時に覗いてみてください。


どんなお店があるの?

河崎の町には、個性豊かなお店が並んでいます。

まずは、商人館の前にある商人蔵カフェ。
チーズケーキとガトーショコラの2種類のケーキがあり、勢田川を眺めながらゆっくりできます。

そして、伊勢のグルメといえば、伊勢うどん。
メディアでも紹介されている有名店です。

商人蔵の他にも、蔵を使ったレトロな喫茶店があります。
地元の方が利用されていて、ローカルな雰囲気を楽しめます。

雰囲気のある古本屋さんも。

ランチにぴったりなカフェや牡蠣レストランも。
牡蠣のレストランは、値段もお手頃でとってもおすすめ。

このほかにも、雑貨屋さんやおとうふ屋さん、居酒屋さんなど個性豊なお店がたくさんあります。
ぜひ散策してみてください。

ちょっと足を伸ばしてなかむら珈房へ

なかむら珈房は、「伊勢のコーヒー屋さんといえばここ」と言えるくらい有名なコーヒー屋さんです。

もともと河崎の町にあったのですが、最近リニューアルして河崎から少し歩いたところにできました。

1階はショップとロースタリーになっていて、2階はカフェスペースになっています。ケーキの種類は少ないですが、お豆の種類は少なくありません。
コーヒー好きにはおすすめです。

散策の後にゆっくりするのも良いですし、最初に寄って夏はアイスコーヒーで涼みながら、夏はホットで暖まりながら河崎の町を散策するのも◎


日本の総氏神お伊勢さんを支えた町

今回は、「お伊勢さんの台所」河崎の町をご紹介しました。
日本人の心のふるさと伊勢神宮と、全国から訪れる参拝客を支えた商人の町。日本最古の紙幣が生まれた場所でもあり、当時の繁栄ぶりがわかります。

とっても小さな地区ですが、今も地元の人たちに大切に守られている古い建物たちが魅力的で、素敵なエリアです。

きっと日本の再発見ができるでしょう。

余談ですが、地元の人は河崎で結婚式や卒業式などの記念撮影をすることが多いです。

古い建造物やレトロな雰囲気が好きな方は、伊勢に訪れた時にぜひ寄ってみてください。


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