採用におけるミッション軸の一致について

「なぜ生きるかを知っている者は、どのように生きるかにも耐えられる」

ニーチェ

もとはニーチェの言葉だけど、僕が知ったのは、フランクルの「夜と霧」を読んだときだった。この言葉は真理をついていると思う。

僕は人生の目的が相応に明確なので、仕事を通じてどんなに嫌なことを経験しても心が折れそうになったことがない(なお、途方に暮れることはある。途方に暮れるというのは困難に直面して、その打開策が見つかっていない状態を指す。)


これはスタートアップでの仲間探しにおいても真理だと最近思うようになった。

だいたい、採用においては、職務遂行における能力(ハード・ソフト両方)、価値観での一致、目的の一致の3つが基準になる。就職・転職活動をしている人も、同じ軸に加えて報酬水準で働く先を探すだろう。

たいていのケースでは能力と価値観の一致があればだいたいうまくいくと思う。要は、優秀な人で、かつ周りの皆と仲良くできる人、ということだ。

ただ、仕事柄大変なことが多く降りかかりがちな事業をしている場合(たとえば途上国では本当にいろんなことが起きる)、能力や価値観の一致だけだと不十分で、目的まである程度揃っていないと難しいと思う。というのも、本当に面倒なことに巻き込まれているときには、普段なら仲良くできるメンバー間でも諍いは起きて、そういう時には「この人と価値観があってるんだっけ?」といった疑問も湧いてきたりするからだ。仲良しカップルが喧嘩したときみたいに。

こういう、価値観がチームメンバーと一致していないのかもしれないという疑いを持つときであっても、人生の目的が同じ方向を向いていれば、そのチームは維持され続ける。能力・バリュー・ミッション全てが揃っている人・組織を探すのは、組織側としても仕事する側としても極めて大変だと思うけれども、あまり妥協してはいけないんだと思っている。


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