脳の3モードと組織内コミュニケーション

最近気付いたのだけど、僕はこの3つの脳のモードを意識的に使い分けている。多分脳のキャパそのものが小さいからそうなるのだろう。基本的な分岐は、問題発見フィルターの網目の細かさと思考モードの時間軸と現実・理想割合の違い。分類するとこうなる。

今も自分がそのグループの中で一番若い状態だとさっとテクノクラート脳に切り替わる。手を動かしながら、手続きとかもさっさと回して、物事を前に進める(信じてくれない人も多いだろうけど、僕は一応そういう能力が高度に求められる仕事をクビにならずに8年間やってきた)。でも今はどちらかというと起業家脳と経営者脳モードを使うことが圧倒的に多く、きちんと実務を回す能力がものすごく退化している。

ここまでやっておいて”So What?”という声が聞こえてきそうだ。この理解が何に役立つのかというと、それは組織内のコミュニケーション改善が図れる可能性があるからだ。

どんなに優秀な人であっても、脳のキャパは一定なので、自分の脳のモードはどこかに限定せざるをえない。組織内の抽象度が高い問題から細かい具体的な問題まで全イシューを見逃さず、未来と現在を行き来しながら考えられる人もどこかにいるかもしれないけど(傍から見ていると一番近いのは柳井さん・永守さん・高原さん)、まあ今の僕には無理だ。そして、大勢の人がそうなのだと思う。

なので、人がそれぞれ優秀であるとして、その人が今どのモードでものを考えているのかを理解するのは、組織内のコミュニケーション不全解決のためには重要な気がしている。それぞれ脳のモードが違うが故に見えている風景が違うということを理解しないでいると、コミュニケーションが平行線に終わりがちだからだ。

「社長がテキトーすぎる」、「現場社員が全社戦略を理解していなくて困る」というのは避けがたい場合が多い。まあそんなものだと理解したうえで、どうやって皆で力を合わせて世の中を良い場所にしていくかのほうが大切なのだろう。

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