いい努力

いい努力、山梨 広一 (著)

今年30冊目書評。ちなみに、この裏側でクーリエ・ジャポンの連載を持っていて、そこで平均4冊くらい関連書籍を読んでいるので、今年の年50冊+The Economist50冊(要は毎週)は達成できそう。読んだけど書評を書くつもりになれなかったものは外している。

この類の本はまず読まないのだけど、山梨さんの本なのでKindle版を買って飛行機の中で読んだ。仕事に締切を設けること、常に最善のプロセス・最高のスピードで仕事をすることは、毎日のチェックリストに入れることにした。

最善のプロセスを設計するために必要なことなのだけど、まず大きめの仕事については常に下記を実施することと本書は指摘する。
・目的は何かを確認する
・境界条件(できる・してよいこと/できない・やってはいけないこと)は何かを定義する
・解決すべき課題を明確にする
・目的と境界条件はチームで共有する

そして、実際に着手する段階で守ることはこれ。
・関係者にまず連絡する
・大まかな方向性をまず決める
・精神的・知的に負荷がかかることを最初にやる
・心理的にやりたくないことから最初にやる

実際、職場でも仕事ができる人はこれがちゃんと出来る人たちだったなあということを読みながら思い出した。

課題解決プロセスについても一応メモ。この本を読んで個人的に追加されたのは、6の結論が出てからWhy/What/Howを何度も繰り返すこと。これは癖みたいなもので、自分もやっていきたいと思うようになった。

1.フレームワークを用いたりしながらAvailableな情報の7割を集める
2.情報の意味合いを読み取り洞察する
3.仮説を考える。仮説は都度人に共有して、ダメなものは壊してよい
4.仮説を数字で検証する
5.答えを出す。アイデアは現場の人と一緒につくる
6.答えを出した後に、1時間かけてそれで本当に良いのか考える。例えばWhy What Howを5回以上ずつ考える
 - Why(なぜそれなのか)
 - What(具体的にはどういうことか)
 - How(実際にどうやるのか)

と、こういったちょっとしたノウハウ的なものも書かれているのだけど、本書から学ぶことのできる最も重要なことは、著者の姿勢だと思う。背筋がピンと伸びた。ちゃんと働こう。


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