出会い

人間の成長のある程度の部分って、出会いに左右されることが多いんだと思う。そして、その出会いは実際の出会いと読書の二つ。

手の届かないようなところにいる人に出会って、触発されて、努力して、その人の背中が見えてきたなと思ったら、また全く遠い場所にいる人に出会って、の繰り返し。自分が働いている分野でトップランナーになったとしても、他業種を見るとまたすごい人がいっぱいいて、また触発されるわけなので、それは一生止まることがない。

勉強はどこでも一人でもできるけど、僕が若い頃に一番後悔していることといったら、10代後半くらいのときに、外の世界にはすごい人たちがいるということを目の当たりに出来なかったことだろう。そんな僕にとっての僥倖は、僕が大学を卒業する前くらいにブログがあったことで、ブログが無かったら、当時の自分からは手が届かないように見える人たちを見つけることができなかったと思う。その点では、心からテクノロジーに感謝している(あと10年早かったら人生ずいぶん違っていた気もするけれど、あと10年遅くなくて感謝するべきなのかもしれない)。


実際の出会い以外にも、もう一つ方法がある。歴史上の人物に対しても、僕たちは出会うことができる。彼ら・彼女らの書いたもの、もしくはきちんとした歴史家が書いたものを何度も何度も読むと、隠しようもないかたちでその人の思想が浮かび上がってきて、ある程度まではその人になりきることが出来るようになる。歴史小説ではだめだ。あれは作者の思い描いた姿だから、どうしても歪められてしまう(時には面白くするために大いに歪められる)。

今年は仕事やら執筆やらでバタバタしてるけど、来年は3人くらい人を決めて、その人の全集を読むことを目標にしようと思っている。絶対に読むと決めてるのはソクラテス(プラトン)と孔子。

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