僕は愛を証明しようと思う。

「僕は愛を証明しようと思う。」、藤沢数希

今年22冊め。

東京の寝床の共用スペースの本棚に置いてあった。本書の編集者の加藤さんが知り合いで、著者のことを話していたのでつい手にとってみた。この類の本は1時間で読める。恋愛のプロの永沢さんが渡辺くんに恋愛テクニックを教え、渡辺くんが非モテからモテ男に変わっていく小説。主要登場人物がことごとくノルウェイの森なのは気のせいか。

モテたって何もいいことなんてないと思う。平穏な生活が脅かされたり、心の安定が結局保たれない。週末のナンパとかは暇人のやることだ。起業していて日々合コンとかやっている人って何考えているんだろう、とか思いながら眺めている。

そんなことを考えながら読んでいたら、本書の最後の結末は、恋愛工学の技術を使って色んな女性とセックスをしてきた主人公が、たった一人の人との愛を深める道を選ぶというものだった。著者もそういう自分になることを望んでいるのかもしれない。

本書のナンパテクニックはどうでも良かったんだけど、仕事に関して参考になることはあった。見ず知らずの人とかと関係を作って働いていくという点では、恋愛も仕事も共通することがある。そして反省したのは、そういえば、こういった心理学的に明らかにされている、人間関係をきちんと作るための努力を自分は精一杯していなかったな、ということだ。その点は活かそうと思った。



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