モビリティケア『虎の穴』特訓レポート

モビリティケア2号店の大手町店に勤務させてもらえることになり、「虎の穴」という特訓研修に参加しています。その1日目のレポートを報告します。

同じ学び舎の仲間には、パーソナルピラティスセッションをやっている人や、ヨガインストラクターの人や、バレエ教師の人や、キネシオロジーと身体の勘所についての感性が凄いスペシャリストや、金融業界を卒業して新たな地平を開こうとしている人など、様々な個性的プロフェッショナルが集っています。

恵比寿の熟練コンディショナーの境地に短期間で達するために、丸一日かけたワークショップに加えて、宿題が出てくるようなスパルタな感じの回です。

今回は、モビリティケア創設者の浅野さんの解説を聴いた上で、ベーシックコンディショナー講座で学んだ主義を使った一連のセッションの流れを一の型(!?)と名づけ、相互セッションを行いながら、恵比寿のスペシャリストやコンディショナーの方々から指導をしてもらうという会でした。

ベーシックコースで習う内容なのですが、感覚や意識の向けどころの微差が大きく結果に影響してくるという奥深さが体感でき、学ぶことが山ほどあり、体得への道を頑張りたいと思います。

以外備忘メモです。

◼️宿題 10分に圧縮せよ!

宿題は、この一連の流れを、手際良く10分間で終わるようにというものでした。

正直私は、コンディショナー資格を取ってから行っているセッションで、トータルで90分で収まったことがないので、この一施術を前後の時間合わせて1時間に抑えるために10分で仕上げるという感覚はかなりハードルが高いてす。

一律2.3呼吸行って促進していたものを、最速でいける場合には、一呼吸で終わらせていくという感じです。

◼️時間圧縮するために必要な感覚

お客様の身体がひたすら柔らかくなるように触れていくという感覚が大切です。

浅野さんの試技を見ると、その柔らかさに圧倒されます。

守破離で大切なのは、一旦徹底的に「守」、すなわち真似ることです。

内部者以外で唯一のスペシャリストのモビリティケアの先輩の朝井麗華さんは、この徹底的にコピーするということをひたすら重ねた人だと聞いています。

◼️モビリティケアがこだわるポイント

動いた時のバランスがどうかというところにこだわる

以下のfiveという器具を使ったチェックもしかり、基本応用アプローチによるバランスチェックもしかり、モビリティケアでは、動きを伴った時にバランスを取れているかどうかというところを見ることで、本当の整体が出来ているかというところで、静的な状態だけを見る整体療法とは、発想が違うものになります。

◼️反射ポイント療法の原点
自発動が最初にあった。ただし、自発動の促進は、中々取り組むハードルが高く、体全体の連動性を理解するのは至難の業なので、その繋がりをポイントポイントに区切って、直接間接のアプローチをおり混ぜて作ったのが、モビリティケアにおける反射ポイント。

<five3モーションと反射ポイント>

◼️反射ポイントの要点
反射ポイントの場所とどの筋肉に繋がっているかのイメージが明確に思い浮かべられるのであれば、軽く触れているだけで効果が出る
それがないのであれば、きちんとポイントを明確にして、一定の圧を加えて必要な方向に促進してあげるようにすれば、

◼️ヒップ股関節伸展
 腸骨稜内側前面 腸骨筋(腎経)(ハムストリングス(大腸経))
 ヘソ横一寸上部上 大腰筋(腎経)
 肋骨縁 大腿四頭筋(小腸経)
  肋骨縁は横長で広い、そのうち何処が
  ポイントか探れるとより反射ポイントの
  効果を強く出すことが出来る
  更にその際促進方向に圧をかけることで
  より大きな促進効果を出せる
 
 反射ポイントを見る時のポイント
 ヒップの場合、正面前方から関与する

◼️グルート股関節屈曲
 C2横 大臀筋(心包経)
 肩甲骨下角下 内転筋群(心包経)
 L5横 中臀筋/梨状筋(心包経)
 腸骨稜内側前面 ハムストリングス(大腸経)(腸骨筋(腎経))

腰が上げていない方の足側の前方に寄れて逃げてしまうような場合、屈曲がきつい時に緩める方向に逃げてしまっていることになる。つま先を前方真っ直ぐにすることと合わせて、身体軸を真っ直ぐにすることで効くようになる

◼️ラテラル側屈時の反射ポイント
 小臀筋(上側) 腹斜筋群(
 腸頸靱帯orT5.6間横(上側) 膝窩筋
 肩甲骨下角下(下側) 内転筋群

 ラテラルの側屈は、上方の股関節が伸展、下方の股関節は、屈曲となる。
例えば、上体が前のめりになってしまう場合、上方の進展に制限がかかっていることが想定される。
どちらかが固くなるともう片方も固くなる。
但し様々な要素が絡むので、必ずしもヒップやグルートの方向と整合するとも限らない。但し、反応を見られるようになると、手を挙げてもらうだけだったり、腰の側方移動だけで、どちらが堅いか分かるようになる。

【意識のポイントを何処におくか?】

ペアを組んだ平手さんの意識を何処に向けて行うと良いかというフィードバックが秀逸だったので

◼️首の後屈促進手技

背中の第七胸椎あたりに膝を乗せたら、その膝と背中の接点に意識を持っていくと全体に意識が回り、スムーズな手技がこなせる

◼️腕全体の手技

動きの起点になっている関節に意識を向けるとスムーズな動きに出来る

◼️首の後屈促進

背中を胸椎7番辺りから12番まで滑らせると良いが、その膝と背中の接点の感覚に意識を向けて行うと良い

◼️骨盤調整

骨盤調整時の脚を上げるのを、言葉ではなく、脚を直ぐに挙げてあげれば早い
身体をリラックスしてくださいと声がけする
片手より両手で触れた方が安心できる
呼吸を深くしてもらう。これ以上ないくらい深く呼吸を吐き出してくださいと声がけ
信頼関係があるなら、上部の手は、後頭部に触れてあげた方が良い安心できる(女性の場合)
倒れている方と反対側の側面が呼吸を通じて解されるようになり、反対側に倒しやすくなる
そのため、倒している方と反対側の体側に呼吸が入っていくように声と手で誘導する
吸う時に骨盤前傾、吐く時に骨盤後傾を意識して、軽く促進してあげられると良い
起きた後、施術者自身も倒れ込む方向に意識を流す。骨盤調整に限らず、全ての動きについてそうするべき。反対方向に動いたり、意識を流すとクライアントは動きづらくなる。

◼️応用アプローチ
まず、施術者が楽なポジションで行うこと
転がる時に意識や身体も倒す方向に流す
吸ってー吐いてーで、一緒に身体を緩める

◼️股関節屈曲
内転筋に触れて、屈曲促進させる下の脚は、床に触れられるように残した方の上になる脚を下の方に寄せて楽なポジションを取る
息を吸いながら顔を戻してから、呼吸に合わせて吐く時に、落としていない方の脚を徐々に広げていく。抵抗を受けるところにまで行ったら、両足戻す前に、揃えられるなら足裏も揃えて、その状態を少し味わった後に脚を戻す

◼️股関節伸展

身体を横に向けた際、クライアントのお腹を身体で支えてあげるように触れられると安心感高い
身体が伸展方向に伸びるように上方の脚の角度を調整する
仙腸関節に触れて、前傾方向、背骨を立てる方向に軽く促進する様に働きかける

◼️広背筋牽引(脚から引っ張る)

脚の牽引前に両手バンザイしてもらい、上体チェック
骨盤あたりで詰まらないために施術台に登って行った方が良い。
クライアントの背骨は浮かせず、広背筋を引っ張ってずらして伸ば〜していくイメージで。
背骨が床に沈んだら楽になる
息を吸いながら床に降りて戻す
最後に脚を気持ち上方に戻す。強く戻すとびっくりされてしまうので、戻すのは流れの中で軽くで良い

◼️腕の卍

手首を軽く持って誘導してあげると安心して動いてもらえる
その際に施術者が緩みきれていれば、クライアントも即緩むことが出来る。浅野さんの手先の使い方としては、指がクライアントの腕の上をダンスしているかのような指使い

◼️卍の後の片腕ずつの促進

腕を広げていく際に軽く肩から離していくようにすると腕の開きがスムーズになる

肘と手首を下から支えるようにサポート
吸って頭を伸ばした後に、息を吐きながらのタイミングで、肘から戻して外旋内旋、手首のスナップを効かせるようなイメージで、内旋して腕を伸ばしていく際には、身体側にぐるっと回して戻すようなイメージ。

上方にあげていく際には、最上部で2回押して行く。その際、施術者の体は静止せず、一緒に沈み込むイメージ。最後の腕の戻しはゆっくりでOK。

◼️広背筋牽引(腕から)
牽引者は猫背にならず、身体をそらせるイメージ、膝は大きく曲げないが突っ張らずにリラックス

◼️気血水を充実させる

ニュートラルスポットに入れることで血水が巡るようになる
そこに“気”を入れることで気血水が全て充実することになる
一般のマッサージで特定部位に気だけ入れても、血水が伴わないと、上手く流れずもみ返しになったりする

チェックを先に念入りに入れる意味も、先に何処が治すレバレッジポイントなのかということを意識することで、“気”を入れておいて、ニュートラルスポットにセッション時に血水を流すことで、それだけで治癒効果が発現する

最後には下方に促進して、軽く押して戻る

◼️頚骨胸骨の腕の牽引による調整
ポイントは片手でキネシオロジーで探って、牽引時には、両手で優しく牽引する

戻す際には、一度牽引状態の引張を保ったまま、下に一度押し下げて、その後肩を戻してから、体側に寄せて行く

◼️股関節屈曲の反射ポイント

股関節屈曲を見る時、脚を真っ直ぐ側方移動させることは、応用アプローチの股関節屈曲と同義

大腰筋が詰まっている場合、大腰筋の反射ポイントへのアプローチすることで、股関節伸展だけでなく、屈曲側にも大きく作用する

◼️脚部の左右バランスチェック

仰向け状態からの足首の右左の倒れやすさと、大腿部の左右の捻りやすさでも左右バランスを確認できる

腿の外側の腸経靱帯を曲げてマッサージして緩めたり、反射ポイントで繋がっている膝裏の膝窩筋と両方合わせてほぐすと緩めやすい。

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