サステナビリティ(特に気候変動関連)に関するNGO・NPOと企業の感覚ギャップについて

2023年7月8日、気候変動アクションオーガニゼーションネットワークフォーラム(略してCAONフォーラム)なるもののキックオフの会が行われました。

そこでは、気候変動に関するNGO・NPOセクターの運営を担っている人が多く集まった熱い会でした。

参加者の相互インタビューにより関係性の和を作り、その中から出てきたテーマについて対話していくという中で、その対話の中に数人入った企業セクター側の人との意見交換が刺激的だったという話がありました。

後日、NGO・NPOセクターと企業セクターの人との少人数の対話会を行ってみたところ、今の世相のベースの話となりそうなメモが残せたので、投稿しておきます。

■ここ10年位の動向

ISOをマストで環境と品質管理の人達が排出量だとか悪いインパクトの測定は始まっていた

但し、5年前の段階は、中々企業に響かない状態だった

社会的責任の取り組みとしてCSRだとか、SDGsとか、機会として、3,4年前位から、ビジネスの根幹でやらなければいけないという風潮になってきた

どうしてやらなければいけないという話から企業文脈で必要ということはなくなっている

■外に開示する基準対応と目標達成のためのストーリー作りが課題

社内の環境教育等はある程度やっていて、外に開示する上で基準に則った対応が目先必要

ストーリー作りからやって中身から取り組み始めた企業も出てきていたり、シナリオ分析をして目標達成のためにどうするかという処に取り組んでいたりする企業もある

今や企業の中でのサステナビリティの導入は、皆やらなければいけないし、取り組まないリスクが大きいものになっている認識

■更に減らすのは難しい?

重工業系等、更に減らすの難しいという業種もあり、そういうところでも、そもそもビジネスをどうしようかというところに踏み込もうとしている処もある。

社内教育という段階以前に、どう達すべき目標をどうしていくのか、省エネなどはやっていたのに、カーボンニュートラルでゼロ!なんて無理じゃない?とも思ってしまうところもありつつ、再エネなど、“計算”は出来る。大きな方針を決めるというところに関わることがある

■企業の感覚とNGONPOの感覚のギャップと個々人の感覚

かつての課題はどうしたら環境を自分事としてとらえてもらえるのだろう?

プライムの企業はやらなければいけないという規制面まで来た

NGONPOの皆さんは、まだ中々変わらないというギャップを感じている

企業側の感覚は、実は皆、認識は変わったのではと思っている

感覚として、個々人の感覚も声高に言うとか活動するとかでなくても静かにやっているのでは?

■経営TOP層の感覚と現場のギャップ

TOPとかサステナ担当やサステナブル委員会などをしなければいけなくなっていて、経営層とその周りのサステナ担当は、巻き込まれている

そういう人たち以外の人達に話した時にそういうことをまだ知らない。分かっていないかも

■NGOの現場感覚

15年間前は、シロクマが~!と言っていても何もわかってくれない状態だった。

事例が海を越えたものから、日本の中にも差し迫った事例が噴出しているからこそ大きく変わってきたと思っている

但し、気候変動の状況は待ったなしの状況なのにも関わらず、まだまだ市民全体が動くという処までのムーブメントになるところにまでは至っていない感覚

具体的な活動云々も大切だが、リーダーシッププログラム等の受講者の輪が、活動の成り手のネットワーク化にもつながっていて、そういった本業というか、活動自体ではないところの”つながり”が実はとても大切だと思う

■外圧と感じていることだけで、”自分ゴト”になっていない?

外圧と感じているということは、自分ゴトになっていはない

経営層やサステナビリティ担当者に限らず、自分ゴトとして感じることが大切

内部で環境系イベントを独自に行っても集まりが悪いのは最近でもあまり変わりない

表面的な環境についての研修ではない、マインドの部分の変革が必要な認識

SDGsの後に続く動きとして、IDGsという人の内面成長のプラットフォームをつくる動きもある

■外圧でも変わっていけば良い

2017年からサステナビリティを仕事に出来ると思って活動してきたけど、意識はないけどお金のある大手が変わらないと、消費者は選べない

インフラから企業を変えてしまえば、まずは消費者が選べる余地がある

人権の尊重についても、大企業の方針が出れば、傘下に繋がっていく

発展途上国でも、その方針を意識せざるを得なくなる

■企業が消費者の声やメディアの声から変わり始めている事例が多く出ている

ただ本音は、消費者から来てほしい

そして、消費者やNGONPOからの声で変わる事例が出てきている

大きな変化を感じたこととして、NPOの声をむげにできないという認識がある。

とある大手企業が、東南アジアで環境破壊している?という外からの声に促されて、現地調査をして方針を変えていった事例がある

とある大手金融機関が、特例ともいえる”ここには投資しない”という動きを、NGOからの積極的な働きかけで、世論の声があるためということで発表等

だからNPO、NGOを初めとした市民からの各種の働きかけを、声を大にして企業側へ伝えていって欲しい

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