【YOKOHAMA路上観察雑記】DENCHU
YOKOHAMA路上観察学会例会が100回を超えたことをきっかけに、路上観察ローカル版の話を始めます。2016年に有志が集まり市内を巡る観察会を初めて開催しほぼ月例で観察会を実施。毎回その場の発見を楽しもうということで路上の記録は気ままなものばかりでした。振り返ってみると記録に残しておきたいこともあるのでここに書き起こしておくことにします。
今回は電柱です
日本の都市風景に多く映り込むのが「電柱」です。この「でんちゅう」は略称で「電信柱」と「電力柱」とに分けられます。「電力柱」と「電信柱」は別物なのです。
「電信柱」は、NTTなどの通信会社が電話回線や光ケーブルなどを支えている柱。
「電力柱」は電力会社が送電線を支えている柱です。
現在は両方の共用柱も多くなりました。
電力柱は電力会社が管理しています。電力会社別に北電柱=北海道電力、東電柱=東京電力、関電柱=関西電力、中電柱=中部電力と区別したりします。
実はこの電柱の歴史を紐解くと
「電力柱」と「電信柱」は別の歴史を歩んできました。時に道路占有を巡って争った時代もありました。
戦前の風景には、道路を挟んで「電力柱」と「電信柱」がはっきり分かれていました。電力か電信か?管理省庁が異なる異なることから道路を巡って揉め事も多く歴史的には電信の方が早かったようです。
■電柱(プレート)考古学
この電柱、管理用のプレートが設置されています。あくまで「管理用」です。このプレートを観察すると実に歴史の断片を探ることができます。
電柱を設置または移動等の時期に周囲の環境情報を元に管理名を設定し長年使用、時には懐かしい、歴史を紐解く素材となることがあります。
全く謎のプレートもありますが、路上観察もたまには頭上観察してはどうでしょう!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?