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【短歌】

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【短歌】をまとめたものです。
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2022年7月の記事一覧

風たちの通勤ラッシュなのかしら当たる風の尾踊る髪の毛

美術館という異世界で召喚される作品は旅の入口

真夜中の寝床に当たる弱風の弱がやさしい羽根付き執事

まとわりつく梅雨の湿気を着ていても気持ちよさそうな観葉たち

どしゃぶりのドラムセッション受け取って歓声あげる森の枝たち

茜色西の稜線染まるとき暑さなつかし午後2時の空

星たちが広げはじめる夕刻に濃紺色のテーブルクロス

ひぐらしが夕焼け色を濃くさせて響き渡る本日の終わり

満月とFMラジオ用意して夜空から降る音を見上げる

海面に導き残す月光は銀河旅行へ旅立つロード

晴れでなく雨も降らない灰色の雲が静かで中立の空

あの雲が太陽ピタリマークして離れずいると助かる真夏

レーズンとクルミのパンのハード系噛む楽しさ非日常系

持ってみる。ずしりと重いパンでした。この重力がおいしそうでした。